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【クリエイターエコノミーニュース】NovelAIで3000万枚超の画像が作られる、「AIファンアートやめて」VTuberが苦言など|10/10 - 10/16

こんにちは、「クリエイターエコノミー」をテーマに、クリエイターのためのお金やキャリア、テクノロジーの事例を紹介する媒体・クリエイターエコノミーラボです。

月曜日なので、今週も「クリエイターエコノミーニュース」を更新します。

クリエイターや関連業界の方向けに、この1週間で公開されたニュースのなかで、「これは押さえておいたほうがいい」というものをまとめて紹介しています。

画像生成AI関連のトピック

NovelAI、リリース後10日経たず3000万枚超の画像が生成される

10月3日(月)にリリースされた画像生成AI「NovelAI Diffusion(NovelAI)」。

高クオリティの画像を生成できる点や、無断転載サイトからの学習などで話題性の高いこちらのサービスについてのニュースを、先週に引き続き紹介していきます。

まず10月12日(水)、サービス運営者によって、3000万枚以上の画像が生成されたことが発表されました。リリースから十日経たないなか、ものすごい数の画像が生成されていたようです。

また、先週時点でも噂されていた、「外部からハッキングされてモデルデータが流出した」という件について、サービス運営者から声明が出されていました。

「第三者による不正なアクセスを許してしまった」ということです。

噂が出回り、公式のツイートで発表されるまでの流れがTogetterでまとめられていました。

そのほか、ITmediaやGIGAZINEで、興味深い記事が公開されていたので、掲載しておきます。

「ファンアートは自分で描いて」VTuberが指摘

ホロライブプロダクション所属の有名VTuberである夏色まつり氏や、同じく白上フブキ氏が、画像生成AIで作られたファンアートについて言及し、話題になっていました。

Twitterで「ファンアート」「自作発言」がトレンド入り。

VTuberのファンアートは、専用のハッシュタグを付けて投稿され、それを配信者が自身のYouTube配信のサムネイル画像として使用するという文化があります。

AIイラストのクオリティが上がり、ぱっと見では人が描いたものと見分けがつきにくくなってきているなか、権利関係が曖昧なAIイラストを意図せず採用してしまった、というケースを防ぐための措置と思われます。

下記の記事で、背景が詳しくまとめられていました。

「作画配信を素材に、AIで先回りして画像を完成させる」という事例

ライブ配信サービス「Twitch」上でイラストの作画作業を配信していたユーザーが、他のユーザーによって、配信中の画面を素材にしたAIイラストを作成され、先に投稿されてしまったという事例が話題になっていました。

絵を描くユーザーの方たちが、悪意のあるユーザーから身を守るために、イラストの制作作業を配信しにくくなるのはとても残念なので、今後何かしらの形で対策がなされていくと良いなと考えています。

Twitterでの反応がTogetterでまとめられていました。

ピクシブ、AIイラストとの共存を模索

ITmediaで記事として取り上げられていました。AIイラストがものすごいスピードで台頭していくなか、各プラットフォームも対応を迫られています。

 イラスト・小説投稿サービス「pixiv」を運営するピクシブは、AIイラストを巡るITmedia NEWSの取材に対し「AIが関与した成果物の完全な排斥は考えていない」と答えた。今後、AI技術と創作コミュニティーがうまく共存するための措置を講じる考えだ。

ピクシブ、AIイラストの「完全な排斥は考えていない」 創作コミュニティーとの“共存”模索中

Microsoft、AIでグラフィックデザインできるサービスを発表

10月12日(水)、MicrosoftがAIでグラフィックできるサービス「Microsoft Designer」を公開。

こちらも記事で詳しく紹介されていました。

漫画・出版関連のトピック

少年ジャンプ+が明かす、漫画の“掴み”の強さとは

少年ジャンプ+編集部が運営する漫画投稿サービス「ジャンプルーキー!」の編集部ブログにおいて公開された、少年ジャンプ+における読者の行動に関するデータの記事が話題になっていました。

かなり具体的な内容が話されており、とてもおもしろかったです。

そのため、マンガにおける“掴み”の強さとは、99.8%という数字にどれだけ早く近づけるか、にかかってきます。あまり掴みが強くない作品だとここまでに20ページくらいかかってしまうことがあり、その間に読者はどんどん離脱していってしまっているため、もったいないなと感じています。

【第93回】「少年ジャンプ+」のデータ担当Kさんに聞く! 読者の行動は数字で分かる!? 読者を逃がさない読切作品の作り方!!

