引き波と展開のスジ【第2回 初心者向け競艇講座】
こんにちは、さるすべりです。
今回も需要あるかは分かりませんが、しばらくは毎週やるって言っちゃったので第2回目もしっかり書きました。
今回の記事は超初心者向けですが、少し実践向けかもしれません。
では、今回のコラムはこちら。
引き波と展開のスジ
予想をするにあたって引き波の影響を考えるのはとても大事なことですが、初心者の頃はちょっと分かりにくい項目ではないでしょうか。
また、「展開のスジ」、「スジ舟券」という言葉を聞いたことがある人も多いと思います。
「◯コースが1着の時は、2着に△コースが来やすい」というセオリーみたいなものですね。
これについて、私も初心者の頃は数字を頑張って暗記していましたが、先に引き波の理屈を知っていたら暗記なんかしなくても良かったんじゃないか?って思ったこともあります。
一度理解さえしてしまえばスジ舟券なんて数字で覚えなくても、レースを見ているうちに誰でも頭の中で勝手にボートが走るようになります(笑)
「数字を暗記する」ような頭を使うことは何もないので、しっかり理解していきましょう!
1.引き波とは?
引き波とは、舟の航走時に後ろにできる波のことをいいます。
この引き波は、プロペラが水面を掻き回すことで波が生まれるため、この波の白い部分は空気が混ざり非常に不安定な状態になっています。
その不安定な波の上を通ると、プロペラがうまく水を捉えることができないので、プロペラが空回りして後退したり、曲がらずに流れたりします。
この空気が含まれた引き波に後ろの艇が上に乗ってしまうと、プロペラが水を掴みにくくなり、場合によってはプロペラが空転状態になるキャビテーションを起こすこともあります。
ボートレースでは、ターン時には基本的に外へ外へと流れる力(遠心力)が働いていますが、前に進もうとするモーターの力(推進力)で流れずに進むことができます。
しかし、例えばターン中に引き波の上に乗せられてしまうと、プロペラが空回りしてボートに前へ進む力が伝わらないので、遠心力に逆らえないまま外へと流れたり失速してしまいます。
上の動画では、いちばん内側の6号艇が抜き去られた瞬間に波の上でズブズブッとなってるのが分かると思います。
この動画はレース中盤のシーンですが、ボートレースは1マークでほとんどの決着が付くことが多いです。
したがって、展開を予想するということを極端に言えば、
1マークの攻防で「誰が攻めて(守って)、誰が引き波に乗って、誰に展開が向くか」をイメージすることです。
また、ボートレースは6艇しかないので、ある程度のレース展開がパターン化されています。
そのパターンを加味して舟券購入に活かしたものが「スジ舟券」です。
次に、スジ舟券の解説に入る前に、それぞれの決まり手と引き波の影響についてご説明します。
2.決まり手
決まり手「差し」
先に回った艇の内側を通って抜かすことを「差し」と言います。
先に回った1号艇の内側を2号艇が差す場合、1号艇の進路には引き波がないので、1号艇は負けても2着以下に残りやすくなります。
なので、たとえば2号艇が差して1着となった場合の基本のスジは「2-1」となります。
決まり手「まくり」
他の艇を外側から抜かしていくことを「まくり」といいます。
例えば上の絵のように3コースがまくった場合、まくられた1号艇はターンの途中で引き波に乗るので、失速しやすくなります。
なので、例えば3号艇がまくって1着となった場合のスジは「3-45」が基本となります。
※2号艇について、3号艇より内側なので基本的には「まくられる」立場ですが、うまく小回りして着を残す場合も多くあります。
決まり手「まくり差し」
いくつかの艇をまくりながら、先行した艇の内側を差すことを「まくり差し」といいます。
例えば上の絵のように3コースのまくり差しが決まる場合、まくられた2号艇は引き波に乗りやすく、内側を差された1号艇は引き波に乗らないので、この場合のスジは「3-1」が基本となります。
3.スジ舟券
一般的なスジ舟券としては以下のように考えられています。
それぞれのコースが1着になる時、どのコースが引き波に乗るかをイメージしながら眺めてみてください。なお、1コースについては省いてます。
2がまくる 2-34-3456
→まくられる①は引き波に乗りやすい
2が差す 2-13-1345
→差される①は引き波に乗らない
3がまくる 3-45-1456
→まくられた①②は引き波に乗りやすい
3がまくり差す 3-14-全
→まくられた②は引き波に乗りやすいが、差された①は引き波に乗らない
4がまくる 4-56-156
→まくられる内側は引き波に乗りやすい
4がまくり差す 4-15-全
→まくられた内側の艇は引き波に乗りやすいが、差された①は引き波に乗らない
5がまくり差す 5-16-全
→まくられた内側は引き波に乗りやすいが、差された①は引き波に乗らない
6がまくり差す 6-15-全
→まくられる内側は引き波に乗りやすいが、差された①は引き波に乗らない。
※⑥はよほど伸びてまくっていくパターン以外でセオリー通り狙うことは至難の業なので一旦無視して良いと思います。動画も良いのが見つかりませんでした(サボってる訳じゃないですよ)
・・・
なんとなく理屈はイメージできたでしょうか。
展開のスジについてはあくまでセオリーなので、必ずしもこの通りになるとは限りません。
しかし、レース展開を考えるというのは初心者がぶつかる最初の壁ではないかと思います。
ありふれた内容ではありましたが、数字で暗記するよりも「引き波」を意識することで、より理解しやすくなるのではないか?と思い今回の記事を作成しました。
まだ他にも展開のスジには裏のパターンも多くありますが、長くなってしまうのでそれはまた別の機会に。
理屈を理解することで色んな応用が効くようにもなるので、しっかり理解してみんなで予想を楽しみましょう ‼︎
読んでいただきありがとうございました😊
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