宇野維正先生発言考察第三弾 スターウォーズ編


宇野維正先生のスターウォーズに関する発言の考察です。リアルサウンド映画部の宇野先生の記事など読みましたが特に面白いこともないので今回も三原勇希 × 田中宗一郎 POP LIFE: The Podcastの発言を抜粋して考察にしました。第三弾です。(今回で三回目ですが次回も四回同じ処からするとただタナソーのPODCASTの感想を書いてるだけみたいになってしまい飽きてしまうので次回は宇野維正先生の著者からの考察を予定しております)

内容はスターウォーズなので宇野先生炎上しそうな案件だなあ~と思ってましたが今のところ炎上して話題になる的な話はないのが少し寂しい気もしますが。とはいえなかなか考察しがいのある発言も多いのでスルーしてはいけない内容だと思います。今回の聴きどころはm-floのTaku氏との言い争いでしょう。今までは宇野先生に真っ向から反対意見を言うゲストがいなかったので独演会状態でしたがつっこまれると意外と弱さを見せてしまう事がわかりました。

では、発言を見ていきましょう。




#038 ** みんなのスター・ウォーズの終わりに  Guests: ☆Taku Takahashi&宇野維正**

『ファントムメナスのペプシのキャップフィギュアを会社員時代みんな飾っていた。みんなって俺と鹿野淳ぐらいだ笑』
『僕に言わせれば形だけのリスペクトだがディズニーになってもオープニングにルーカスフィルムのロゴが出てくるのがスターウォーズファンに対する配慮』
『4のオビワンがダースーベイダーと戦うシーンは後追いで見るとギャグみたいなもの』
『7を子供と映画に見にいった時に最後にルークが出た時にみんな興奮してるのに子供が大きな声で「誰?」と叫んで恥ずかしかった』
『7.8.9はキャスリーン・ケネディによるスピンオフ。とでも思わない限り腹脇煮えくり返って仕方ない。しかし、スターウォーズと言うカルチャーを下の世代にも体験させてくれる機会を作ったと言う今ではディズニーがやったことを全否定するつもりはない。うちのガキはスカイウォーカーの夜明けも楽しんで見てたし。』
『これはジョージルーカスのスターウォーズではないし僕は作家で映画を見るんだなと思った』
『はっきり言えばスターウォーズ7、8、9は作品としてはクズですね。クソですね。』
『8を大絶賛したのはこの10年間で最大の間違え。見返した時にあれっ!?と思って年間ベスト映画の3位ぐらいに入れててやっちまったなー!と
それには理由があって8の監督のライアンジョンソンに死ぬほど思い入れがあってブレイキングバッドの最高峰のエピソードであるオジマンディアスの監督で、彼の撮ったルーパーという作品もめちゃくちゃ好きで自分の好きだった監督が撮ったスターウォーズは素晴らしいに決まっているという思い込みが原因。結局作家に振り回されている。当時から批判もあったから俺のライアンジョンソンのスターウォーズを俺が擁護しないでどうする!?という気持ちだった。』

『ちゃんと作品に向き合えていないのは自分かも知れない』
『7は当時評価保留にしていた。楽しかったが違和感があった。そもそもJJエイブラムスになんの思い入れもないし。』
『僕は4を封切り時で見た一番若い世代で当時小2だった。その後は全て初日に観た』
『ヲタク的なマニアがそもそも自分のメンタルにない』
『ハンソロのドナルドグローバーのフィギュアを自宅に飾ってはいるが』 『スターウォーズのおもちゃはたくさん買ってきたが』
『マニアではない中では相当好きだが』
『9のオープニングはパロディみたいなもの』
『8の評価に惑わされた僕は本当に愚かでこの10年の仕事でで唯一間違ったこと』
『冒頭は誰も観たことない作品のダイジェスト、本当に酷い、心が死んだ』『これは映画じゃないと悟った、あれでぼくの心のセコンドはタオルを投げた』
『クリステリオはジャスティスリーグ、バットマンvsロビンの脚本家、そんなもんがまとな脚本書ける訳ない』
『酷いが笑えない。スターウォーズに思い入れがあるから』
『映画は後の作品が過去の作品の評価を変えることがある』
『エンドゲームは素晴らしいが上手くいったスカイウォーカーの夜明けでしかないとも言える』
『エンドゲームも素晴らしい作品だが映画ではない』
『エンドゲームはアカデミーにノミネートとか公開当初は言われていたが今では誰も言わない(当然ノミネートされませんでしたね)』
『1、2、3は相対的に僕の中での評価が爆上がりした』
『スターウォーズはかつて映画だった物がこんな無残な姿にされてしまうのか?というのはある』
宇野先生『帝国の逆襲は隙がない』 → Taku氏『あれくそつまんないじゃないですか笑』→ 宇野先生『何をおっしゃる(怒りを押し殺すように)』
『映画が好きになったきっかけがスターウォーズ』
『宇野とスターウォーズの決別』
『水平移動が重要』
宇野先生『足場が悪いのがスターウォーズの基本だった』 → TAKU氏『そうですか?』 → 宇野先生『クライマックスは足場が悪いのがスターウォーズ』


