岡田智博

ソーシャルキャピタリスト。アート&クリエティブプロデューサー。博士(学術:東京藝術大学…

岡田智博

ソーシャルキャピタリスト。アート&クリエティブプロデューサー。博士(学術:東京藝術大学)。マルチメディアからクリエイティブ産業まで、新しい価値を身の丈で取り組む人とチームを日本とアジアを中心にキュレーションしています。青山学院大学大学院・大学非常勤講師。

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「ハマカルアートプロジェクト」中間報告会フェスを 2023年12月15日・16日 福島県南相馬市小高で開催!

福島県12市町村における住民の帰還促進や移住人口・関係人口の増加を念頭に、映像・芸術文化による地域の魅力の掘り起こしや交流を通じた地域コミュニティの活性化を図ることを目的として、世界・全国・地元から集まった芸術家による14のアーテイスト・イン・レジデンス・プログラムが進行中のハマカルアートプロジェクト。 私、岡田智博、同プロジェクトの統括ディレクターをしています。 その中間報告会が12月15日(金)、地元の多彩な表現が一緒に触れられるアート交流会を12月16日(土)、南相馬

    • 「新人類」期の終焉・偉大な文化「オジサン」を埋めるものは?

      誰もが真っ先に呼びかけ人で頼る偉大なオジサンが 2023年3月28日、いなくなった。 ふんわりしたカルチャーで社会を灯すとされた、ぽっかりした穴を誰が、もしくはどの人と、どの人と、どの人たちで、埋めていけるのだろうか? もはやモダニズムは振り返ったら地平線の果てにいった、ポストモダンのポストにて立ちすくむのだろうか? 「新人類」は既におじいさんおばあさん(若くみえるのでオジサンオバサンでも)であり、「氷河期」「ミレニアム」はオジサンオバサン。Zも「新人類」以来のカルチャーの

      • 新しいホームページ用にプロフィールをつくりました。

        このいちねん、新型コロナの流行でみんな大変だったのですが、特に文化界隈は「人と接していないと」生きていけないので、いきのこりのために大変だったと思います。 私自身もとにかく、みなさんがんがれと、文化関係者のための活動助成の取り方などを note に書いたり鼓舞したりしました。 自分も鼓舞しないといけないので、この流れで「忙しくて手が回らない」と、IT革命以来洗ってないホームページの「顔」をやっとこさ直しました。 http://creativecluster.jp/ まだA

        • 8次下請けの「真水」を計算してみた

          今、8次下請けがアツいですが、一般的な手数料率とされる20%を引いていくと、100の事業予算のうち、8次に降りてくる事業費は16.8にしかなりならなくなります。中抜きって、キツいですねえ。 ちなみに、消費税分は含まれていません。過酷ですねえ。 ところで、日本を動かすとされる大手広告代理店ですが、その手数料の範囲で極めてしっかりとした仕事をされます。本当、質がよくて、その質の一端を担う下請けにもよくしていただいています。なので、いちがいに、抜いているだろう、とはいえないのです

        「ハマカルアートプロジェクト」中間報告会フェスを 2023年12月15日・16日 福島県南相馬市小高で開催!

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          国際交流基金アジアセンター「新型コロナウイルス対応特別プログラム」ともだちに説明するよう要点まとめ

          シンコロナは、国境を越えた人々の交流を全く閉ざしてしまいました。 それは世界をよくしあう上で危機的なことであります。それに対応して、わが国の国際交流基金は、お互い行かずともASEANを中心とする大事なアジアの隣人と交流する文化事業という、これまでにないチャレンジに助成を提供してくれることになりました。 平素からアジアとの交流が強いわたしのまわり、積極的に取り組んでいこうとしています。そこで、取り組むことに向けて要点をまとめてみました! 【前提条件】ASEAN10(東南アジア

          国際交流基金アジアセンター「新型コロナウイルス対応特別プログラム」ともだちに説明するよう要点まとめ

          J-LODlive 気になる要点

           世界各国の自国コンテンツ輸出支援策にならってわが国で展開している通称「J-LOP」事業。世界が新型コロナウイルスで閉ざされ、そのためにコンテンツビジネスの機会が中止になった事業者に対して、日本のコンテンツを世界に発信することを目的に1/2の助成による補助金「J-LODlove」の提供が5/27より開始になりました。  ここでは、この支援を受けるための気になる要点を出して解説します。 助成そのものについては公式募集サイトを御覧ください: https://j-lodlive.

