見出し画像

天鳳への想い

先日、日本プロ麻雀協会23期前期に女流合格しました “すざく”と申します。
自己紹介を兼ねてnoteを書いてみました。

最初に一つだけみなさんに質問です。

「みなさんが今1番楽しみにしてることって何ですか?」

少し想像してみてください。


きっとそれぞれ素敵な回答が頭に思い浮かんだと思います。

私と同じ回答の方いるかなあ…



「私の今1番の楽しみは天鳳を打つことです」



『天鳳なんてやって楽しい?リア麻のが面白いだろ。こんなラス回避ゲーの何がいいの?
何言ってんだこいつは、おもんねーw』

と少しでも思った方はそっ閉じでお願いします笑



天鳳への熱い想いはさておき、私が天鳳をやるまでの過程をさらっとお話します。


私は2年ほど前に麻雀のルールを覚えました。
麻雀が趣味の友人からたまたま麻雀を教えてもらう機会があり、そこで基本的な麻雀のルールを教わりました。
最初は4枚麻雀から始め徐々に枚数を増やしていきました。

『ん?これ、結構おもしろいぞ!牌触るの楽しい!』
とはしゃぎ、麻雀に興味津々でした。

その当日に「雀魂」というアプリを教えてもらい、家に帰りすぐにダウンロードしました。
ネットで役一覧と点数計算の表を印刷して毎日寝る寸前まで見て覚えました。

ルールを覚えて1ヶ月後にはフリー雀荘に行くようになりました。
そして気づいたらその時していた栄養士の仕事は辞めていました。
麻雀をしてる方がよっぽど楽しかったんです。

3ヶ月後にはフリー雀荘のメンバーとして働くようになりました。
メンバーと他のアルバイトを掛け持ちしてふらふら暮らし半年くらい経った頃、メンバーとして麻雀を打つのが急に嫌になり違う雀荘のウエイトレスをすることになりました。
そこで一緒に働いていた人が天鳳に熱心に取り組んでおり「天鳳やってみなよ」と勧めてくれました。

天鳳の存在はずっと前から知っていたけど、雀魂みたいに可愛いキャラはいないし、ドラは光らない、待ちも出てこない。
だから全くの初心者の私には天鳳は少しハードルが高かったことを覚えています。

勧められた当時は ”フリー麻雀で勝ちたい” という気持ちが強かったので、雀魂はお休みしてより実戦に近い天鳳で練習しようと思いました。

しかし、いざ始めてみると当然雀魂みたいな可愛いキャラはいないし、ドラは光らない、待ちも表示されない、音楽もない、背景は地味。
ゲーム開始と同時に渋い銅鑼の音が鳴って、カチッカチッカチッという音に急かされて堅苦しいゲームだなと思っていました。

数ヶ月はあまり気が乗らなかったものの、だらだらやっていたら初段になりました。

昨年の七夕の日に初段に昇段、1人で喜んでました。

“初段” という称号がちょっと嬉しくて段位を上げたいという気持ちが出てきました。
そこから天鳳に真剣に向き合うようになり、気づいたら天鳳のことを考えてしまうくらい天鳳のことが大好きになりました。

一方で、天鳳をやれる時間は限られていました。当時働いていた雀荘のウエイトレスは週4〜5日くらいの10時間シフトだったので、出勤前と出勤後合わせて3半荘打てれば良い方でした。
休みの日は家のことをしたり友達と遊びに行ったりと、いろいろやるべきことと人との付き合いもあったのでそこまで打てませんでした。

心の中では食事もお風呂も何もせず永遠に天鳳をやりたいと思っていました。
インフルエンザに罹ってしまった時は何もやらなくてよかったので、1日で20半荘ほど打ててすごく嬉しかったのを覚えています。

天鳳が大好きでずっと打っていたいけど、生活全てが天鳳に支配されてしまうと今まで築き上げた人間関係や仕事までに影響が出てしまう恐れがあるので、今はうまく釣り合いを取りながら打っています。

アルバイト先の人の「天鳳やってみなよ」の一言でここまで天鳳が好きになるとは当時の自分からすると思いもよらないことでした。


では、最初雀魂から始めたのに天鳳をやり続ける理由はなぜでしょうか。
ネト麻にも色々ありますが、私は雀魂、天鳳、mjしかプレイしたことがありません。
その中でも天鳳をやり続ける理由はいくつかあり、大きく分けて二つの理由があります。

