クリアすべき給食とイベント食の問題(給食編)

~習慣と文化とその間(Living as Muslimah in Japan 3)

ムスリムとして日本に暮らしていて、
直面するのは子どもたちの教育の場での、「食」の問題です。
給食はもちろん、旅行や合宿などのイベントでの食事も同様。

学校・クラス・担任が変われば、
毎年必ず、お話させていただかなければなりません。

なので、その説明や話し合いは、保育園・幼稚園から始まり、
高校を卒業するまで続きます。

まずは、【給食について】。

給食は、地域や学校にもよりますので、
一概に「これが全て」というわけではありませんが、
・除去食
・代替食
の対応がないため、「給食をどのようにするか」について、
話し合わなければなりません。

お子さんのアレルギー対応も、書面などの提出を合わせ、
同様に話し合う方も、いらっしゃると思います。

ただ、文化や宗教上の理由の場合、医師の診断書などが出ないため、
「分かってもらう」ための説明が必要になるのです。

話し合いの場では、
お肉を使ったもの(加工品・調味料含む)、アルコールが含まれているものは、食べられないと説明します。
※過去のメニューを見せて、具体例を挙げると、分かっていただきやすい。

そして、それらのメニューを避けるため、通常の「ひと月の献立」とは別に、メニューごとの原材料・成分を記した、プリントをいきたいとお願いをします。
このようなリストは、アレルギー対応のお子さんもいるため、すぐに出してくれる学校がほとんどです。

そして家庭では、いただいたリストに○と×をつけ、事前に学校に提出をします(写真)。

先生・子どもと情報を共有し、間違って配膳されたときも対応できるようにしておければばっちりです。

そして、給食の代わりに、家庭から「お弁当」を持たせます。
リストを確認し、その日食べられないものを見て、主食だけ、主菜だけを持たせたり、時に100%のお弁当(牛乳のみ)を持たせることになります。

頻度としては、何も持たせない日が月2、3日あるかないかくらい。
あとは必ず何かしら持たせていますね。
 
子どもは、
食べられるメニュー+お弁当(おかずなど)という組み合わせで、
毎日の給食時間を、過ごします。

これで10年以上、3人の子どもたちに対して、お弁当を作り続けてきました(あと・・・10年は続きます・涙)。

私個人は、学校の給食に対して、代替を出してもらえないか・・とリクエストしたことはありますが、「ハラールな食事を出してほしい」と要求したことは一度もありません。
(代替も、人材や設備のことでことごとく却下されてしまったため、2年くらいで言うのをやめました)

それよりも私が問題視したのは、食べられない分の減額がないこと、です。

様々なルールがあることや、計算できないという理由で、100%の給食費を払いながら、お弁当を持たせる・・という、親にとってはダブルの出費が発生するのです。

「牛乳だけ飲んで、給食をやめてしまえば、支払いはしなくて良いです(牛乳だけは計算できるから大丈夫)」と言われたこともあったのですが、子どもたちと話し合った結果、どうしても「給食は食べたい」となったんです。

自分だけ給食を食べたことがないとか絶対いや。
友だちがあったかい給食を食べていて、自分だけ毎日冷たいお弁当。
お替りで競争したり、盛り上がることもできないし、人気ナンバーワンメニューを選出する際に、自分だけ蚊帳の外・・なんて思いをしたくないと。

小学校時代の給食って、結構思い出に残るもの。
大人になった今でも、懐かしいな、食べたいなぁと思い出すものも、ありますよね。
子どもたちの気持ちはとても良く分かりました。
なので、食べられないものが多くても、全部お弁当という選択はしませんでしたが、"計算できないから減額不能"というダブルの出費については、なんとかならないかと、声を上げ続けてきました。


給食にハラールを、給食をハラールに・・という呼びかけもあるようですが、公立校に関しては、肌感覚としてそれはまだ難しい。
(もちろん、「代替」のメニューが実現したら、そんなに嬉しいことはありませんが!)
ハラールを理解していただくこと、当事者も家庭によって対応が様々※で、ルールや基準が作りにくいこと、食材の仕入れ・設備面などのコストがかかってしまうことなど、課題は山積みですから。

※豚がなければいい(チキンとビーフは普通に食べる)、同じお鍋にお肉が入っていても、配膳時に自分によそわなければいいなど、いろーんな家庭があるようです(汗)


いつの間にか、どの学校にもミックスの子どもたち、外国籍の子どもたちが普通に通うようになっています。
学校によっては、代替や除去の対応をしてくれるところもあるでしょう。
アレルギーのお子さんの対応ができる学校であれば、食文化の違いによる対応も、同じようにできるはず!


これを読んでいる、給食に悩んでいるママさんたち、
ぜひ学校に声を届け続けてください。
要求ではなく、「伝えていくこと」がとても大切だと思います。

また、学校関係者の皆さま、食について悩んでいる子どもたち、
給食が楽しめない子どもたちが、アレルギー以外でもいることを知ってくださると嬉しいです。

みんなが一緒に楽しく、思い出に残る給食の時間が過ごせるようになりますように!

NEWS:
私が住む市では、ようやく「食文化が異なる子どもたちに対する給食の対応」のルールができます。あげ続けた声を聞きつけた市議さんが、議会に挙げてくださり、実現しました。
先日、市の担当の方ともお話をさせていただきました。難しいルールを最初から作るのではなく、まずは誰もが分かりやすく、現実的で、取り組みやすいものを、です。早ければ2学期から施行とのことで、やっとここまで来た!と思っています。

補足:
ヘッダーのイメージの中で、子どもたちが「いただきます」と手を合わせていますが、ムスリムさんはこちらもNGなので、その事情も良く伝えていました。

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