【寸評】

出てきそうで出てこない鹿野淳氏の話が出てくるのが個人的なポイントでしたがまあどうでもいいです笑。ちなみに宇野先生は出ない次回の配信で三原さんが「なんでも好きだと言う評論家はあまり信じられない」的な事を言うとタナソーが「鹿野淳ディスってる?」と言うやりとりが個人的にはPOP LIFE: The Podcast全配信で一番笑いましたがまあどうでも良い話です笑

宇野先生研究的に一番の注目点はスターウォーズ8を大絶賛していた宇野先生が間違いだったと言ったことでしょう。謝るのはほとんどありません。でも、この10年で仕事で間違えたのはそれだけ発言は流石宇野先生。本当に自信家過ぎますね。

今回良かったのはTaku氏とのバトル。宇野先生『帝国の逆襲は隙がない』 → Taku氏『あれくそつまんないじゃないですか笑』→ 宇野先生『何をおっしゃる(怒りを押し殺すように)』

の流れは最高でした。宇野先生は普段、誰かに刃を向けてばかりいますが相手には強くても自分の受ける攻撃、防御には弱いことが判明しました。宇野先生と言えばSNSのブロック(以前何千人単位だと告白しました)ですがこれはなんでするのと言えば打たれ弱い繊細だからなんだろうと思います。だからSNSで批判されると言い返すでも無視するでもなくブロックを選択するのでしょう。




#039 ** スカイウォーカーの夜明けは来たの? Guests: ☆Taku Takahashi&宇野維正**

『前回の収録では最後の方熱くなってしまってすいません』
『映画は運動、プロットより運動が優先されるのは当然のこと』
宇野先生『ぼくの唯一のミスは何度も言うように最後のジェダイを評価したこと』 → 三原さん苦笑いしながら『わかった、わかった』
『イウォークが嫌い、ジェダイの帰還が嫌いな大きな理由』
『9はスターウォーズに四つ打ちが流れてびっくりした』
『誰も言わない不都合な真実を言うと9は映画自体が撤退戦』
『予算がない。7ではしていたIMAX撮影をしていない。』
『フランチャイズとしてマーベルに比較にならないぐらい低くなった』
『スターウォーズは旧世代が子供を連れて行くもの。若い世代のコンテンツものではない。』
『ゲースロなどのコンテンツにも負けている』
『たった4年で興行的にも期待されない作品になった。みんな言わないがそもそもの事実』
『ある種店じまい的な作品』
『IMAXは70ミリフィルムでそもそも全く違う』
『IMAX撮影を全編使うのはクリストファーノーランぐらい』
『9は全くIMAX撮影をしていない』
『僕はIMAXの2Dが一番好き』
『今作は3D効果は一切ない』
『今回のスピンオフはチューバッカの三部作。それだけ見るとなかなか良い』
『水平が大事』
『キャリーフィッシャーの存命中のシーンを切り貼りして使ったと言うがあまり信じていない』
『製作陣はキャリーフィッシャーのCGを使用したと言う事にはしたくない意図がある、実際は使用したと思っている』
『公開前にはマイナスな批評は出さないと言う日本の暗黙のルールがある。ぼくですら躊躇われる』
『海外ではバコスカ批判的なレビューが書かれる。その中にあった。この映画はスターウォーズのゾンビは納得できた』
『これでスターウォーズとしての役割を終えた。』
『スターウォーズの長編映画でムーブメントが起こることは未来永劫ないと思っている』
『計画的三部作トリロジーがハリウッドで作られることはないと思っている。後進国の日本は知りませんが
『ジョン・ウィックのようなヒットしてヒットして結果的な三部作はあっても』
『スターウォーズは2015年にはキングオブコンテンツだったのにたった4年で変わった。』
『ゲースロの最終章の前か後で評価は変わった』
『スターウォーズを観て時代の終わりを見た』
『他にスターウォーズの三部作の話があったが全てなくなった』
『ぼくも含めた愚か批評家が前作(8)を絶賛した』
『9を見て8のラストの子供たちの伏線回収してなくねえ?とか言ってる人を見てビックリしちゃって。あれ伏線じゃないから笑あれを伏線だと思ってる映画リテラシーの連中がスターウォーズ観てるのかと』
『フィンはガンダムで言うとハヤト』
『8の終わりをきれいに終わってる。あれが分からない人が色々言ってるのかと、ストーリーテリングとかこんなのイロハだぜ笑』
『タナソーさんインスタレーションアートとしてゲースロのエンディングを評価している』
『日本の映画ファンの一部にある。エンディング、終わり良ければ全て良し感ネタバレフォビアにも繋がっていると思うけど』
『例えば日本の映画好きでアンケートとか取るとショーシャンクの空にとかが歴史的傑作みたいになるわけよ。たしかにラストは良いし悪い映画ではない映画だけど映画の歴史で言えば23000番目ぐらいの映画。映画的な価値において』
『エンディングで感動させた物に過剰に評価するのは態度は極めて非映画的な態度。俺が正しいとかではなく本当に違うよなと思う。きれいにまとめる事には意味はあるが。』
『全てが帳尻合わせ。終わりはそこそこまとまっているが終わりさえ良ければ認めちゃうのねと言う白けた気持ちにはなります』
『こんな映画として酷い作品がそれなりに受け入れられている構造も分かる。終わり良ければ良いんだーみたいな』
『スターウォーズ9の海外での反応見て日本だけじゃなくて世界的にもそうなんだろうって言う』
『映画のエンディングはどうても良いかなー』
『エンドゲームの終わり方は綺麗だったが』
『マーベル映画は映画じゃなくて遊園地のアトラクションだとマーティンセコセッシュは言ったが僕はエンドゲームは映画だと思ってる』
『スターウォーズは映画じゃないしアトラクションとしてもだいぶ酷い』
『今回のスターウォーズはファンダムに寄せていてファンからは比較的好評だが批判も多い。1つの正解かも知れないが模範解答ではない』
『アーティストの作った作品ではないがクレバーな人が作った作品ではあると思う』
『ゲースロやマーベルはスターウォーズと比較にならないぐらい価値が高い』 


