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Awakening to the Future ―SorAZ メジャーデビューアルバム『Futurity Step』感想―

2つの星が交わる時

去る12月20日、我らがバーチャルアイドルときのそらちゃんとホロライブが誇るバーチャルSingerであるAZKiちゃんがユニット『SorAZ』として、ついにビクターエンタテインメントからメジャーデビューを果たした。おめでとうございます!
ぬん(๑╹ᆺ╹)(╹◡╹▰)あず 

2019年にそらちゃんがビクターからデビューし、(動画での出演を除くと)2019年に初めてAZKiちゃんとコラボをして以来、ゲーム実況に歌枠、デュエットでの歌動画、そして2020年の『SorAZ Special Live 刹那的クロニクル』(劇場版SorAZ)と、音楽・バラエティーを問わず数多のコラボをしてきたSorAZ。今年10月にはAZKiちゃんも同じくビクターからデビューしたことで、めでたくレーベルメイトとなった2人であったが、まさかユニットとしてもメジャーデビューするとは…まさに青天の霹靂であり、本当に嬉しい限りだ!

今回記すのはそんなSorAZのメジャーデビューアルバム『Futurity Step』の感想だ。音楽に生きる2人の歌姫が新たな未来へ我らを導く珠玉のアルバム、その感想を綴っていこうと思う。

↑アルバムのトレーラーは前後編!

↑リリース記念のインタビューはこちら!


1.君と僕はアルビレオ 惹かれ合う彗星テイル

君と僕はアルビレオ 惹かれ合う彗星テイル』は歌詞、メロディー、そしてSorAZの織り成すハーモニーが凄く美しい曲で、聴いた瞬間に虜になった。AメロBメロでは透明感のある歌声が静寂に響き、サビ以降は煌めく星のように美しいデュエットに変化し、まるで宇宙を旅しているような心地になる。2人のハモりとメロディーは宇宙を駆けるようにダイナミックで、歌詞は2人の歩んでいく道を表しているかのようだ。想いは力強い歌声となり、アウトロで静寂へ戻るもまた未開の宇宙そらに向かっていくような希望に満ちたものになっていて、オープニングにふさわしい1曲だと感じた。

曲名にある「アルビレオ」とははくちょう座の二重星のことで、その赤と青の星は宝石に例えられるほど美しい(らしい)。この曲もその名に違わず、聴いていて思わず感嘆のため息をもらすほどだ。生でサビのハモり聴いたらそれはもう凄いんだろうなぁ…(いいなぁ)。というか、この曲はどう略すのが良いんだろうか。(君僕)アルビレオ?アルテイル?

2.テレパシー

テレパシー』はSorAZの楽しく活動している様子をそのまま歌にしたようなポップな曲だ。ミュージカルのような楽しさのなかにもしっかりとSorAZの想いが歌われており、聴いているとそらちゃんとAZKiちゃんが創る未来へのワクワクが溢れてくる。お馴染みのまつもとななみさんの歌詞も素晴らしい。1番Aメロの「一人じゃ叶えられないことも (二人が) 一緒ならキセキがほら舞い降りてく」というまさにSorAZを表した詞や、サビの「月と星が手を繋いで 優しい光が溢れるように」という2人の人柄を如実に表すような詞がまた良い(恍惚)。

見事に調和した2人の歌声はもちろん、途中の合いの手や掛け合いも楽しい曲で、「SorAZビーム」は生で浴びたら爆散必死。どんな振り付けになるだろうか…楽しみ!

3.せーので!

せーので!』は振り切っちゃう爽快感が楽しい曲。異なる2つのヒカリが出会い化学反応のように一層輝くSorAZのキセキを歌ったこの曲もまた、ミラクルなセカイの到来を予感させる素敵な曲だ。AメロBメロからサビへ上がって行くさまは心地よく、サビの「A to Z 空を駆けて 振り切っちゃってこう」という歌詞は空もAZも入っていてお気に入り。Cメロの「ようこそ ここはバイアスのない 二人のEXPO」という言葉はホロライブらしい要素を感じると共に、この曲、延いてはアルバム全体を表しているような詞だ。

4.ハジメノイッポ

ナユタン星人さんらしい中毒性がある『ハジメノイッポ』。「飛んできな(そら!)めっちゃas soon(あず!)」やそらちゃんとAZKiちゃんの掛け声はクセになる!曲も終始ハイテンションな疾走感で進んでいき、掛け合いや合いの手などのライブでアガりそうな要素もふんだんに盛り込まれていて、まさに賑やかで楽しい「SorAZの遊び場」!個人的には音楽においてここまではっちゃけたAZKiちゃんは中々珍しかったので、「独りではできなかったこと」も2人なら進んでいける…そんな変化を見たよう。これまでにないSorAZの新しい一面を見ることが出来た、ナユタン節全開の楽しい曲である。そして歌詞なっがw

5.恋愛コスモロジー

ヒゲドライバーさんらしいエレクトロニックなメロディーと2人のクールでダウナーな歌声が印象的な『恋愛コスモロジー』はお洒落なクラブで流れていそうな曲。出会いと軌跡、そして進歩を歌っていた先の4曲とはガラリと雰囲気が変わり、ミステリアスで掴みどころがない曲といえる。全体を包むダウナーさと、サビでの軽快さともまた違った疾走感はこれまた新しいSorAZの境地。Bメロからサビへ入る直前の「よー」が妙に心地よく、凄い耳に残っている。