漫画を売るたった一つの方法

10月8日(土)に最終回が公開され、少年ジャンプ+での連載を終えた『左ききのエレン』作者のかっぴー氏が、「今だから話せる『漫画を売る』たった一つの方法。」という記事を公開していました。

自身の作品を売るために、さまざまな手を尽くしてきた同氏の、とてもリアルな体験談がつづられています。

漫画家考案の子ども用ハーネスが話題

漫画家・西野みや子氏が考案し、Twitterで7,000回以上リツイートされ、注目されていた下記の子ども用ハーネスのアイデア。

こちら、実際に商品化が進んでいるみたいです。とても良いニュースですね。

有名イラストレーター・Mika Pikazo氏インタビュー

Twitterでは90万人以上にフォローされる有名イラストレーターのMika Pikazo氏のインタビューがKAI-YOU.netにて公開されていました。

かなり専門的な内容でしたが、絵を描く仕事をしているクリエイターの方にとっては参考になるかもしれません。

レトロなイラストカット集を出版する謎の出版社

デイリーポータルZによる、「音楽」「図案」「書道」の3つのジャンルの書籍を出版する野ばら社に取材した記事が話題になっていたので紹介します。

とても丁寧に取材されていて、おもしろい記事でした。

アニメ関連のトピック

アニメ界の“最終防波堤”は、出鱈目?

先週のクリエイターエコノミーニュースでも取り上げた、ねとらぼの記事が大幅に追記されていたので紹介します。

記事が公開された後、「インタビュイーと一緒に仕事をしたことがある」という人物によって、記事内容が「嘘」「出鱈目」であるという指摘が話題となっていたため、追加取材が行われたようです。

アニメ業界について、今まであまり表で語られてこなかったような切り口から詳しく語られており、とても興味深い内容でした。

TVアニメ『【推しの子】』2023年に放送決定

赤坂アカ氏、横槍メンゴ氏による人気漫画『【推しの子】』のTVアニメが2023年に放送決定しました。

本作の中心的なキャラクターであるアイの声優は、高橋李依氏が務めます。累計300万部を超える人気作であり、注目が集まっています。

原作コミックスはこちらから。

Webサービス関連

「クリスタ」、アップデート打ち切りから一転

8月に買い切り版のアップデートの打ち切り予定が発表されていたペイントソフトの「CLIP STUDIO PAINT」。

この対応が大きく話題になっていましたが、ユーザーの声を受け、買い切り版の無償アップデートについてアナウンスされました。

詳細は下記の記事にまとめられています。

また、下記のユーザーによるチャートが分かりやすかったので掲載しておきます。

NFTの盗難を実際に体験できるサイトが登場

「NFTの盗難被害に遭わないために、実際に体験してみよう」というコンセプトのサイトが公開されていました。

とても素敵な取り組みだと思います。ぜひ試してみてください。

というわけで、今週分のクリエイターエコノミーニュースでした。

毎週月曜にニュースを投稿しており、他にも記事の下部で紹介しているインタビュー記事などを発信しているので、ぜひTwitterとnoteでフォローして更新をお待ちいただけると嬉しいです。

さいごに

▼最近よく読まれている記事

少年ジャンプ+編集部の編集長、副編集長が登壇し、「少年ジャンプ」がヒットを連発できる理由について語っている講演のレポート記事です。

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「クリエイター」と言っても、その仕事内容は人によって大きく異なります。

連載「クリエイターの仕事図鑑」では、さまざまなクリエイターさんの仕事について語ってもらっています。

今年3月よりAmazonで無料の絵日記漫画の自費出版を始め、現在は170万回以上DLされており、ネットで大きく注目を集めている漫画家・ぬこー様ちゃんさんのインタビュー。

どういう狙いでAmazonでの配信を始め、収入面でどういった変化があったのかなどを、「そんなことまで言っていいのか」というくらい詳細に語っていただきました。ボリューム十分の前後編の記事になっています。


運営:アル株式会社

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