見出し画像

【クリエイターエコノミーニュース】NovelAIが大注目の背景、アニメ界の"最終防波堤”、『タテの国』が話題など|10/03 - 10/09

こんにちは、「クリエイターエコノミー」をテーマに、クリエイター向けにお金やキャリア、テクノロジーの事例を発信している媒体・クリエイターエコノミーラボです。

月曜日なので、今週も「クリエイターエコノミーニュース」を更新します。

この記事では、クリエイターや関連業界の方向けに、1週間分のニュースのうち「とりあえずこれだけ読んでおけばOK」というものをまとめています。

画像生成AI関連のトピック

「NovelAI Diffusion」が注目を集める

この一週間は、10月3日(月)にリリースされた「NovelAI Diffusion」(NovelAI)が大きく話題になっていました。

Twitterでは「NovelAI」のキーワードが何度もトレンド入りしていました。

注目されたポイントはいくつかありますが、まず何より、生成できる画像のクオリティの高さが挙げられます。

もうこんなレベルの画像をAIで作れるようになったのか、と筆者も驚きました。

以下、目について、これはと思った事例です。

毎週、目が回るようなスピードで進化していきますね。

また、NovelAIが話題になった背景として、「無断転載を指摘されているサイトの掲載画像を学習している」こともポイントの一つです。

Twitterでは「無断転載」のキーワードがトレンド入り。

これに関して、"イラスト版漫画村"とも呼ばれる海外のイラストサイト「Danbooru」は、「NovelAIと無関係である」という声明を日本語で公開しました。

また、Twitterでは「NovelAIのサーバがハッキングされた」という言及も注目を集めていたのですが……。

こちらに関しては、正式なリリースや各メディアの報道も見つからなかったので、静観して続報を待とうと思います。

FANZA、DLsiteがAIイラストへの対応を開始

FANZAはAIによって生成された作品はタグ付け、また作品説明としてAIを使用している旨と使用しているサービス名を記載することを必須化。

またDLsiteは、「現時点では過度な規制は行わない」と声明を出しています。

画像生成AIがものすごいスピードで進化していくなか、各社は対応を迫られているようです。

その他のAIサービスの進化

TwitterやnoteでAI関連の発信をされているやまかず氏のツイートを眺めていると、テキストから動画や3DCGを作成するAIサービスもすごいスピードで進化していることが伺えます。

画像生成AI関連のトピックはスピードが速すぎてついていけない方も多いのではないかと思います。

より詳細にまとまった情報が知りたいという方は、やまかず氏のマガジン『日刊 画像生成AI』がおすすめです。

「イラストAIのおかげで絵を描けるようになった」

「一度絵を描くのをやめてしまったが、イラストAIのおかげでまた絵を描くことを楽しめるようになった」というポジティブな事例も。

果たして「AIに"呪文"を唱える」ことが「絵を描く」ことと言えるのか、というのは人によって解釈が分かれそうにも思いますが、こういう形態で創作に取り組む人たちはこれからどんどん増えていくのではないかと筆者は予測しています。

Webサービス関連のトピック

Twitterで「ツイート編集」ボタンが提供開始

待望の機能がついに。

10月3日(月)より提供開始、現時点で利用できるのはカナダ、オーストラリア、ニュージーランドで、有料サービス「Twitter Blue」のユーザーのみのようです。

ツイートを修正できるのは投稿後30分以内で、回数は5回まで。該当のツイートはアイコンによって修正済みであると明示されます。

ネットで、「無関係な内容でバズらせてから、宣伝に差し替えるといった懸念が解消されている」といったコメントを見つけたのですが、確かになと思いました。

早く日本でも利用したいです。

イーロン・マスク氏がTwitter買収を再提案

テスラCEOのマスク氏が、Twitterと4月に合意した総額での買収を再提案。

これによって、ツイッター社の株価は20%以上も上昇したようです。

バズるTikTok動画の法則

2021年10月にはTikTokの再生回数で世界5位を記録したというクリエイター集団「マツダ家の日常」。

同グループを率いる関ミナティ氏が、IT評論家の尾原和啓氏と対談した記事が公開されていました。

会員登録が必要ですが、無料で読めます。世界レベルの結果を出すクリエイターだからこそ話せる、とても濃い内容だったように思います。

関氏の著書『TikTokハック あなたの動画がバズり続ける50の法則』も発売中。

YouTubeが4K動画を有料化

前回のクリエイターエコノミーニュースでも、その可能性を取り上げたこちら。

Twitterでは「YouTube終わった」というような言及が目につきましたが、YouTubeの解像度を自動設定にしている方には影響がないように思います。

日本2位なのに無名のYouTuber

テレビ東京の番組「じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告」の内容が記事になっていました。

YouTubeでのチャンネル登録者数はHIKAKIN氏やはじめしゃちょー氏を超えて日本人で2位ですが、視聴者の多くは日本人ではなく、国内ではあまり知られていないそうです。