【寸評】

#038の後半の熱くなったことを自覚していたようです。

あとネタのように何度も8を評価したのは間違いだったと言うので三原さんも呆れてしまうところも宇野先生らしいところです。

今回は宇野先生得意?の多方向へのディスが凄いです。スターウォーズをディスりマーベルとゲースロを持ち上げます。そこまでは良いですがスターウォーズファンや日本のショーシャンクの空にを愛する映画ファンにも突然刃を向けます。彼は一体誰と戦っているのでしょうか。ここまで言ってるのにこの一連の発言が全然燃えてないのが不思議です。もっと燃えて欲しいですね。



#040 ** スター・ウォーズは終わらない Guests: ☆Taku Takahashi&宇野維正**

『キャスリーン・ケネディの三部作であると同時にチューバッカの三部作でもある』
『半分は初めて見る人のためにディズニーは作る。だから説明的になる。』
『オリジナル三部作からの生まれたスターはハリソンフォードだけ』
『1,2,3のユアンマクレガー、ナタリーポートマンは既に売れていた』
『7,8,9のアダムドライバーもスターウォーズで売れた訳ではない』
『ライアンジョンソンは女性が撮れない監督』
『ヘイデン・クリスチャンセンはなかなかいい俳優だと思ったがスターウォーズの呪いにキャリア潰された』
『大女優は瞬きをしない』
宇野先生『デイジー・リドリーは瞬きが多すぎてダメ』 → TAKU氏 『そんなこと言って来年ぐらいには大女優になって宇野さんが謝罪するんでは?笑』
『スターウォーズによってスターは生まれなかった』
『めんどくさいでしょ?スターウォーズって』
『ケリーラッセルとかグェンドリン・クリスティーのようなドラマで人気の俳優をちょい役で使うふざけたスターウォーズ』
『金持ちのやらしさを感じた』
『ディズニープラスが世界的にスタートしたが日本ではドコモとディズニーデラックスを作ったせいでディズニープラスが日本に来ない
業界側の都合』
『今はデラックスに入ってる人を蔑ろに出来ない。でも、そのうちデラックスをパッたと切るんじゃないかと思ってる』
宇野先生『僕も365日中365日、何かを見て寝落ちしている。この数年間ベッドで寝たことない。ソファで寝てる。』 → 三原さん『可哀想笑』
『ジョンウィリアムスのためて音楽を使う良さはない』
『ジョージルーカスのためて音楽を使うのに比べるとやっすー笑みたいな』
『新しいスターウォーズの計画があってそれにケヴィン・ファイギが関わる話があるがやるとは思えない。しかし、やるなら今回の反省を踏まえて作る事になるのでは』
『僕はそんなにディズニーランドに行かない』
『僕はタナソーさんほどではないがディズニーが苦手。誰かの頭の中に入る感じ。ゲームもそうだが。政治的な理由ではなく生理的な理由で。全てが管理されている物に対する拒否感。』
『女の子が子供がいないからそんなに行く事もなかった』
『マーベルでは自分の中でのディズニーとの手打ち感はあったがスターウォーズでやっぱりディズニーしょうもねえなと。お世話になっているので喧嘩する気はないが。』
『マーベルは統括的で上手くできているのにスターウォーズは上手くできてない』
 『キャスリーン・ケネディにインタビューしたことあるが相手が日本人だと分かると宮崎駿がいかに素晴らしいかしか言わない。優れたビジネスマンではある。』

