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【若手対談】いまどきの若者が求める「社会とお金を育てる投資」vol.1 ~企業と人の距離を縮める取組み~

「最近の若者はまったく・・・」などと言われていたのは昔の話。10代後半や20代、30代前半といった現在の若い世代の方たちは、「社会全体をより良くしたい!」という社会貢献や「将来を見据えて資産形成したい!」といった投資に対する地に足の着いた関心、意欲が高まっています。それでは、実際にいまどきの若者は、どのような考え方で、社会や会社への想いを持ち、また、自身のライフスタイルを望んでいるのでしょうか。

そこで、この『【若手対談】いまどきの若者が求める「社会とお金を育てる投資」』シリーズでは、クラウドクレジット株式会社、株式会社丸井グループ(グループ会社含む)それぞれの20代~30代前半の若手社員を対談者として、「社会とお金を育てる投資」をテーマに、本音トークをしてもらいます。

本シリーズ第1回目の対談者は、阿部愛珠さん(クラウドクレジット株式会社)と大久保雄貴さん(tsumiki証券株式会社)です。なお、以降は敬称略といたします。

注:本対談は2020年8月28日に収録したものです。現在の社会情勢を踏まえ、リモート対談形式を採用しました。

対談者紹介

阿部愛珠
クラウドクレジット株式会社 人事部マネージャー兼営業マーケティング部編集室
1993年生まれ。大学卒業後、大手銀行にて法人営業を担当の後、2019年4月より現職。人事部では採用業務、営業マーケティング部編集室ではリサーチや執筆を担当。

大久保雄貴
tsumiki証券株式会社 お客様エンゲージメント部
1991年生まれ。2014年4月より株式会社丸井グループに入社、店舗での販売業務や人事部での新卒採用業務を担当後、2019年4月より現職。コールセンター業務やメール・WEBページ作成などお客さまとの接点の最適化業務を担当。

1. 投資の裾野を広げる

阿部:大久保さんは、会社を通じて成し遂げたいことはありますか?

大久保:一言でいうと「投資の裾野を広げたい!」です。これはそもそもtsumiki証券が生まれた理由、理念に通ずるところですね。これまでの投資はお金持ちや投資好き人などのごく一部の人だけがやるイメージが強いと思うのですが、若い方やこれまで資産形成のサービスに関わりのなかった方も気軽に投資ができるようにしたいです。

私は以前、新卒の採用を担当していたのですが、自分より若い世代の学生さんたちに投資に対するイメージを聞くと、「株って言葉は知っているけれど・・・」といったように、よくわからないという人も少なくありませんでした。ですが、そういった学生さんたちにも、給与や退職金の有無については本当によく聞かれたのを憶えています。若い世代の方って、お金についてすごくシビアに考えているなという印象があります。こうした方たちの話を聞く中で、「お金に関する不安を払拭してあげたい!」、「大丈夫だよと声をかけるだけでなく、現実に不安を払拭できるサービスをつくりたい!」と強く思いました。

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         大久保雄貴(tsumiki証券株式会社)

阿部:私の場合、以前から金融商品を保有しており、天気予報のついでに株価などをチェックするのが日課となっています。ただ、もちろん投資を始める前はそんなことはなかったです。口座開設や金融商品を選ぶまでのハードルが高くて、なかなか手を出せないでいる方が多いのかもしれませんね。

大久保:阿部さんはいつから投資を始められたのですか?

阿部:私は大学生の時からです。就活をする際に金融に興味があったので、その関連で「自分でやってみないとよくわからないな」という感覚があったので始めました。

大久保:大学生の時から!?すごいですね!!

阿部:いえいえ、全然。大学生で天才トレーダーとか呼ばれている方もいらっしゃる中で、私はわけもわからずインデックス投資をしていただけなので。

大久保:投資と聞くと、いわゆる「天才トレーダー」みたいなイメージってありますよね。そういった方ってどうしても目立ってしまうので、「投資は特別な人のためのもの」と思われがちなのかもしれません。実際にtsumiki証券のお客様と接する中でも、「一日中パソコン画面に張り付いてないといけないんでしょ?」というお声をいただくこともありました。阿部さんが大学時代からされていたように、「日常の中でもできる投資がある」というのをどんどん広めていきたいですね。

2. 投資と投機、ギャンブルとの違い

阿部:投資に対する距離感を縮めるためには、「生活の一部としての投資」や「エンタメのように楽しめる投資」といった世界観を広めていく必要があると思います。そもそも投資が投機やギャンブルとは一線を画すものだと認識してもらうのが第一歩ではないでしょうか。その点について、大久保さんのお考えはいかがですか?

