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「好きなことを仕事にする」とは

「好きなことをして稼ぎたい」と思うのは当然のことで、誰もが目指したいことでもあると思います。

「私は好きなことを仕事にしています、だからあなたも」なんてことを言っている方をよく見かけますが、そもそも『仕事』ってなんなんでしょう?
一般的に〈仕事とは、何かを作り出す、または成し遂げるための行動。生計を立てる手段として従事する事柄〉とされています。

では質問です。
『仕事は何のためにしてますか?』
あなたはどう答えるでしょう。
「生活していく(お金の)ため」ですか?
「楽しく生きていくため」ですか?

ワタシは、どっちもです。

好きなことが「絵を描くこと・文章を書くこと・雑貨を作ること」だとします。
好きなことで食べていこうと思ったら、それらを全て一生懸命やって稼ごうと努力しますが、はじめから確実に稼げる保証なんてありません。
すると、生活費はバイトをしてとりあえず食いつなごう、となるのがほとんどでしょう。好きなことをする作業と、お金を稼ぐ作業が分裂して「それはそれ、これはこれ。好きなことをするためには仕方のないこと」なんて都合のいい考え方をして「好きな事で稼げるようになるまで頑張る」となるわけです。
これが現実ですね。
実際、ワタシがそうでした。
(家賃、光熱費、食費などの生活費を捻出する必要がある人にしか響かないことなので、当てはまらない方はスルーしてください。)
好きなことをする作業とお金を稼ぐ作業が分裂しないこと、が『好きなことを仕事にする』ってことで、それが理想の仕事のカタチなわけです。

「仕事」は、英語ではJOB、またはWORKといいますが、意味が違います。
JOB=地位や職業
WORK=働くことそのもの
JOBは、成果を前提とする仕事をいい、基本的に「お金が発生するもの」に対して使われます。WORKは、ある目的をもって努力して行なう仕事をいい、「働く」という行動全体を指します。

では、質問です。
『あなたの(今の)仕事は、JOBですか?WORKですか?』

ワタシがバイトをしていた時は、バイトは「JOB」絵の制作等は「WORK」、どっちもやっていたことになります。

基本、人というのは「幸せになるにはどうしたらいいか?」という考えが根底にあります。
「遊びたい」「旅行に行きたい」「結婚したい」など、自分の喜びのために何をしたいかは自然に考えていることですね。
それが、仕事となるとどうでしょう?
自分の喜びのために何をしたいかを考えている人は、どれくらいいるんでしょうか。

就職先やバイト先を見つける時、どうします?
自分ができそうな事を選びません?
いくら給料が良くても、自分が出来ない事はやりませんよね。
自身が得た技能、知識、情報などの道具をどう生かせるか、を考えるわけですね。

単純に、お金が稼げればそれでいいと考える人はJOB、喜びのために働いて対価を得たいと考える人はWORK、と思って下さい。
では、質問です。
『あなたは、JOBがいいですか?WORKがいいですか?』

ワタシは断然「WORK」。それだけがいいですね。
好きな仕事だけで食っていけるようになるまで生活のために労働をする、っていうのはどうなんだ?と、思い切ってバイトをやめたのが5年ほど前のことです。
当たり前のように毎月銀行に振り込まれる “給料” というものがなくなって、「決まった時間に出勤して与えられたことをすれば決まった日にお金が入る」というシステムがどんなにすごいことなのかを知りましたし、給料を頂く有り難さ、それと同時に「どこかで働く方がラクなんだ」と思い知らされました。
どうすれば、自分の出来ること(得た技能や知識、情報)でお金を稼げるんだろう?と、そりゃ〜もう必死でしたよ。
この時は経済の不安は半端ないんですけど、楽しさや充実感は比べ物にならないくらいの喜びしかありませんでしたから、『仕事=WORK』という実感が湧いたのはこの頃だったと思います。

ただね、数ヶ月分の蓄えを作ってから(バイトは)やめましょうね。
ワタシはそれをしなかったので本当に死にそうでしたから。
40過ぎのババアがバイト生活っていうのがまずどうかと思うんですけど、更に、「蓄えもないのに無収入になる状況を自ら選ぶ」なんて、だいぶ痛いヤツですよ。
今考えると震えますけど、あの時思い切ったからこそ今があるとは思っています。

ワタシの場合は、「好きなことをする」というよりも「やりたくないことはやらない」という消去法みたいな考え方です。
それは、そっちの方が柔軟に動けるからで、好きなことだけに焦点を定めてしまうと考え方が頑固になるんですね。
絵描きと決めたんだから絵を描かなきゃとか、他に時間を使っている場合じゃないとか、「考え方に余裕がなくなる」っていうんでしょうか、自分で自分を追い詰める感じになってしまうわけです。
ただそれについては「経済の不安」という背景があるからなので、そこは先に言った「蓄えを準備してから」というのがとても重要になるということです。

今、ワタシはワークショップでの収入が軸となっているんですけど、これは好きなことなのでとても楽しい仕事(WORK)となっています。
絵を描くことに関しては、やりたくないことはやらない方法をとっていて、モチベーションが下がらないことを大切にしています。

仕事をして対価が発生する人が『プロ』だと思うので、やっとそっちに向かっている実感が持てるようになりました。
自身が持つ技能を生かして、自分がやることだけでお金が回せるシステムを作れると、それが『好きなことで稼ぐ』ということになるので、今はそれを構築中でしてね。

お金の流れを可視化するためにシナジーマップを書いてみたりして↓

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点と点をつなぐイメージで頭の中を整理しながら、収益や宣伝がどこでどう機能しているかを確認する作業をしてみるわけです。
(以前、「シナジーマップの重要度は高まっていると思います。一度、ご自身の活動がそれぞれキチンと繋がっているか?をチェックしてみてください」と西野亮廣さんがエンタメ研究所の記事で提案されていたのでやってみました。)

そうすると、唯一の稼ぎの軸であるワークショップで十分な収益を得られていないこと、ブログが宣伝になっていないことなど、現状の問題点が見えてきまして、アプローチの仕方を見直すことが今の課題というのがわかりましてね。

ってことで、頑張ります。

みなさまのご支援に感謝します。