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月末に東屋の和食器を買う

『頑張って働いた自分へのご褒美』をあげるタイミングっていつだろう?
給料日というものがなくなって久しいある日、そんなことをふと考えた。

個人事業主になったからといって、働くことを怠けてなどいない。
むしろ、有休やボーナスという制度がない、働いた時間=報酬という世界にいるのだから、会社員だった頃よりも必死に働いている。周りからどう見えるかはわからないけれど、少なくとも私はそう思っている。

だから、ご褒美をあげたっていいのだ。むしろあげるべきだよと自分でも思う。ただ、なんとなくそれができないまま、フリーランスになって3年が過ぎていた。

できなかった理由はおそらく二つ。

業務委託契約といういつ終わるかわからない契約形態が故に、「稼げるうちに稼いで、貯められるうちに貯めておかなきゃ!」という意識が強くなったこと。
そして、給料日というわかりやすい仕組みがないが故に、なんとなくタイミングを逃しては日々が過ぎていたこと。

でも、鞭を振るって走り続けているばかりでは息切れしてしまう。やっぱりアメは欲しいし、ニンジンがぶら下がっていた方が勤労意欲も湧くというものだ。人間だからね。

そして1年前。
これまで経験のないスタートアップバックオフィス(SBO)という新しい仕事に挑戦すると決めた時に、「よし、ちゃんとご褒美を用意しよう!」ということまで決めた。
決めたところで実行しなければ息切れする日々が続くばかりなので、これまでできなかった理由も踏まえて、ちゃんとご褒美の仕組みを具体化した。

それが、『毎月最後の出社日に、職場の近くにあるCLASKAのショップで、東屋の和食器を買う(3000円以内)』というものだ。
ものすごく具体的。
だけど、これが私にはとても良かった。
長い目で見て、とても良かったので、ここで語らせて欲しい。

東屋の食器を知ったのはタオルでお世話になっているSCOPEのショップ。

お茶碗を探していて、「これだ!」と見つけたのが東屋の花茶碗だった。

個人的「お茶碗はこの丸み!」というこだわりにぴったりで、かつ和食器にも洋食器にも馴染むデザイン。しかも柄違い、サイズ違いがあるので、夫と私と長男と(当時は次男がまだいなかった)、それぞれの食欲と雰囲気に合った茶碗が選べる。
もうお茶碗はずっとこれだな、と思うくらい気に入って大切に使っているものの一つだ。

そこから、東屋の食器を集めたいなという気持ちが沸々と湧き上がってきたけれど、日常生活には十分な数の食器が揃っている。丈夫で日常に馴染むデザインのお皿がかなり安く買える現代、「気に入ったから」という理由だけでそこそこのお値段の食器を揃えるというのは、私にとってちょっと贅沢だった。
結局お決まりの「いつか、そのうち」「子供が大きくなって手を離れたら」なんて先延ばしにして過ごしていた。

ちょっと贅沢。
そして、一つ買うだけではあまり意味がない。
これが、今回のご褒美システムに採用された理由だ。

バッグやアクセサリーのように、1回でバーンと出費するような贅沢ではない。一度に出ていくお金は千円単位だ。
そして、コツコツと集めていく必要があること。
これってつまり、毎月の小さなご褒美にピッタリじゃないか!というわけ。

そんなこんなで2022年の9月から集め始めた東屋の食器たち。
小皿、豆皿、蕎麦猪口、箸置き…
毎月の上限を3000円と設定しても、1年でここまで集めることができた。
(写真の一部は違うものだけど)

引き出しの中でお行儀よく並んでいる彼らを見るたびに、可愛さにほっこりし、ここまで集めた=頑張って働いた自分を褒め、次は何にしようかなと思案する。
毎日必ず何かしらは食卓に登場するので、幸せな気分を毎日味わえる。

このささやかなご褒美システムで、幸せ指数が想像以上に上がった実感を日々感じている。

このシステムを初めて1年とちょっと。
11月の最終出社日は、写真手前の豆皿と箸置き2つを買った。
11月もお疲れ様!と自分を労いながら。



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