          J-LODlive 気になる要点

          アートプロジェクトの専門家が応募したいともだちに説明するように東京都の「アートを投稿したら@10万円」について解説します~ついにアーティスト登録開始。もはや登録予定数を突破!

           シンコロナでみんなたいへんです。特に私も含めました、文化や芸術の分野に生きるほとんどの人は、日常から「ギグワーカー」なのでたいへんです。  「クリエイティブクラス」と持て囃されても実際には「一人親方」です。たすけてほしいです。  そんな中、東京都が、東京で活動する芸術文化のプロに対して、「密です」ではない、「3密」を守って制作した映像作品に対して、ひとりあたり10万円(税込)を出演料相当として支払ってくれる施策「アートにエールを!東京プロジェクト」を実施、シンコロナで活動資

          アートプロジェクトの専門家が応募したいともだちに説明するように東京都の「アートを投稿したら@10万円」について解説します~ついにアーティスト登録開始。もはや登録予定数を突破!

          「海外ではみんな言ってるよ」ポリスのあさましさ

           「まわりがこう言っている」「(海外のどこそこでは)みんなこう言っている」を評価基準に振りかざし、自身では対象を見ず我が評価とし、マウンティングしている高学歴属性が多い。  SNSでより目につくようになった存在。  見目のいい歴で入り込んだ現場でそれを振りかざすのが目につくのが特に文化系だ。  この方々にとって作品などの対象はどうでもいいのだろうと感じられることが多い。  困難な社会の中で文化の表現(アートとは私はいいたくない。ここでは)を通じて解決云々といい、それを語りた

          「海外ではみんな言ってるよ」ポリスのあさましさ

          わが国の現代アートプロジェクトは希望なき時代を包摂できず、ときに分断を担う忌まわしい存在になり果てるのか?

          最初に この文を書くもとになった 「あいちトリエンナーレ2019」。 同時代の「情」をそれぞれの芸術家が考え、表現した、心動かされる作品がとても山盛りに存在する、今年の大規模芸術祭の中ではひとつ抜け出した、見ごたえのある、考え甲斐のある企画です。 行ける方は早く行って是非、体験してください。 その後の思考と行動が、私たちにとっての回路を見出すものと期待。  わが国に、前世紀の惨劇を起こした頃と同じような空気が漂い始めている。若者を巻き込み分断されるわが国。  絶望に追い込ま

          わが国の現代アートプロジェクトは希望なき時代を包摂できず、ときに分断を担う忌まわしい存在になり果てるのか?

          メジャー化以降の新海アニメは、たくさんの人柱の寄り童でできている(と考えられる)。

          新自由主義と拝金主義は違うで。 なんでキリスト教でプロテスタントが生まれたか、高校生くらいの知識ならわかるよね(山川ポイント大でしょう)。 そんなアホなことにわが国は堕ちているのだよ。少なくとも昭和20年までは、ゼニとこころが分離していたから(だから大東亜戦争→太平洋戦争という全ての人にとっての災厄も生み出してしまった)。 全てがゼニでそのために生きる社会から、それを価値にしている人々から逃げろ、たぶん昨日と変わらないけど、犠牲になる必要はないと、『天気の子』は語っていると思

          メジャー化以降の新海アニメは、たくさんの人柱の寄り童でできている(と考えられる)。

          『天気の子』にみる終わってほしくないセカイの緩慢なエントロピーと、『三体』が咆哮する「中国夢」の烽火

          『君の名は。』に続く『天気の子』のブーム。 セカイはすごいことになってしまうが、日常はひたすら変わらない。変わらない中で物語は続く。今のふわふわとした豊かさが変わってほしくない気持ちは誰もにもある。 安倍政権で続く投票に行く意識を持った若者を中心とする高い支持も、このまま「豊かさ」が変わらないままでいて欲しいという、気持ちの現れなのかもしれない。人は安心を何よりも欲する。 美しい日本 豊かな日本 そのセカイ変わらないでくれ 終わらないふわふわとした世界に逃げよう「クールジ

