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過去ストーリー④ 昇進と出版の間で生まれた葛藤

転職して1年が経った頃、昔から本を書きたいと思っていたことを思い出しました。

学生時代に留学したアメリカで「世界どこにいっても人は変わらない」という価値観を教えてもらいました。本を通じてそんなメッセージを伝えたいと思っていました。

転職1年目は、思いのほか良い評価をもらいました。受け取ったフィードバックには、次の昇進に向けて「オントラック」と書かれていました。深夜2〜3時まで働く毎日でしたが、何とか出版と両立できるのではないかと思いました。

そこで、出版社を探すことにしました。20社以上の出版社の編集者さんの前でプレゼンできるチャンスがあると聞きつけ、企画書を作るようになりました。

プレゼンが近づいてきたタイミングで、ある日上司の部屋に呼ばれました。そして「今回の昇格は見送りになる」と言われました。

毎日深夜まで、時には休日にも働いていました。いきなりの出来事に大きなショックを受けました。

そこから、順調にみえた仕事はどんどん悪いスパイラルに入っていきました。

新しい上司には、生意気ばかり言っていました。何とか自分なりに価値を示そうとしていたのだと思います。でも、完全にやり方が間違っていました。せっかく育てようとしてくれていたのに、扱いにくい部下だったと思います。

一方で、出版はゆっくりとチャンスが近づいてきました。

仕事が中途半端になってしまったことが、悔しかった。納得のいくところまで、やり切りたかった。でも、もし出版のチャンスまで逃すことになったら・・?

どちらも中途半端になったら、やり切れない。

そんなとき、人生で初めての喘息を発症しました。咳が止まらず、お客さまから電話がきても話すこともままなりませんでした。そして、大好きだったプロジェクトを外れることになりました。

本音は、出版も昇進もどちらも諦めたくなかった。でももう無理だと思っていました。

再びショッキングな現実を突きつけられるのが怖かったのだと思います。自分の価値は人からの評価で決まると思っていたからです。また昇進できなかったら、価値がないと言われているようなもの。

そして、私は出版が決まったタイミングでコンサルタントの仕事を離れることにしました。

この経験から、自分の価値は自分で決めることの大切さを学びました。

本当は出版も昇進も欲しかった。喘息は2週間で治りました。今から何ができるか、周りの人たちに聞いて回ることもできたはず。やれるところまでやれば良かった。

本当の意味で自分の価値を決められるのは、自分だけ。納得できるまでやり切れば、自分を誇りに思えたんじゃないかと思います。結果はどうであろうとも。

自分の価値は、自分で決める。今でも難しいことはあるけれど、周りからの評価に揺らぐことなく、いつも淡々と前に進める人でいたいです。

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過去ストーリー① 10代の頃のコンプレックス
過去ストーリー② 挫折から見つけた本当にやりたいこと
過去ストーリー③ 起業準備のためにコンサルに挑戦
過去ストーリー④ 昇進と出版の間で生まれた葛藤
過去ストーリー⑤ プロの英語コーチとして独立
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