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錦鯉・長谷川雅紀さんの優しさに感動

先日のM-1グランプリで、50歳と43歳の「おじさんコンビ」錦鯉が優勝し、たくさんの人が感動し、もらい泣きしたのではないでしょうか。

私は準決勝のオズワルドがすごくおもしろかったと思います。
でも、決勝戦でのネタがちょっと・・・。

M-1審査員の紅一点、上沼恵美子さんが翌日のラジオで言っていたと記憶しているのですが、
「オズワルドの準決勝時の漫才は完璧だった。決勝のネタは少し力不足。だから、本当なら準決勝のネタを決勝ですべきだったけど、決勝時と準決勝時のネタを逆にしていたら、決勝には進めなかったかもしれない。そこがM-1の難しいところ」

錦鯉は去年M-1に出場して来て、私は初めてその存在を知りました。
また、あの風貌なのでとても印象に残りました。

今回のM-1の打ち上げの様子がサントリー社の公式YouTubeで配信されたので余韻に浸りながら観ていたのですが、一番最後に今年の勝者・錦鯉が出て来て、長谷川雅紀さんのコメントに私は感動しました。

M-1打ち上げYouTube

優勝した錦鯉は最後の方に出てきます。
私がグッときたのは、配信開始後1時間20分ごろからの部分。

司会のかまいたちが、視聴者からのメッセージとして、
「おじさんおばさんに夢を与えてくれた」とか、
「夢は諦めなければ叶うと教えてくれた」とか、
読みあげるのを聞いて、長谷川さんが

僕らは中年の星なんて呼ばれて、M-1で優勝して「よし、オレももっと頑張ろう、まだまだやってみよう!」って思ってくれた人もいるでしょうけれど、逆に、もういいかな(ここらで止めようかな)って思っていた人たちには僕らが延命措置じゃないけど、ちょっと、ね、アレかなって・・・

と、結局グダグダになって、相方からは「後半何だよ?」と突っ込まれ、司会のかまいたちからは「特に振られてもいないのに、何ゆうてんの?」と笑われながら終わって行きましたが、この長谷川さんの言葉が優しく染み渡った人もきっと多かったことでしょう。

延命措置

若い頃、「こうなりたい」「こんなことをしてみたい」と夢と情熱を持って取り組んでいても、なかなか成果が出ないとか、生活していくためには夢をあきらめないといけないとか、そんなこんなで自分の能力の限界を感じたり、頑張ることに息切れしてしまって目的を失うことは珍しくないと思います。

だから、年齢や何かのきっかけで「もう夢はきっぱり諦めて、別の道に進もう」と決心した人に対して、自分たち(錦鯉)が50歳/43歳になって夢を叶えた姿が、「やっぱもっとこの道で頑張らないといけないのか?」「夢に見切りをつけるのは自分が甘いのか?」と思わせてしまったのではないか、と長谷川さんは言いたかったのでしょう。
それを、「延命措置」と表現したのだと思います。

M-1優勝の目的に向かって走り続ける困難さを体験したからこその発言で、私は長谷川さんは優しい人だと思いました。

夢を叶えるためにいつまでも頑張るのも、頑張り続けるのが辛くなって放り出すのもその人自身が決めること。

グダグダになってしまった長谷川さんのコメントは、夢を諦めるのもまた勇気なんだよ、と言っているように聞こえました。

2022年の錦鯉をまたテレビでたくさん観られるのが楽しみです。

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