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2019 Xデザイン学校 ベーシックコース #05 ユーザーインタビュー

#05 ユーザーインタビュー
講師:浅野 智先生
気になったキーワード
インタビューには”雑味”のエッセンスがだいじ
インタビュアーの心得
何かを求めているのはユーザーではなく、企画者本人
誘導されていない主体的な意見

回を重ねるごとに、「ふむ」から「あ。」になり「おお!」になる。
今回インタビューアーとしてチームメンバーにインタビューを行った。
私はずっとインタビューアーになってみたかったのである。
なぜか。
15年ほど前からモニターに登録している。
今までいろんな商品開発のインタビューやアンケートを受けた経験があるので、こんな風に聞かれるんだとか、こんな方法があるのか、と半ば面白がって(あ、でも真剣に)受けていた。
そのため自分ならこうしてみたい、と感じていた場の空気感や、進行を自分で作り出すことに自然と興味がわいたのである。

そして人の話を聞きだすのは得意である。
昨日appleストアで携帯の機種変更を行ったとき、あまりにも暇だったので隣の人たちに話しかけて仲良くなり、インスタの交換と、中国のサービスデザインについてディスカッションをして、ただの待ち時間から、すごく楽しい情報交換の場になった。
先日転職する際に訪問したとある企業でカジュアル面談に行った際も、いつしか聞き手と話し手が逆転し「なんだか僕のお悩み相談をきいてもらってすみません」と企業担当者から言われたこともある。

今となってはなんてことないことだが、このスキルは努力して手に入れた。
20代前半、小学生のころから夢だったファッションデザイナーへ就職し、有頂天にいた。周囲を全く見ようともかかわろうともしなかった。
自分達の作りたい服を作って販売していたが、大きな売り上げを作るのは難しかった。
そこで組織体制が変わり、その環境があわなかった。
苦しくても周囲に相談することもプライドが許さず、結局洋服を作り出す意味も、会社で働く意欲も失い精神的に病んでしまった。
相談してほしかった、なにか助けられたかもしれないのに。その上司の言葉で私はわんわん泣いていた。

それから、自分をかえようと思った。
もっと自分以外の他人とつながりをもとう!
コミュニケーション能力を高めたい。
そこで思いついたのが当時人気だったキャバ嬢として働くことだった。
今思うとある種のエスノグラフィー調査だったのかもしれない。
彼女たちは初対面の不特定多数の人たちと強制的に会話をし、かつビジネスとしてのパワーもあり、ここでコミュニケーション能力がひらけないわけはないと思ったのだ。

やってみてわかたことがあった。
・最初の15分で第一勝負は決まる
・場のシーン(会社の接待・友達同士の道楽・暇つぶし)を観察する
・キャラクターを設定する
・彼女になるつもりで聞く
・聞く側・話す側のニーズは人による
・スケベ心をくすぐる男女のかけひきも必要
・容姿が全てではない

ちなみに私は一切お酒が飲めないので、そのあたりもお客さんにばれないようにうまくかわす、飲んでいるようにみせるということもミッションでした。フフフ・・

半ば強制的なあら治療がきいたせいで、いつしか人の話を聞きだしたり、話しかけたりきっかけを作ることには何ら抵抗がなくなり、そこから仕事や人とのかかわり方など、沢山のことを変えてしまった。これは財産である。
明石家さんまではなく、ごきげんようの小堺一機になりたい。

ちょっと話はそれたが、今回やってみて難しかった点
①グループインタビュー
自分の気になる視点にフォーカスを寄せがちなのと、タイムキープしつつ全体の進行をファシリテーターとしておこなうこと。
先日会社の人に、他人に物事を伝えるために解像度を合わせたり共通言語を見つけるのにどうも手間取ってしまう、という話をしたところメタ認知の話をされたのだが、それを思い出した。
別軸の自分による客観視をしたうえでの立ち振る舞いを行う必要を感じた。
キャバ嬢だったころと同じように、インタビューしている自分を演じてみるというのもいいのかもしれない。

②デプスインタビュー
適切なタイミングでの適切な質問というところ。どこが話の核かわからないので必要以上に均等に掘り下げてしまい、ユーザーがつまる、あるいは無理やりエピソードを話せざるえないような一瞬の緊張を与えてしまったこと。

インタビューの後はそれを文章化にする作業があるのだが、
物語には”雑味”があるのでれを大切にしてほしい、小説家になったつもりで。と先生から伝えられた。なんとなく夏目漱石のこころを思い出す。
なるほどその雑味こそが自分を表現するのに必要な個性であり、そのキャラクターを他人が想像理解する上で役に立つものだと感じた。

今までの講義の中で一番インタビューがあ、肌にあうな。という感覚があった。


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