お金や仕事へのスタンス

これは2013年にFacebookに投稿した文章です。

知人から、うちで食事でもどうですかと誘われていて、
では来週の土曜に、と約束していたのだが、
向こうは今週の土曜と勘違いしていたらしく、
昨日用意して待っていたようで、
「どうしたんですか」とメールが来たので、
あわててタクシーで駆けつけたら、
なんのことはない、・ムウェイの勧誘だった。

しかし、ネットワークビジネスというのは、
聞けば聞くほど、そこらへんの、
サラリーマンの人とかの仕事に比べても、
すごくまともな理念とシステムの仕事としか思えないのだが、
どうして、「では僕もやりましょう」という気になれないのだろうか。

自分がどこにひっかかっているのかはよくわからないのだが、
たぶん心の中のどこかに、商売というのは、
基本的に、あさましい、卑しいもので、
そういう汚れ仕事のアイデンティティーの部分は、
大企業とかの責任にしておいて、
「僕はただ、言われるままにやっているだけですから」と、
自分の意志には反しているけど、
それは生活していくために割りきってやっているだけで、
自分で望んでやっているわけではないんですよ、と、
どこかにエクスキューズを残したいのではないかと、思うのである。

だから、ストレートに、
「僕は今よりたくさん収入が欲しいんです」と、
開きなおっている人を見ると、
うらやましい反面、やはりどこかで、
みっともないなと思っていて、
自分も他人からこういうふうに見られるんだろうなあと、
結局自分で自分を批判してしまい、
そのビジネスに参加するのを、
ためらっているのだろうなあと思った。

しかし僕は、原発を使って金儲けしている会社を、
称賛するようなテレビ番組を作って、
ギャラをもらっていたことがある。
九州でも最大規模の民間企業(九州電力)である、
あそこの会社に逆らうようなことは、
九州のテレビ関係の会社では誰にもできないのである。

だからしかたなかったんですよ、と、
たかだか数十万円の月収のために、
正義感やプライドをドブに捨ててきたこの僕には、
ア・ウェイの人のことをどうこう言う権利なんてないのだ。

最近スタジオミュージシャンの村上・ポンタ・秀一さんがお亡くなりになったが、確かあの方は、アムウェイビジネスで成功していた人だったと思う。でも「アムウェイの村上さん」としてではなく、「ドラムの村上さん」として有名だった。所ジョージさんがとても余裕のある暮らしをしているのは、携帯電話の基地局の権利を初期に買っていたためだとも言われている。他にもLINEの権利とか、ビットコインとか、ここ10年くらいの間に、一見すると「胡散臭い」儲け話のような話をいくつか聞いたことがあるが、そんな話に遭遇するチャンスと、その時に投資するだけの金額を持っているという余裕と、何よりも素直にその話を受け入れる心が備わっている人にだけ、そんなチャンスは巡ってくるのだろう。

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