          『天気の子』にみる終わってほしくないセカイの緩慢なエントロピーと、『三体』が咆哮する「中国夢」の烽火

          文化庁メディア芸術祭石垣島展を開催します

          現在21回目の審査が進んでいる文化庁メディア芸術祭。 その優秀作品を全国で公開する地方展が毎年行われています。この地方展の特徴は、各地の行政や団体が企画を提案し、その地域にあった「文化庁メディア芸術祭」を開催することができることにあります。 これまで、京都や札幌といった大都市や青森や富山といった県レベルのでの提案により実現してきたこの芸術祭。今年は、はじめて離島、そして地域全体で5万人足らずの人口の石垣島で開催することになりました。 文化庁メディア芸術祭石垣島展 公式サイト

          文化庁メディア芸術祭石垣島展を開催します

          日本のカルトってなんなのだろう?

          お母さんが日本人でもイスラムの子弟は、本人の意思とは関係なく必ずムスリムになることが理でそのことには誰も異論をもたない、家族がハッピーサイエンスだからといって娘さんがエルカンターレに積極的に染まってしまったら「まわり」は大事のように騒いでいる。 ハッピーサイエンスくらいなら「地獄に落ちる」と「守護霊」ぐるみで罵倒されるくらいで、娑婆に帰ることができるが、ムスリムになると改宗は死を意味し、無宗教は死の対象、生れたときから変えることができない。 北陸のさる国立大学で人事の話が

          日本のカルトってなんなのだろう?

          「外国人富裕層」という、見たことのない青い鳥を探してはいけません。

          「外国人富裕層」という、見たことのない青い鳥を探してはいけません。 頭に描くような「スーパーリッチ」は、行きたいところなら、寝袋連ねても行きます。 ガイドが欲しければ、そのイメージにあった専門家にアクセスして、一緒に行きます。 たとえば、今外交官を何処かでしている、ロデオドライブ商店街会長の御子息で、バークレーの寮友と一緒のときは、ベイルートでは地元のキリスト教徒実業家の家に御やっかいになり、用意された車でレバノンを遊学、戦前のダマスカスではキリスト教地区にお住まいの米

          「外国人富裕層」という、見たことのない青い鳥を探してはいけません。

          京都ですらなってしまう。悪貨を当たり前のものにする「着地型観光」のコワさと「伝統」の無策。

          京都の錦小路を久々に歩いてびっくりしたのは、多くの鮮魚店が買い食いスタイルに変わっていることだ。 それを東アジアからの旅行者がどんどん買って食べる。そして、地方(東京とか)の行楽観光客も買って食べる。 これがすぐ売れるから、どんどん進める。 観光による活性化とはこういうことなのだ。 着物もそうだ。 東アジアからの旅行者のためのレンタル着物が大いに流行り、京の街に溢れると、今や若い本邦の行楽観光客も着て歩くようにサービスが広がった。 これは本当の着物ではないと眉を顰めたいとこ

          京都ですらなってしまう。悪貨を当たり前のものにする「着地型観光」のコワさと「伝統」の無策。

          ART CITY FORUM ~ シティドレッシングで高まる都市の可能性を探る ~ 開催

          ART CITY FORUM 「都市がアートになる−私たちはどのような都市の物語を語るのか」 ~ シティドレッシングで高まる都市の可能性を探る ~ この度、2016年12月26日(月)15時より、TKP渋谷ガーデンシティにて、~シティドレッシングで高まる都市の可能性を探る~ ART CITY FORUM「都市がアートになる−私たちはどのような都市の物語を語るのか」を開催いたします。 2020年に向け、東京の魅力が世界から注目される今、いかに都市を集う人とともにその機運を高

          ART CITY FORUM ~ シティドレッシングで高まる都市の可能性を探る ~ 開催