4-2. インジゲータとビットコイン(暗号通貨)相場 ~ボリンジャーバンドを使ったトレード編~

今日はボリンジャーバンドをビットコインの相場で使う方法を書いていきますね。

1. ボリンジャーバンドについて覚えないといけないこと(勉強編)

最初は覚えるのは、下の2点だけだけで良いと思います。

・紫の線が移動平均線(図では23日移動平均線)。
・上下の水色の線が偏差値70と偏差値30の線(±2σの線と呼びます)。


±2σの線は、過去一定期間の値幅を元に、偏差値70と偏差値30となる価格を線で結んだものなんですね。

通常は、±2σを超えたところでは順張りの期待値は低くなります。よほど買い圧力や売り圧力が強くない限り2σ以内に価格が収まってくるというように理解しておきましょう。

尚、ボリンジャーバンドでは、金融商品毎のボラティリティの大きさによっては、偏差値60(1σ)の線や、偏差値80(3σ)の線を使うこともありますが、今回は書きません。

受験勉強したことがある方は、どんなに同じ科目を勉強しても偏差値70より上を目指すのは難しいことですし、全く試験勉強しなくても偏差値30を下回ることはあまりないよなあ、といったことをイメージして以下の文章を読んでいただくと良いかもしれません。

2. 偏差値70や30 (±2σ)を超えて急騰急落するケースはどんなときかを知る

ボリンジャーバンド2σを超えて急騰急落するのは、ダウ理論でのインパクトが強いブレイクアウトが起こったときです。4月上旬に10日間くらいレンジ相場を作った後に10分間でビットコインの価格が1,000ドル急騰したことを覚えているでしょうか。

このときに市場で起こっていたことを図にあらわすと、下記のような感じです。

 (図: ビットコインの2018年3月25日 ~ 4月29日までの4時間足)

大きなブレイクアウトが起こるためには、大量の逆方向への売買(信用)残高が必要です。今回は長い間レンジ相場を形成することで逆側にポジションを持っていた人が沢山いたんですね。

通常の相場では上昇方向にボリンジャーバンド+2σをブレイクしていくことは多くありません。しかしながら、ビットコインでは信用取引をしている人の比率が高いため上昇方向でも大きなブレイクアウトが良くおこります。

それでも、一般的には下落方向のほうが、初心者の狼狽売りが起こるため2σを貫く急落がおこることが多いです。そのため、空売りのほうがボリンジャーバンドを使った順張りは容易であると思います。

3.   順張りトレードの売買タイミングにボリンジャーバンドつかう場合

私の場合は、グランビルの法則と組み合わせて、上図のように使うことが多いです。

4月の自分のスイング取引を振り替えると、

1番の初動は新規売買はしませんでした。じっくりと眺めてどのくらい買いが強いのかを見ていました。もったいないですが、マイルールなので触りませんでした。

2番の上げがある程度落ち着いて、移動平均との乖離が大きいポイントで一度底で持っていた現物を利確しました。(グランビル売りポイントのため)

3番と4番の押し目付近で買い、エリオット3波目と5波目を狙う順張りエントリーを行いました(グランビルの買いポイントのため)

実際には3と4の間でショート(空売り)を試して同値付近で撤退したためスイング売買では3勝1引き分けという感じでした。

4. 逆張りトレードにボリンジャーバンドを使う場合

はじめに、±2σを超えるほど相場に勢いがあるときに、逆張りするのは危険だという前提を認識しておきましょう。

それでも逆張りしたい気持ちになる方のために、ビットコイン相場でボリンジャーバンドを用いた逆張りはの有効性を検証しておきます。(Trading Viewのバックテスト機能を使って過去チャートを分析しています)

(図: 15日移動平均線とボリンジャーバンドを使った逆張りトレード・日足)

15日移動平均の2σ線を超えた後、バンド内に戻ってきた最初の足で逆張りエントリーをするというロジックでトレードしています。

損切りや利確をしない場合は、順張り方向への変動が継続し、何度か焼かれていることがわかるでしょうか。これはボリンジャーバンド1つだけのテクニカルを使って売買をしても勝てないという意味になります。

勝率をあげるためには

・同値撤退や、ロスカットルールを設けて徹底する
・ボリンジャーバンド以外のテクニカル(フィボナッチなど)で、一定期間以内に利確する
・エリオット波動1波目の可能性があり、3波や5波と継続する可能性があるところでの逆張りに使わない

などの工夫を行う必要があります。これらはもっと短期の足でボリンジャーバンドを検証した場合でも同様です。

5. 実は+2σを超えたらアルトコイン売買するほうが良い

ここまで書いてきて身も蓋もない話ですが、4時間足や日足が+2σを超えるほど強い上昇を見せているときは、アルトコインを売買するほうが簡単なことも多いです。

まだ上げ遅れている人気銘柄を買うだけで、期待値が高いからです。

エリオット波動理論でいうと1波目でビットコインが大きな上昇下落(ブレイクアウト)を見せた場合には、暗号通貨相場全体はしばらく同一方向に動くことが非常に多いです。

そのため、3波目や5波目はビットコインではなくリップルやビットコインキャッシュで狙うといった投資を、トレーダーの方々は知ってか知らずか上手にやっている印象があります。

これは、受験勉強でいうと、数学の偏差値が70を超えたら、英語とかの別の科目を勉強したほうが時間帯効果が良いのに似ていますね。

今回は以上です。

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