【CEOコメント】カメルーン・ファンドにおける国外送金対応につきまして

平素より大変お世話になっております。

掲題の件につきまして、カメルーン中小企業支援プロジェクトおよびカメルーン農業支援ファンドにおきまして昨年来、すでにカメルーン現地で回収された資金がカメルーン国外に送金しにくくなりカメルーン現地に滞留をしてしまっている件につきまして、当社にて方針の変更を行いましたので、ご報告をさせて頂きます。

当社自身での手続きに移行いたします

もともとカメルーン中小企業支援プロジェクトおよびカメルーン農業支援ファンドにおいては、審査・管理・回収の3機能を実質的にOvamba Cameroon Solutions Sarl(以下、Ovambaカメルーン法人)に委託するファンド運営モデルとなっておりました。

その中で、昨年以来カメルーンからの国外送金が滞っており、昨年末に一度カメルーンの財務省と面談の場を持ち滞留資金の一部について国外送金を実行することができましたが、今年に入りカメルーンの中央銀行が新しい規制を導入し、再度カメルーンからの国外送金が難しい状況となりました。

これを受けて当社では今年6月に、ファンドのモニタリングおよび回収活動に従事する投資管理部に加えて、カメルーンの国外送金に関わる課題に対応するチームを立ち上げ、世界30か国以上にオフィス展開する大手弁護士事務所のカメルーンにおけるパートナー弁護士事務所と顧問契約を締結いたしました。

当社にて上記弁護士事務所等にヒアリングを行ったところ、カメルーンからの国外送金は、当該弁護士事務所の既存顧客企業も苦労しているものの、きちんと手続きを進めれば基本的には4~6週間程度で送金の実行をできているとの情報を得ました。

この情報ももとに、当社ではOvambaカメルーン法人は当該弁護士事務所の顧客企業等と比較して、昨年の財務省の介入、今年の中央銀行による新しい規制の導入への対応を迅速に行えていないと判断し、カメルーンからの国外送金に関しては当社グループが現地の顧問弁護士事務所と手続きを進める方針といたしました。

代物弁済を行い、現地滞留資金はOvamba社から倒産隔離されます

具体的には、カメルーン現地ですでに回収されている資金について、Crowdcredit Estonia OÜ(以下、当社エストニア法人)がPan African Investment Limited PCC(以下、Ovambaモーリシャス法人)に対して有している請求権について、Ovambaモーリシャス法人が参加しているOvambaカメルーン法人のトレードファイナンス取引による資金資産の代物弁済を受けるという整理で、現地で滞留している資金の所有権をOvambaカメルーン法人から当社エストニア法人に移管いたします。

上記については当社とOvamba社グループの経営陣の間で同意済みであり、現在移管契約書の調印に向けた作業を行っています。

また、Ovambaカメルーン法人からカメルーン国内で現金を受領するために、当社エストニア法人はカメルーン国内の銀行に非居住者預金口座を開設いたします。現時点で、欧州系銀行のカメルーン現地法人として商業銀行業務を行っている銀行と口座開設に向けての協議を始めております。預金口座開設後、当該口座に資金を保管することで、資金はOvambaカメルーン法人の倒産リスクから隔離されます。

その上で、当社エストニア法人は、現地の顧問弁護士事務所と当該資金についての国外送金手続きを進めて参ります。

不正行為は検知されておりません

なお、当社はOvamba社グループに対して、先方カメルーン・オフィスを中心にオンサイト・モニタリングを定期的に行っていますが、2019年7月現在に至るまで、Ovamba社グループの不正行為は検知されておりません。

引き続き、何卒宜しくお願い申し上げます。

2019年7月31日

杉山 智行
クラウドクレジット株式会社 | 代表取締役社長 / Chief Investment Officer

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