大久保:その考え方にはとても共感します。tsumiki証券がやろうとしていることは、まさに投資は投機やギャンブルとは違うということをお伝えすることなので。投資を投機やギャンブルと混同してしまうと、増えるか減るかが運次第という捉え方になってしまって、必要以上に減ることに対しての恐怖感を植え付けてしまうと思うのです。

投資は本来そういうものではなくて、社会にお金を託す、託した先で、投資先の企業などが新しい商品やサービスを提供して、世の中が豊かになった結果、私たち(投資家)にとっての利益として還元されるという仕組みがあるのですよね。まず、こうした基本的なことを丁寧にお伝えしていかなければいけないと思っています。

それから、こうしたことは、投資をできる年齢かどうかを問わずお伝えしていきたいですね。子どもの将来のためにお金を貯めたいと考えている親御さんは多いですが、親が子に単にお金を用意するだけでなく、「お金ってこんなふうに社会を巡っているものだよ!」とお金の流れや社会のつながりを伝える発想を持つ人が増えたら素敵ですよね。

3. 投資のスタートを切ったあなたへ~「社会的インパクト投資」の魅力と必要性~

大久保:阿部さんのいらっしゃるクラウドクレジットさんでは、「社会的インパクト投資(※)」にも力を入れているとお聞きしました。私自身は投資そのものが社会をより良くするというイメージがあります。そうしたこともあって、さらに社会貢献性の高い投資というのを正直意識してこなかったのですが、社会的インパクト投資の魅力や必要性について教えていただけますか?

※ 社会的インパクト投資につきまして、詳しくは以下をご覧ください。

阿部:初めて投資をされる場合、まずは自分の問題が最初で、たとえば、「将来の年金が不安だから投資でお金をふやしたい」といったことが先に立ってくると思います。最初はそれで全然問題ないと考えています。私も投資を始めた直接的なきっかけは金融業界を肌で感じたいというものでしたが、それとあわせて「ちょっと儲かったら嬉しいな!」くらいの軽い感覚でした。ただ、実際に投資でお金がふえていって、お金の不安が解消された先に、その後どうするかという話が待っているのではないでしょうか。

そういう意味では、投資のスタート地点で目を向けていただくというよりも、投資をスタートした後の次のフェーズとして社会的インパクト投資を検討してみていただいても良いのかなと考えています。一般の投資ではなかなかお金が届く先ではない、私たちが「普通」と感じている基準を満たしていない方たちに手を差し伸べられる、というのが社会的インパクト投資の魅力や必要性です。

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       阿部愛珠(クラウドクレジット株式会社)

大久保:なるほど。まずは自分の問題を解決するファーストステップのその先にあるという考え方なのですね。

阿部:そうですね、おっしゃるとおりだと思います。

4. 企業と人の距離を縮める~「見える化」の重要性~

大久保:阿部さんご自身は社会的インパクト投資を広げていくためにどういった取組みをされているのでしょうか?

阿部:社会的インパクト投資は、日本国内ではまだそれほど認知されていません。私個人の仕事ベースでは、「そもそも社会的インパクト投資ってこういうものですよ!」といった解説記事などを書くことに携わっています。また、国連の提唱するSDGs(持続可能な開発目標)に多くの目が向けられる中で、エモーショナルなストーリーだけでなく、その投資によってどのくらいの社会貢献度(社会的インパクト)があるかを「見える化」することが重要です。そうしたことを準備するプロジェクトにも関わらせていただいています。

大久保:「見える化」というのはとても重要なキーワードですね。数字をきちんと出すことはもちろん、小学生くらいの子が見てもわかるビジュアルにできるとわかりやすくて良いと思います。

阿部:社会的インパクト投資に限らず一般の投資も、自分のお金がどこにどう届いて、それがどう社会の役に立ったかわかるのは、とても楽しいと思います。

大久保:そうですね。実際にtsumiki証券のお客様に投資したお金が世の中のどんな企業に届くのか、意外と日常で利用しているような企業にも投資されているといったお話をすると、「へぇ、おもしろい!」とおっしゃっていただくことが多いですよ。

阿部:まさしく企業と人の距離を縮める取組みですね。

大久保:投資とは違いますが、私が小学生の頃に学校の募金で、「あなたが10円寄付すると何人にワクチンが届きます」ってチラシを見て、「たった10円でこれだけの役に立つんだ!」と子ども心に思った記憶があります。どれくらい貢献できたかの「見える化」って本当に大事だと思います。「自分のお金にこんなに力があるんだ!」というのを、わかりやすく伝える方法を、一緒にブラッシュアップしていきたいですね。

阿部:「一人ひとりのお金が世界を変える」のを示すことができれば、モチベーションもぐっと上がりますね。

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