農業の世界で注目されている「バイオスティミュラント」という言葉を聞いたことがありますか？これは、植物の生長を促進し、ストレスに対する抵抗性を高める物質を指します。今回は、そんなバイオスティミュラントを豊富に含む、スペイン・キミテック社が開発した「ボンバルディア」という有機活力液肥についてご紹介します。

1. ボンバルディアの基本情報

ボンバルディアは、植物が吸収しやすいレベルまで堆肥化された有機活力液肥です。特に、小麦・大麦・甜菜・トウモロコシといった4種の穀物を原料としています。この液肥は、土壌構造の改良と作物の品質向上のダブル効果が期待できるため、多くの農家から注目されています。

主な成分としては、窒素8.0％、リン酸0.5％、カリ0.5％未満を含む他、アミノ酸13％、多糖類6％、フルボ酸23％などが含まれています。これらの成分が、植物の健やかな生長をサポートし、土壌の環境を改善する役割を果たします。

2. ボンバルディアの使用方法と効果

ボンバルディアは、葉面散布や液肥灌水として使用することができます。具体的な使用方法としては、原液を水で薄めて使用します。葉面散布の場合は、1〜3ml/L（300〜1,000倍）の希釈液を使用し、液肥灌水の場合は、灌水量や方法に応じて適切な量を使用します。

この液肥を使用することで、作物の生育促進や生産性の向上、ストレス抵抗の強化などの効果が期待できます。特に、土壌の通気性の向上や養分の吸収を高める効果があり、植物の健康をサポートします。

3. ボンバルディアの特長と安全性

ボンバルディアの最大の特長は、天然の植物由来資材を独自の技術で特殊発酵させたことにより、植物が吸収しやすい形に堆肥化されている点です。これにより、植物の生長を促進し、生産性と質の向上を実現しています。また、肥料成分と微量要素、フルボ酸（腐植）の他に、アミノ酸、ベタイン、多糖類、ビタミンなどの「バイオスティミュラント（生物刺激資材）」を多く含んでいるのも大きな特長です。

安全性に関しても、ボンバルディアは高い評価を受けています。有機JAS規格に適合しているため、有機農産物の栽培にも使用することができます。ただし、使用時には製品のラベルをよく読み、適切な方法で使用することが推奨されています。特に、農薬との混合や、石灰硫黄合剤との混用は避けるよう注意が必要です。

4. ボンバルディアの適用範囲とおすすめの施用方法

ボンバルディアは、野菜から果樹まで、幅広い作物の栽培ステージに使用することができます。特に、植え付けや弱剪定処理など、植物にストレスがかかる時期に施用すると、その効果を最大限に発揮します。また、液肥施用が最も効果的な施用方法とされており、有機物やフルボ酸などが土壌組織・構造を改善し、植物体へのストレスを軽減する効果が期待できます。

また、ボンバルディアと他の製品を組み合わせることで、相乗効果を得ることができると言われています。例えば、「ライゾー」との併用は、作物の健康な生育をさらにサポートすることが期待されています。

以上、ボンバルディアについての詳しい情報とその効果、使用方法についてご紹介しました。自然由来の成分を活かしたこの肥料は、今後の農業において大きな期待が寄せられています。