クラウドクレジット（以下、「当社」）は、フィンテック企業や資産運用会社、現地の政府関係者が集まる国際イベントに定期的に参加し、海外の資金需要者との接点づくりを行うとともに、当該業界等での認知度を高め、最新の現地情報を収集しています。こうした活動は「ソーシング」と呼ばれており、当社ファンドの貸付先を発掘する最初のステップです。

1. シンガポールのイベントへの参加

2023年11月15～17日、当社は世界最大のフィンテック・イベントの一つであるシンガポール・フィンテック・フェスティバル（Singapore Fintech Festival, SFF） に参加してまいりました。SFFは、シンガポール通貨金融庁（Monetary Authority of Singapore、中央銀行に相当）や同庁傘下のNPOエレバンディ（Elevandi）等によって主催され、空の玄関口であるシンガポール・チャンギ国際空港近くの国際展示場（Expo Convention Centre）で開催されました。今年は東南アジアを中心に世界150か国・地域から6万6千人以上の参加者が集まり、2016年の初開催以来最多だった昨年の6万2千人を更新したと発表されています。日本からはジャパン・パビリオンが設置され、地方公共団体やJETRO、またそれらに支援されたスタートアップ企業が出展していた他、政府関係者、メガバンク、金融事業者、テック企業なども独自にブースを構え、ビジターとして一般参加していました。

2. 東南アジア企業とのコネクション構築

当社は、東京および2023年7月に設立したグループ会社バンカーズ・クラウドクレジット・インドネシアのジャカルタ駐在のメンバーで参加し、会場内の一角にブースを出展して、来場したフィンテック企業、資産運用会社、現地の政府関係者などとの協議や情報交換を通して投資機会を探りました。当社ブースには3日間を通じてインドネシア、フィリピン、香港などアジア各国を中心に120社以上に訪問いただきました。
当社は現在、複数のフィンテック事業者を貸付先パートナーとしています。このマーケットでは、インドネシアなどの新興国において、銀行による既存の金融サービスに十分アクセスできない個人や中小企業がまだまだ数多く存在しており、彼らの資金ニーズに対応する新しいデジタル金融サービスが成長を続けていることがうかがえました。加えて、一つの国で成功したビジネスモデルを他国に展開する、信用スコアリングモデルを提供するIT系の企業が事業多角化を狙ってファイナンス事業に進出するなど、事業の拡大に向けた取り組みが多く聞かれ、業界の勢いと資金需要の強さも感じました。

3. 今後のファンド提供に向けて

現地でつながった有望な取引候補先とは、帰国後に改めてオンラインで打合せをもち、ファンド商品化の可能性がある場合にはデューデリジェンスのステップに進みます。当社は世界各地の魅力的な投資先を投資家の皆様にご紹介できるよう、このように海外イベントに参加し、ソーシング活動に取り組んでおります。皆様におかれましては引き続き当社ファンドをご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。