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お題のまとめ【#旅する日本語】2019

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「旅する日本語-2019」を参加した投稿の置き場。
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記事一覧

+2

わくしていた三兄弟

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ちけい

旅するというのは、時空の間を渡るということだろう。  時間を伴って、旅路を歩いて、色んな…

26

羽田

 君のスーツケースが、さわさわと囁く声の中で、ころころと響いている。  貴方は、ぴかぴか…

30

その声、その笑顔

 ロビーには、アナウンスが繰り返し流れている。  アナウンサーの優しくて朗らかな声が、広…

31

いままで

 時間に伴って歩いている。  また、ここに入って来た。  高く飛んでいる音が、機内の静けさ…

43

うらなか

 名声を響き渡らせた遊園地。  夢中になって遊んで、無邪気に笑っている子供たち。  史跡…

38

喧嘩上等

 また、湧き上がる時期になっている。  様々な祭りに、突き動かされる大童たちは、存分に暴れている。  全力で投げる祭り。  兵器となる甘くて美味なものが、   飛び交う競合いというのはオレンジ合戦。  鮮やかな蜜柑色の嵐に濡らされた大童たちは、ゲラゲラと笑った。  必死で走る祭り。  人は、狂っている牛たちと速さを競うエンシエロ。  鋭い角から逃げた大童たちは、いつも自分の速さを他人に誇る。  猛烈で突き合わす祭り。  大勢の人が、派手な行燈で激しくぶつけ合い、   手

あかり

 春の白白明けに、幽幽とした空が次第に明るくなった。  わたしの心身も、だんだんに目覚め…

45

数え切れない様々

 広い展示ロビーで、長い壁面に描いた絵画。  君は、心を奪われてうっとりと見るように、  …

41

穏やか

 とうとうこの時が来た。  ここ数日、ばたばたと追いかけているゴールは、今目の前に迫って…

47

赤茄子

 こんにちは。  君も、もうすぐ地面から離れるだろう。  この待つ時間で、少し雑談しましょ…

37

北国へ

 きたの遠くから呼ぶ声に応えて、  緯線の結界を突き抜ける高速に乗って、   所期のように…

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待つ間

 周囲と交わる情感を持ち、距離に打ち勝つことができる者なら、   過ぎ去ったことは忘れな…

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日の下の物干場

 「わく」というと、洗濯することを思い出す。  毎回、家に帰った時、  いつも通りにリュックサックから、洗う必要がある野郎ともを取り出す。  常にワクワクしながら、汚れた者を待つ洗濯機は働きを始める。  洗濯機さんが退勤した後、  濡らされた者たちは、物干しのところへワクワクと行く。  陽だまりの下で、そいつらは、遠行の疲れを干しながら、   今回の道中知見を風にワクワクと語る。  この「和煦」の中で、  だんだん乾く者たちは、次の旅出を待っている。  この癒しの日光