「このような蛮行、到底許せぬ！それでも7代目雷電為衛門襲名者か！！」
「雷電襲名は、もはや俺の眼中にない」
サンダーボルトは腰に左手をかけた。
「俺こそが天下に無双の…史上最強の横綱になる！」
鋼の廻しがサンダーボルトの腰に巻き付き、積層光の化粧廻しがその上に被さる。
服が弾け飛び、筋肉の鎧と脂肪に覆われた裸体が漆黒の全身装甲で鎧われ、
余剰エネルギーが高熱の水蒸気となって関節から排気される。
暗黒のアーマード力士がそこにいた。
バーニング海は一瞬だけ瞑目すると腰に両手をかけた。
パワード廻しが出現する。
［パワー・オブ・明王！業火断罪！］
廻しシステム音声と共に「不動明王」と大書された光化粧廻しがセットされ、服が弾け飛ぶ。
力士の身体を真紅の全身装甲が覆う。
[明王フォーム！烈火爆熱！！]
二人のアーマード力士が相対する。
仮想土俵が展開し、バーチャル宮司が召喚された。
両者はゆっくりと身体を沈めていき…右手を地に着けた

【続く】