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99から∞への飛躍

前回、tetris99で初手10人に狙われる確率を計算したわけですが、もう少し掘り下げて考えてみました。関係ないですがtetris∞(テトリスインフィニティ)って響きはカッコいいと思う。でも関ジャニインフィニティって読んじゃうとカッコよく感じないのは何故だろうか?

前回の結果を掘り下げる

表1は対戦相手の数を増やしていった時に、確率がどのように変わっていくかを表したものです。

この表から、まず以下の2点に気がつきました。

(1) N = 2の場合の確率は、N = 1の場合の1/2になっている。
(2) N = 0の場合と、N = 1の場合の確率はMが大きくなるにつれ近づいてきている。

次に、Mをもう少し大きくしたときの比較もしてみました。

これでも、(1)は成り立っていますし、(2)も値が漸近してきていることが確認できます。36.78・・%のどこかに収束する感じがしますね。

またここまでくると、もう一つ面白い点が見えてきています。
分かりやすいように、Nの場合の確率をN+1の場合の確率で割った比を出してみたものが以下の表です。

これは面白いことに整数が綺麗に並びました。
こういうのは見つけると嬉しくなりますね。
というわけで、今回はなぜこうなるのかを考えてみました。

数式から辿る

確率を算出する式は手に入れているので、それをもって、
N、N+1の場合の確率の比がどのような形になるかを確かめていきます。ここからは少し数式が続きます。
ちなみに数式の部分はLatexを使って書いてます。
導入は面倒でしたが、綺麗な数式が書けるのはいいですね。

Nはもちろん整数ですので、M >> Nの範囲であれば、確率の比は整数でかつ、N + 1になるということが確認ができました。
あと、N = 1の場合だけ、Mの値によらず、常に2になる理由も近似をとる1つ前の式を見ると理由がわかりますね。

残りは

あと気になることとしては、以下の部分ですね。

(2) N = 0の場合と、N = 1の場合の確率はMが大きくなるにつれ近づいてきている。

収束することは比が1に限りなく近づくことから、確定しているとみていいはず。
では具体的にどのような値になるでしょうか?
とりあえず、その値を「C」とおいて解いていくことにします。
そうすると、以下の等式が立てられます。

左辺は、各項がそれぞれ狙われる数N=0, 1, 2, 3・・・ の場合の確率となります。対戦相手の数Mを∞に持っていった場合、全ての項の間の比が1 + Nとみなせるためこの無限級数が立てられます。
また、右辺は、全てのNの場合の確率を加算したものとなるため当然1となります。これを解くと

となります。
というわけで、Cはネイピア数eの逆数(0.36787944117・・・)になるということがわかりました。こんなところにもネイピア数が隠れているというのは、ビックリしました。
なお、無限級数の部分がeになるというのは調べたら出てきました。
多分自力では、無理だったかな思います。
これを気にマクローリン展開、テイラー展開勉強しなおしてみようかなと思いました。

今回は以上となります。

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