『JJと同じぐらい彼女の意思決定が大きく働いている。』
『彼女へのルーカスの信頼はだいぶ前になくなった』
『エンドゲームの女性ヒーローの集合のシーンとかセリフとかシーンで過剰に女性を持ち上げること時点で逆に問題があるんじゃないか』
『ワンダーウーマンやキャプテンマーベルを観て若い女の子が勇気告げられるのは重要だしディズニーがそれを引き受けるのは全く持って正しいとは思うよね』
『息子はスターウォーズ9が良かったと言ってるし俺のことは気にするなと言っている』
『映画は以前は一人のクリエイターの作品として語れたがピクサーが台頭して以降映画は誰の作品なのか分からなくなった。みんなで話し合って作品を作る。個人の作品ではなくなっていったのを進めたのはディズニー。』
『そうなったときに作品の責任の所在が曖昧になる。』
『責任の所在が曖昧になる事とファンに歩み寄る事は近くなる』
『スターウォーズの戦犯は一人あげるならキャスリーン・ケネディ。』
『ルーカスは何千億レベルで寄付してる。良い人だと思いますよ。日本人にはないノブレスオブリュージュを体現してる。価値観的に車好きも含めてアメリカ人らしい。』
『マーベルは奇跡的過ぎるのでスターウォーズのようにダメになっていくのを見るのが辛いぐらい。いつかそうなるのではとヒヤヒヤしてるぐらい』
『スターウォーズがたった4年で景色が変わった事を考えるとどうなるか分からない』
『マーベルもゲースロもリファレンス先が社会』
『そう言うダイナミズムがスターウォーズにはない』
『参照先がスターウォーズしかない』
『そう言う意味では70年代のコンテンツ』
『僕は情はなく常に新しいピチピチの物に惹かれる』
『1,2,3は当時のブッシュ政権の皮肉を込めたがそれが評価されなかったのが大きい』
『これを聴いてる人にとってスターウォーズを観るポイントが増えると良いですね 』


【寸評】

今回もTaku氏の宇野先生へのつっこみが良かったですね。是非ともデイジー・リドリーには人気女優になって宇野先生に謝罪してほしいです。頑張ってほしいです。

そしてドラマシリーズへの思いが強すぎてドラマシリーズの俳優をチョイ役使うことに文句をいってますが純粋に何の役でも良いからスターウォーズに出たかったのでしょう。ダニエルクレイグのように。そんなに言う話かな?と思いますが。

そしてよかったのが

宇野先生『僕も365日中365日、何かを見て寝落ちしている。この数年間ベッドで寝たことない。ソファで寝てる。』 → 三原さん『可哀想笑』

の流れですね。

本人としては常に最新のトレンドの映画や音楽をチェックしてるイケてる俺を演出してるかも知れませんが普通にそんな生活は可哀そうです。ベッドで寝てください。


【総評】

今回も色んなものにディスの刃を投げつける宇野先生ですが突っ込まれると弱いことが分かりました(ありがとうTaku氏)

宇野先生は謝罪も恥ずかしくてネタみたいにしてたもの彼の弱さでしょう。そして、相手に突っ込まれると弱い。

なぜ宇野先生がSNSでちょっとしたことでもブロックするのかそれは傷つきやすいから。その考察が出来ただけでも宇野先生の研究は一歩進みました。








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