有楽町線

知名度低くないか、東京メトロ 有楽町線。

都内の大学に通うあなた、関東の企業に勤めるあなたならお分かりだろうが、地下鉄 東京メトロは交通網の心臓部分である。JR山手線や中央線、私鉄の小田急線や京王線などもなくてはならない存在だろうが(通勤時間帯の小田急線は地獄)、より小回りの利いた移動を可能にするのが東京メトロだ。例を挙げれば、丸の内線の‘‘赤坂見附‘'駅と千代田線の‘‘赤坂‘‘駅とでは名前以上に地理的な差があり、TBSへと出向くのであれば赤坂駅一択なのである。日比谷線の‘‘六本木‘‘駅と南北線の‘‘六本木一丁目‘‘駅も同様に愕然とするくらい別の駅であり、テレ朝へ向かうならば六本木駅一択である。なんでテレビ局を例に取ったのかはわからない。(いやわかる)

最短距離での移動を実現する東京メトロ各線の中でも、いわゆる陰キャラを担っているのがそう、有楽町線。有楽町線という名前から連想されるのは、「とりあえず有楽町駅を通ってそう」という月並み意見だろうか。たしかに、『赤色』の丸の内線、『紫色』の半蔵門線、『水色』の東西線などと比べて有楽町線のイメージカラーは形容しがたい。『黄土色』が有楽町線のそれではあるが。黄土色に対して印象というか、感情を抱くことはないであろう。

わたし、この文章の騎手は 元 有楽町線ユーザー だ。大学時代に有楽町線 豊洲駅から永田町駅で乗り換えて南北線に乗り換え某駅で降りるというルーティーンをこなしていた。すこぶる快適な乗り換えライフだった。永田町駅と言えば、駅構内のカレー屋さんが美味しかった。美味しいは盛ったかも。‘‘乗り換えのせいで気持ちと体が急いでいるからこそなんとなくおいしいと感じてもいい味‘‘がこの店のウリだったような。

 豊洲☞月島☞新富町☞銀座一丁目☞有楽町☞桜田門☞永田町

上の「勝利の方程式」に沿ってわたしの通学は支えられた。回数の差はあれど、それぞれの駅で降りたことがある。

まずは、豊洲。

『劣化版お台場』、一言でいうとこれだ。

タワーマンション、商業施設、オフィスビルと埋立地の土壌が耐えきれるか不安になるくらいの高層建築物が立ち並ぶ。多少物価は高いが、町の景観がお得感を創出してくれる。東京メトロのCMの通り石原さとみがルンルンしてくれそうな町だ。4年間暮らしていてひとつ残念だったのは、「23時閉店」だ。そう、スーパーやマクドナルド、飲食店など生活のパブとなる店が23時に閉まってしまうのだ。せめて24時くらいまで営業しててくれればと何度思ったことであろうか。もちろん、牛丼屋だったりバーなどは遅くまで営業しているが。23時閉店。「報道ステーション」放送終了時間よりもはやいではないか。

月島。

『もんじゃ』

無難of無難な答えで萎えた?とにかく、もんじゃのお店が多い。味もたしかにおいしい。というか、まずいもんじゃと出くわしたことがないが。「もんじゃストリート」と呼ばれている通りを巡れば、あなたの舌を濡らすもんじゃと出会えることだろう。意外にも意外なのが、‘‘本屋‘‘がないという事実だ。豊洲同様、この町にも数多くのタワマンが立ち並ぶ。つまり、数多くの生命がそこにはいるのだ。にもかかわらず、人間が人間たるに必要な書店がない。これはいかがなことなのか。「頑張ろう、月島」

新富町。

『ほぼ築地』

築地に用事がある際は、新富町も最寄駅と化す。築地市場跡地まで徒歩5~8分といったところだ。つまり、新富町駅の強みは国内トップクラスの魚介物に舌鼓を打てる点にある。それ以外は特にない。ほんとうにとくにない。

銀座一丁目。

『出口多めでThank you』

地上出口が多い。有楽町から銀座エリアまで管轄してると言えるくらいだ。具体的には、有楽町エリアに関しては、銀座インズ(マックがあるとこ。無印ロフトが以前あったところの近く)直結の出口がある。ただ、地下歩道が長いため、有楽町エリアから有楽町線に乗る際は『銀座一丁目』駅ではなくて『有楽町』駅の方が近い。そりゃあ当たり前だ。銀座エリアに関しては、ティファニーやブルガリなど高級店が軒を連ねるあの通りに出口が数個ある。日本のスタバ1号店がすぐ近くにあるので、Let`s visit!!

有楽町

『楽しさが有る町』

ふざけるのはやめにしよう。書店、イベント施設(東京国際フォーラム)、家電量販店(ビックカメラ)、スタバ、マルイ、映画館、大衆居酒屋、バーなどなど我々の喜怒哀楽すべてを刺激してくれる町だ。新宿渋谷池袋のように、偏差値の低そうな学生が吐しゃ物をまき散らしているような光景もない。精神衛生上かなり良好な街と言えよう。「有楽町待ち合わせで」と彼女に言えるようになったら、あなたがシティーボーイに進化したと言えよう。

桜田門

『ストーリー見れない』

有楽町線に乗っていて桜田門駅に差し掛かるタイミングで、スマホの通信状態が悪くなる。というかむしろ、ネットに繋がらなくなる。諸説あるが、ひとつ言えるのは桜田門の近くには皇居と警視庁が構えているということだ。桜田門、サクラダモン、サクラだもん、さくらだもん(^^♪

脳内再生されやすい駅だ。

永田町

『ありがとう。きみのおかげで乗り換えが』

正直、ここの改札を出て降りた記憶がほぼない。この駅がなかったら、行けない駅がたくさんあるのに。有楽町線、南北線、半蔵門線が交わるため数多の生命が行き交う駅だ。特に、半蔵門線ホームへと向かうエスカレーターの混みっぷりといったら。混みすぎて、エスカレーターの傾斜がジェットコースターのように感じられるくらいだ。ビックサンダーマウンテンくらいかな。真面目な話、「永田町、ありがとう。きみのおかげで大学へも通えたし、渋谷へも行けたしその先の三軒茶屋も発掘できた。きみは‘‘乗り換え代‘‘を乗車賃とは別にもらうべきだ。あ、もしも‘‘乗り換え代‘‘が生まれたら可能な限りぼくはきみを避けるけど」

結論、有楽町線は有楽町さえ制覇すれば良いし、なんなら有楽町線に乗らずとも山手線&京浜東北線で有楽町の地は踏める。だけど、クラスにひとりはいたじゃん。とくだん面白いわけでもなければ、頭がキレるわけでもない。でもなんかそいつがいると場が和む。いなくても困るわけではないけれど、いて欲しい。ムードメーカー?とも違うけれどとりあえず‘‘いいヤツ‘‘それが『有楽町線』だ。


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