簡素であること」
最初に天鳳を始めて嫌だったことです。
今となってはこの簡素さの虜になってしまい、盤面に余計な情報量がない方がより集中して麻雀が打てます。

「牌譜が見やすい、共有しやすいこと」
あまり比較するのは良くないですが、雀魂より天鳳の方が牌譜が見やすいと感じました。
周りに天鳳をやっている人が多かったのもあり、天鳳の牌譜をすぐに送り見てもらえる環境に身を置きたいと思いました。
※完全に個人の感想で雀魂を貶してるわけでは全くありません。

他には長い時間のメンテナンスがないことも評価しています。



『天鳳好きとか言って正直打ち続けるの苦痛でしょ?』
『ずっと同じことしてて飽きないの?』
『さすがにリア麻のが楽しいでしょ?』

と聞かれることがよくあるのですが、苦痛と感じたことはなく、同じことの繰り返しでも飽きず、リア麻より天鳳のが自分に合っていると感じます。

天鳳を知る前は何もしていない時の空虚さに耐えられない時もありました。
仕事をしている時、誰かといる時、何かをしている時は自分に意識が向かないので自分のことは考えずに済みます。
しかし、何もせず自分1人でいる時、私は謎の焦燥感に駆られてしまうことが何度もありました。


『私ってなんで生きてるんだろう?』
『私1人が生きていたところで誰のためにもならない』
『いっそのこと消えてしまいたい』


いくらそう思っても自分が世から消えることは簡単なことではありませんでした。
泣き疲れて寝て朝が来るのを待ってまた仕事に行けば忘れてしまいますが、こんな風に思い始めてしまうと気持ちが切り替えられずにしばらく落ち込み続けてしまいます。


そんな私の心の支えとなってくれたのは天鳳でした。

天鳳をやっている間は気が紛れるので自分を責めたり落ち込んだりすることが少なくなっていきました。
トップ取れれば嬉しいし、2着もポイント増えるから嬉しい、3着はラス回避できて嬉しい、4着は嬉しくないけど次は絶対トップ取ってやるぞ、いい麻雀を打つぞとさらにやる気が出ます。

“カチッカチッ、チュピッ、カチッカチッ”

という音にすら、いつの日にか安心感を覚えていました。
リア麻は雀荘に行かないとできないけど、ネト麻……天鳳なら思い立ったらすぐに麻雀が打てます。

ちょっと心がもやもやする時は一回打ってからやるべきことをする。
やるべきことが少し終わったらまた一回打つ、全部終わったら好きなだけ打つ、という感じで天鳳をやっています。
幼い頃に初めてプレイしたゲームにすごいワクワクさせられたように、天鳳は常にワクワクさせてくれるので私にとって天鳳をやる時間は楽しみでしかないのです。

そのため、段位を上げたいという気持ちよりも自分の心のリハビリとして天鳳をやりたいという気持ちが大きいです。

もちろん、段位が上がったら褒めてくれる人もいるだろうし、強い人たちとも出会えるし、その人たちと麻雀のマニアックな話もできるかもしれないから段位を上げたいという気持ちもしっかりとあります。
ですが、私にはまだまだ実力が足りないので段位のことはあまり気にせずに、できる限り時間を作り打数を増やし、内容の良い麻雀を打ち続けていくのが大切だと思っています。

そんな日々を繰り返してもなかなか昇段しない、または降段するのであればまた一から見直していきたい、昇段したら慢心せずにさらに麻雀の内容を良くしていきたいです。

今現在は五段。
麻雀プロとして永遠に天鳳五段、四段を行ったり来たりしてるようじゃ胸張ってプロと名乗れないと思っています。(個人の感想です)
どんなに下手くそでもどんなに下振れても何度降段しようとも私は天鳳を辞めることはないと断言します。


そのくらい天鳳のことが大好きなんです。
もうここまで読んでくれた方には伝わってると思います。

あと何ヶ月、何年、何十年かかるかわからないですが、いずれは鳳凰卓に行き、みなさんに応援してもらえるような天鳳プレイヤー兼麻雀プロになれたらいいなと思っています。


『そういえば、へたっぴのくせに人一倍天鳳に情熱を持った女流プロがいたな』


そんな風に覚えていてくれてたら嬉しいです。
ついでに ひらがな3文字「すざく」って頭の片隅に置いてもらえるとすごく嬉しいです。

実力の割には高い目標を掲げつつも、まず達成すべきことは六段に昇段すること、「女流」から「正規」合格になることです。


24歳、まだまだ先は長いけど自分のペースで頑張ります!


最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?