世界に向けた動画コンテンツの成功事例として、参考になりました。

クリエイターエコノミー関連のトピック

クリエイターエコノミーの現在地

宣伝っぽい内容になりますので、宣伝なんか読まないぞ!という方は飛ばしちゃってください。

10月6日(木)、note主催の「クリエイターエコノミーの現在地」をテーマにしたイベントが開催。

ゲストとして、日本経済新聞社を独立して個人の経済ジャーナリストとして成功している後藤達也さんと、この媒体を運営するアル社代表のけんすうが登壇しています。

宣伝っぽくなっちゃうのですが、この媒体を読まれている方にとっては親和性のある内容かなと思ったので紹介してみました。

YouTube、Twitterスペースにてアーカイブを視聴できるので、作業のおともとしてながら聴きなどにおすすめです!

法制度関連のトピック

国税庁が「副業300万円以下は雑所得」を見直し

今の時代、副業としてクリエイターとして活動するという方も多いのではないでしょうか。

こちらの件はなかなか大きなニュースだと感じます。弁護士ドットコムの記事が分かりやすかったです。

「副業収入が300万円を超えない場合は事業所得ではなく雑所得」とした国税庁の通達案に反対意見が殺到し、大幅に修正されることになった。

国税庁「副業300万円以下は雑所得」を見直し、帳簿保存なら事業所得に パブコメで批判殺到

出版・漫画関連のトピック

KADOKAWA 角川歴彦会長が辞任

東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件についてのニュースです。

10月5日(水)のKADOKAWAによる記者会見で、会長である角川歴彦氏と、副会長の松原眞樹氏が辞任を発表しました。

とはいえ、二人は取締役として引き続き経営に関わるということです。

記者会見では、夏野剛社長も謝罪をしています。

『タテの国』が話題

少年ジャンプ+で連載された縦スクロール漫画『タテの国』が話題です。

2021年4月に完結した同作ですが、Twitterトレンド入りし、多くの人に読まれています。

大きく注目を集め、ねとらぼでも取り上げられていました。

『タテの国』は少年ジャンプ+で全話無料で読むことができます。

ネットで話題になった際に多くの読者に触れてもらいやすいことは、無料公開作品の利点と言えますね。

『あしたのジョー』ちばてつや氏も参加の色紙オークション

売り上げは国境なき医師団に寄付されるようです。とても盛況で、1枚170万円超えの色紙もあるのだとか。素敵な取り組みですね。

開催期間は10月23日(日)までです。

よつばと!原画展が横浜で開催中

行かなきゃ!

マルイシティ横浜にて、 10月7日(金)〜23日(日)までの開催です。

『タコピーの原罪』タコピーのぬいぐるみが登場

「タコピー 大ハッピーぬいぐるみ」が予約受付中です。

販売期間は10月31日(月)12:00まで、価格は30,800円(税込)。

大ハッピー……。

2021年12月より少年ジャンプ+で連載され、毎話Twitterトレンド入りするほど話題になった同作。コミックスの累計発行部数は130万部を超えています。

上下巻の2冊で気軽に読みやすい『タコピーの原罪』、未読の方はぜひこの機会に読んでみてください。

少年ジャンプ+編集部がヒットの背景について詳しく語っている記事はこちら。

『SPY×FAMILY』『チェンソーマン』を送り出した編集者のインタビュー

現在アニメ第2期が放送中で絶好調の『SPY×FAMILY』、10月11日(火)よりついにアニメの放送が開始する『チェンソーマン』。

少年ジャンプ+で連載中であり、大ヒット中の両作をはじめ、さまざまな作品を世に送り出してきた編集者の林士平氏のインタビュー記事が、コミックナタリーで公開されていました。

「おもしろさ」に向き合う同氏のインタビュー、めちゃくちゃおもしろかったです。何かしら企画やコンテンツづくりに関わる人は必見の内容だと思います。

アニメにハマったら原作も!『SPY×FAMILY』のコミックス、おすすめです。

週刊少年ジャンプから掲載誌を少年ジャンプ+へ移し、今年7月より第2部の連載が再開した『チェンソーマン』。

アニメ放送間近であり、原作もますます盛り上がっています。読むなら今がおすすめです。

アニメ関連のトピック

アニメ界の"最終防波堤”

