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Monacoinの対策が有効な理由、その限界

補足。モナコイナー界隈以外で誤った理解に基づき、事が進んでいると耳にしたもので。上記記事が論拠となっているという情報もあり、無対応もできないかな、と。

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上記記事では、『ユーザ定義チェックポイントにより、攻撃の脅威が事実上解消された』ということを示しました。そう示せる理由は、『攻撃者にとって割に合わない』です。

大事なことなので繰り返します。『攻撃者にとって割に合わない

言い換えると『採算度外視の攻撃者にとって、対策とは言えないかもしれない』です。

「モナコイン憎し、とにかく憎し、死すべし、金に糸目はつけない」

とか

「世の中が混乱するのを見たかった。対策立てたというモナコインを故意にフォークさせたかった。反省はしていない。」

とかいうような、仮想通貨交換所やマイニングプールにある資金が狙いではない、非合理な攻撃者が存在する場合、リスクレベルが上がります。

推しコインのためなら他コインの FUD を厭わない方々が勢いづくので、リスクの話を真面目にするのは憂鬱なのですが。しかし、軽微でも、上がるものは上がるとは言わざるを得ません。

さりとて実際のところ、(相対的に弱いとはいえ)それなりのハッシュパワーは投じられています。大手取引所らは、100 承認設定にしてあり、仮にユーザ定義チェックポイントを設定するなら 100 辺りにするでしょう。そして、採算度外視だったとしても、攻撃者の資本も無尽蔵では無いはずです。

…というわけで、一応の安全は確保できるわけです。モナコインは

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2014 年から続くモナコインは、何度かフォークを行っています。これらのうち、SegWit 以外は、チェーンの承認間隔を安定させるために行われています。今回のユーザ定義チェックポイントも、チェーンを攻撃させないための施策です。つまり安定化が狙いです。

このように、採掘者等を含めた大きな枠でのモナコインを見て、小さな枠でのモナコインを(ワタナベ氏が)チューニングしてきた。それがモナコインの歴史であり、現行の仕様である理由です。

言い換えると、攻撃者の動向、投入されるハッシュパワー、時価総額、等々の条件が異なっていた場合、モナコインは別の仕様で落ち着いた可能性が十分にあります。(突き詰めたところはワタナベ氏に確認しないと判りませんが)

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モナコインは、その時々のモナコインのチェーンに最適化されています。

仮にモナコインを参考にしたコピーコインを作るとして、上記の事柄を理解していないまま開始すると、『有効と信じていた対策が全く役に立たず、攻撃される』という笑えないオチが待っている可能性があります。…というか、極めて高い。業者BOTの中の人は、そう予想します。

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