祖母と樹木希林と究極の演技
何年か前の夏、リビングでパンツ一丁でドラクエ11をやっていると、ガラガラッと後ろで襖の開く音がした。認知症の祖母が、来る。
「どうしたおばあちゃん、喉でも乾いただか?」
僕はテレビの画面に集中している。モンスターを倒すのに忙しい。
「………」
反応がない。
「どう、コップに水を入れてやるよ」
祖母の方に目をやると、祖母がプルプル震えていた。
「ど、どうしただ?」
「…きれいだねぇ」
「は?」
「…きれいな身体だねぇ」
ズコッ!笑った。ババァ、なんで孫の身体に見惚れてやがん