あなたはキックボクシングを楽しみなさい

今日はキックボクシングについて説明したいと思います。

そもそもキックボクシングとは
キックボクシングはムエタイを基に、日本で終戦直後くらい前に作られた打撃系格闘技です。
元々はムエタイに準じて有効な攻撃もパンチ、蹴り、肘打ち、膝蹴りでしたが、20年ほど前から肘打ちなし、首相撲なしの所謂「K-1ルール」の試合も増えてきました。
また、キックボクシングに投げ技や立ち関節技を加えたシュートボクシングなども人気を集めています。

キックボクシングの楽しみ方(観戦編)
人気を集めてはいるものの、近くて遠い存在の格闘技・キックボクシング。
どこでどうやって観ればいいのでしょうか。
また、その楽しみ方とはどんなものがあるのでしょうか。

今現在、日本国内では三十以上のキックボクシングの団体が活動し、その多くがそれぞれ王座を認定する、多団体群雄割拠時代を迎えています。
その出自や経緯を書いていたら本が何冊かできてしまうので、ここでは肘膝ありの、ムエタイに近いルールを採用している団体を取り上げます。

KNOCKOUT
2016年設立の新しい団体ですが、ブシロードの豊富な資金と、かつての名選手・小野寺力によるガチすぎるハイレベルなマッチメイクで一躍国内キックボクシング団体の中心に躍り出ました。
各団体の王者クラスを惜しげもなくつぎ込む様は、豪華豪快を通り越して余りあります。
ネット配信にも精力的で、キックボクシング観戦といったらまずKNOCKOUTを観るべし、といっても過言ではありません。
代表的な選手は那須川天心、森井洋介

NJKF(ニュージャパンキックボクシング連盟)
老舗団体の一つで、質実剛健なマッチメイクが多いですが、健太やMOMOTAROなど、強烈な個性の選手が多い。
KNOCKOUTに次いでネット配信に前向きな姿勢だが、サーバーが弱いのか、ちょくちょく止まるのが玉に瑕。試合のレベルは高い。
WBCムエタイと協力関係にある。

イノベーション
老舗団体のMAキック連盟から分裂した団体で、地方ジムの多くがこの団体に加盟している。イノベーション自身のランキングは非常に地味ではあるものの、REBELS(クロスポイント吉祥寺)やTENKAICHI(ワイルドシーサー)など、ユニークな内部団体・ランキングを抱えています。
ネット配信には余り積極的ではありませんが、eFightなどで観ることも可能です。
代表的な選手は町田光。
WBCムエタイと協力関係にある。

WBCムエタイ
ボクシングのWBCが立ち上げたムエタイ部門の日本支部。
NJKFとイノベーションが協力関係にあり、両王座が実質的なWBCムエタイ王座への登竜門となっていますが、オープンな団体であり、ランキング。
代表的な選手は大和哲也(NJKF )

NKB統一ランキング
国内最古の団体・日本キックボクシング連盟とKーU(キックユニオン)の統一ランキング。
かつてはNJKFやAPKF(現在活動停止?)も加入していました。
数年前まで鎖国体制を敷いていましたが、対戦相手を失った王者が相次いで脱退したためか、他団体からの参戦あるいは多団体への侵攻が可能になりました。
既存の団体ではNo. 1のKO率を誇りますが、新人〜下位ランカーの技術レベルは低い。また、首相撲の評価が低い傾向にあります。
客として行く分には最高に面白い団体。観戦初心者にはここがおススメ。
ネット配信には余り熱心ではない模様。ですが、この団体に関しては生観戦するのが一番良いと思います。
代表的な選手は高橋三兄弟(一眞、亮、聖人)、村田裕俊。

新日本キックボクシング協会
既存の団体では技術レベルがかなり高い団体です。国内各団体はトップクラスはハイレベルでも新人〜下位ランカーは酷いというところが多いのですが、新日本キックは新人や下位ランカーのレベルが高い傾向があります。
また、新人2R、ランカー3R、タイトルマッチ5Rという独特のルールがあります。
代表の伊原信一氏の選手顔負けの強烈な個性も特徴の一つ。KNOCKOUTプロデューサーの小野寺力、解説者の石井宏樹はここの出身。ネット配信やDVDの販売は行っていない模様。
代表的な選手は重森陽太、勝次、緑川創など。

J-NETWORK
日本国内で最初にランキングをオープンにした団体で、アマチュア大会やフリーのジムの新人育成に力を入れているのがよくわかる団体です。興行に観戦する度に違う顔ぶれが観ることができます。
それ故に技術レベルは玉石混交。
ネット配信は行っておらず、DVDの販売をしていないので、事実上ライブ観戦オンリーの団体と言えます。
選手発掘の場としては最高かも?

WPMF日本王座
タイのスポーツ局が管理するWPMFの日本支部。ウィラサクレック氏が日本支部局長を務めています。
オープンランキングで参戦している選手やジムは様々。

WMC日本王座
タイでは二大殿堂ほどではないが歴史と権威があるWMCの日本支部。
日本でのWMCの活動は歴史が浅く、これからの成長が見込まれています。
主にムエロークとBOMが認定試合を行なっています。

REBELS
クロスポイント吉祥寺会長・山口元気氏が立ち上げた団体。
ハイレベルなマッチメイクと出場選手の強烈な個性が特徴的な団体。オープンなので参戦する選手やジムは様々。
演出のセンスも良いので初めて観戦した人にも飽きさせません。
代表的な選手は、梅野源治、T-98など。

TENKAICHI
沖縄のワイルドシーサージムが主催する興行で、沖縄と群馬を中心に活動しています。
基本的にはK-1ルールの試合を行なっていますが、稀にイノベーション認定試合やWPMF王座戦などをします。
現在のところ、最も成功した地方団体の一つ。

このほかにも蹴拳、 big bang、ムエタイオープンなどの独立した興行があります。

後半に続く

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