ねとらぼが、ネットで"作画崩壊"で叩かれていたというアニメ演出家にインタビュー。

こちらは、内容について何か説明するよりも、とにかく記事を読んでもらうのが早いと思います。興味深い内容でした。

アニメ業界の専門用語がたくさん出てきますが、ところどころ注釈が入っていて読みやすかったです。

Amazonプライム・ビデオに『あずまんが大王』が追加

アニメは来年で20周年らしいです。

熱烈なファンを多く抱える同作、色褪せないおもしろさで、ゆるい雰囲気の学園系ギャグ作品として金字塔的な存在です。

原作コミックスもおすすめです。筆者は電子版を待望しています。

音楽関連のトピック

音楽サブスクは儲からない?

前回のクリエイターエコノミーニュースでも取り上げた、「音楽サブスクは儲からないのか」というテーマ。

音楽ジャーナリストの柴那典氏が、「音楽ビジネスの構造自体が変わっている」と言及していました。

同氏が紹介していた、3本の記事を掲載しておきます。

音楽業界の変化がさまざまな角度から浮かび上がってきて、とても興味深いです。

GEOが9月末に全店舗でCDの買い取りを終了

これも、音楽業界の変化を強く感じるセンセーショナルな出来事ですね。

DIR EN GREY、二次創作の解放を発表

10月2日(日)、5人組ビジュアル系ロックバンド「DIR EN GREY」が、自身の楽曲や映像作品を利用した二次創作を許容することを発表。

こういった動きも起こっているようですね。

ゲーム関連のトピック

有名ゲームクリエイター・桜井政博氏が「カービィスパデラ」の企画書公開

『星のカービィ』シリーズや『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』シリーズの生みの親として著名な桜井政博氏が、『星のカービィスーパーデラックス』開発当時の企画書をTwitterで公開。話題になっていました。

同氏のYouTubeチャンネル「桜井政博のゲーム作るには」もとてもおもしろくておすすめです。

『ブルーアーカイブ』海外版が18禁版と表現調整版の2バージョン展開へ

『ブルーアーカイブ』は、韓国のNEXON Gamesが開発し、日本ではYostarが運営を担当する人気作。

10月4日(火)、NEXONの公式フォーラムにて、同作が2バージョン展開を予定していることが、本作のプロデューサーであるキム・ヨンハ氏によって発表されました。

同氏によれば、『ブルーアーカイブ』は今年9月、韓国のゲーム審査機関GRAC(Game Rating and Administration Committee/ゲーム物管理委員会)にガイドラインを突きつけられたという。具体的には「ゲーム内アートを調整するか、さもなければ本作のレーティング対象年齢を上昇させることになる」と告げられたのだという。ようするに、前述のような刺激的な表現を回避しなければ、より高い年齢向けと認定せざるを得ないとの指摘だろう。

『ブルーアーカイブ』海外版が“18禁”と“表現調整版”のダブル展開へ。レーティングに対応するため、表現調整版作成

その他のトピック

「こん棒」が人気 仕掛け人の思いとは

まさかのこん棒。この記事、すごくおもしろかったです!

握れば自然の温かみが感じられるこん棒はインテリアとしても人気で、最高6万円の値をつけたが、約100本も売れた。

じわり広がる「こん棒」人気 競技も誕生 仕掛け人の秘めた思い

というわけで、今週分のクリエイターエコノミーニュースでした。

こんな感じで毎週月曜に記事を公開しているので、参考になったという方はぜひnoteとTwitterでフォローして更新をお待ちいただけると嬉しいです。

過去分はこちら。

さいごに

▼最近よく読まれている記事

少年ジャンプ+編集部の編集長、副編集長が登壇し、「少年ジャンプ」がヒットを連発できる理由について語っている講演のレポート記事です。

▼最近公開した記事

「クリエイター」と言っても、その仕事の在り方は十人十色です。連載「クリエイターの仕事図鑑」では、さまざまなジャンルのクリエイターに、創作の背景について話を伺っています。

今年3月よりAmazonで無料の絵日記漫画の自費出版を始め、現在は170万回以上DLされており、ネットで大きく注目を集めている漫画家・ぬこー様ちゃんさんのインタビュー。

どういう狙いでAmazonでの配信を始め、収入面でどういった変化があったのかなどを、「そんなことまで言っていいのか」というくらい詳細に語っていただきました。ボリューム十分の前後編の記事になっています。


運営:アル株式会社

この記事が参加している募集

企業のnote

with note pro

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?