未だ未知数の本曲が来たるライブでどんな印象を見せてくれるのか…とても楽しみである。

6.惑わす星

バラード曲『惑わす星』はそらちゃんの美しいウィスパーな高音とAZKiちゃんの甘くしっとりとしたウィスパーボイス、そして2人が奏でる優しいハモりで穏やかな眠りに誘われそうになる(安眠)。互いの関係性を表すようなロマンチックな歌詞も色々なことを想起させて、なんか良い感じ。アルバム中で3本の指に入るほどお気に入りの曲だ。

7.いけないんだ

ウィスパーボイスが独特な世界観をつくる『いけないんだ』は、これまた耳に残る曲。恋愛模様を映すような歌詞と幻想的なメロディー、そしてSorAZの柔らかく美しい歌声は聴く人を夢想の世界に誘う。考えてみると、元々ウィスパーボイスが得意なAZKiちゃんはともかく、そらちゃんのウィスパーボイスというのは中々珍しい。そういった意味でも、ユニットだから出来た新しい挑戦の曲と言えるのかもしれない。

こちらもまだまだ未知数の曲であり、ライブでどう魅せてくるのか…今から楽しみだ。

8.ふたりDestiny

幻想的な世界から一転、『ふたりDestiny』は疾走感がカッコいい曲。そらちゃんの美しい高音とAZKiちゃんの透明感のある歌声がまさに融合フュージョンするようにお互いを引き立て合っており、2人の魅力が存分に発揮されている。歌詞はSorAZの軌跡を宇宙を交えてファンタジックになぞっている。互いに導かれて引かれ合い、想いが重なり、より強くなった絆で未来へ進んでいく…。歌詞に込められた素敵なストーリーはSorAZの高い表現力で豊かに彩られていく。2人のSingerとしての凄さを改めて感じた曲である。

9.MAG-NET

『MAG-NET』は前曲と同様にSingerとしてのSorAZの高い歌唱力が遺憾なく発揮されている。お互いの良さを存分に引き出したSorAZの歌い方からハモりや掛け合いに至るまで、本曲はアルバムのなかでも特に印象的だった曲だ。流麗なメロディーと幻想的でありながら確かに2人を示した歌詞、そしてSorAZの高い表現力と歌唱力…これら三位一体の音楽を"聴き味わう"曲であると感じた。溶けるように消えていく曲の余韻も素晴らしい。

個性も性格も得意な歌い方も違う2人が音楽を通して時間重力を越えてMAG-NETのように巡りあい、SorAZというユニットを組んでいることは歌詞にあるように「必然の未来」なのかもしれない。共鳴しながら銀河の海音楽の世界を共に進んでゆく2人が目指す、「誰も知らない夢」の果てにはどんな景色が待っているのだろうか。

10.Scale the walls

アルバムのトリを飾る『Scale the walls』、略してスケウォは今年8月に先行リリースされた曲である。『ふたりDestiny』→『MAG-NET』→スケウォの流れが実に良い。

メロディーは大地を吹き抜けるように爽やかな疾走感で紡がれ、そらちゃんの明るく力強い高音とAZKiちゃんの透明感のある落ち着いた歌声が美しいソロと、それらが共鳴し合いお互いを高め合う至高のデュエットが、歌詞をより鮮やかに色づけていく。そしてSorAZの高い歌唱力やアルバム構成の妙もさることながら、ここまでの宇宙をテーマにした曲でSorAZの絆の強さや音楽に掛ける想いを感じたところで満を持して出てきた「太陽」というフレーズが、この曲がこれまでの楽曲を踏まえた集大成であることを感じさせる。

他者の評価を越えて、感じた鼓動好きや自分らしさを大切に、それぞれの、そしてお互いが願う夢のために壁を乗り越えてさらなる高みを目指して壮大な未来へ向かって進んでいこうという唄は、デビューしてから数多の困難を越えてきたSorAZの、いや、そらちゃんとAZKiちゃんが歌うからこそ感慨深いものがある。

壁を越えて望む未来へ、SorAZならきっとたどり着ける。

運命は引力のように

今回のメジャーデビューアルバム『Futurity Step』を聴いてみて、まず最高そらちゃん×最高AZKiちゃんが至高というのは当然の話として、収録楽曲はどれもバラエティに富んでいて、SorAZとしてのデュエットだけでなくソロパートにおいてもそらちゃんとAZKiちゃんのそれぞれの良さや得意な部分を活かしており、まさしくSorAZ音楽に生きる者たちのメジャーデビューにふさわしいアルバムだと感じた。そして音楽を通してSorAZの軌跡を辿り、2人の想いを改めて感じたことで、2人の描く未来が、SorAZの未来がさらに楽しみになった!こんな素敵なアルバム、年明けのMajor Debut Live 『First Gravity』がますます楽しみになってしまうぞ!

今回の感想はライブの感想を書くことを鑑みて、細かいところはややぼかして書いている。ライブ感想に(ほどほどに)ご期待下さい。私は現地は取れなかったので配信で1そらまめとして目一杯応援するが、現地に行かれる方は生の空気や歌を是非楽しんできてほしい。初めての方もきっと楽しめるはず!保証します!

今回アルバムを聴いて感じた印象がぴたりと填まるか、それとも思わぬ伏兵が出るのか、そして未知数の『恋愛コスモロジー』と『いけないんだ』がどんな景色を魅せてくれるのか…来たるライブに今からワクワクしながら、今回はここで筆を置くことにしよう。


あ、SorAZクッキングの続編待ってます!!


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今年のnoteはこれで御仕舞い!
2023年も誠にありがとうございました。来年2024年はnoteを初めてから早5年目の年!心機一転、楽しく想うままに書いていけたら嬉しいです!

あ、5年目はnote(とX?)を使った推しを語る企画とかも…やってみたいかも?皆さんの熱いnote想い、読んでみたい!!

そんなわけで、来年もどうぞよしなに!