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食べるラー油

食べるラー油を作ってみようかと思って、やってみた。作りながら思った。これは色々失敗してるな。と。

このままだと焦げてしまうし、ただ油に材料を掘り込んで油と煮込めば何とかなると思ってたけれど、それはとても浅はかだったなと。

乾燥唐辛子
刻みニンニク
生唐辛子
花山椒
白ごま
菜種油
胡麻油

初めから誰かに教わったり、何かを調べたりして料理をするのがあまり好きじゃないので、こうした失敗は良くあるが、大抵次にやる時にはうまくいく。そして何回か繰り返す事でブラッシュアップされる。その工程を含めてわたしは料理が好きだ。

料理本を買うのが好きだけど、写真のイメージや使っている材料にサラサラと目を通すが作り方までじっくりと読み込むこともあまりしないし、材料の割合をそのままコピーして再現するのか大の苦手。

子供の頃に折り紙も嫌いだったし、図工や家庭科の授業の「キット」を見本通りに作るのも大嫌いだった。わたしはわたしのやり方でやりたい。失敗してもいいから楽しんでやりたい。

「人ってそういう根本的な部分は変えようとしても変わらないんじゃない?」と仕事のできる男子に言われた事を思いだす。
なんて的確な言葉。わたしの全てを見てきたかのよう。

そんな事を思いながら今日できてしまった食べれないこともないラー油をどうやって消費しようか考えていると、冷蔵庫の上に置いてあった土鍋が落ちてきてきた。

あらら〜。

あとでゆっくり片付けるとして、わたしは温かいコーヒーミルクを作ってネコと寛ぐことにした。

ニンニク入りのラー油とコーヒーの匂いの立ち込める部屋で換気扇と猫の寝息を聴きながら、割れたままの土鍋とわたしの時間が過ぎてゆく。

悪くないなと思った。

くりえ。

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