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銃を買ったアメリカ人ごっこをした話

皆さんがアメリカについてどういう印象を抱いているかはわからないが、アメリカについての記述で「銃社会」という文字を何度か目にした事があるのと思う。実際アメリカ人が誰でも簡単に銃を買える訳ではないと思うが、その辺りは州によって違うと思うし、その人の環境にも寄るだろう、現に日本に在住する我々においても、国内で拳銃を購入する機会などないのだが、暴力団による事件等で拳銃が使用される事はしばしばある。

銃規制の是非や、それぞれの州法等は割愛するが、とにかくアメリカ人ごっこをする上で銃はあった方が良い。いかにも日本な服装や場所で撮影した銃は「ああオモチャだな」となってしまうが「写真だけ見るとアメリカ」な写真に銃が映っていれば、それはアメリカっぽさを増やす重要な小道具になるのだ。

拳銃携行ライセンス申請用紙

アメリカといえど、銃には免許がつきものだ。これはもちろん州や携行するか家で保管するかとかによると思うけれど、エアガンだけ購入して写真撮って「はい、銃を買ったアメリカ人ごっこです」というのではあまりに味気ない。最低限「銃、ガンケース、銃の保証書、銃のライセンス、ライセンス申請用紙」の5点セットを揃えたい。

今回は「カリフォルニア州における拳銃をコンシールドキャリー(隠し持つ)ライセンス(License to Carry Concealed pistol)」を作成する事にした。

まず申請書類を入手する、銃販売店に行けばレジの横に置いてあるのでそれを記入して最寄の警察署に提出し受理されればライセンスは郵送される。……というのは冗談で、インターネットという文明の利器を使えば申請用紙はすぐに入手できる。まずはこれを印刷し、記入欄にそれっぽい事を書く。唯一注意すべき所は、ライセンスに筆記体でサインを記入する所があるのだが、印刷の都合上そこにフリー素材の筆記体メーカーで作成したサインを使用するので、書類のサインと違う筆記体を使用するとちょっと気になる。複数のフォントがあるので気に入ったサインを見つけたらそのサインを練習する必要がある。もちろん誰かが実際に書類のチェックする訳ではないし、ライセンスと照らし合わせる事もないので気にならなければそこも適当でいい。

記入が終わったら、それをスキャンしてパソコンに取り込み、承認のスタンプ(インターネットで探したフリー素材)を押して再印刷する。承認後書類が返ってくるかどうかなど知らないが、ただ写真を撮影する上であった方が良い。(所謂バエルというやつ)

拳銃携行ライセンス

申請用紙を入手し、記入し、提出(したという想定で)、承認スタンプの押印済みを入手したので、あとはライセンスだ。ライセンスはインターネットに転がっているサンプル画像を参考に、フリー素材を駆使してエクセルにて作成した。

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▲印刷前のデータの状態でこんな感じ

以前の記事で作成したドライバーライセンスは顔写真を張り替えただけの簡素なものだったが、今回はベースから自分で作成しているので名前、住所などの欄に自分の好きなように入力する事が出来る。あとはコンビニでシール印刷をしてカードサイズに切り抜き、手元にあるいらないポイントカードに貼りつけるだけだ。
簡素なものだが、やはり自分の顔写真と自分で考えた偽名、偽の住所のライセンスを手に持つとちょっとした満足感がある。尚、本物のライセンスでは裏面に申請した銃の種類等が記載されているようだが、ドライバーライセンス同様裏面はポイントカードだ。

拳銃

申請用紙、拳銃携行ライセンスを入手したのでいよいよ拳銃を購入する段階だ。今回購入した拳銃は東京マルイというトイガンメーカーが発売している「Body Guard .380」という商品だ。Smith&Wesson(以下S&W)というアメリカの銃器メーカーが発売している「M&P Body Guard .380」という銃を模している。この銃を選んだ事に深い理由はなく、単純にS&Wというメーカーが好きな事とS&Wの保証書カードを持っていた事から選んだに過ぎない。この記事を読んで、銃を買ったアメリカ人ごっこをやろうと思い立った方は是非自分の好きな銃を購入すれば良いと思う。

ガンケース

私はアメリカ人でもなければ、アメリカで銃を買った経験がある訳でもないので、購入時どういった風に渡されるのかは知らない。まさか剥き出しの状態でポンと手渡される訳ではないだろうとは思うが、多分メーカー出荷時に化粧箱のような物に詰められているんじゃないだろうか。そして多くの場合、銃を購入する人間は銃を収納するケースも持っていると思う。遠い日本ですら、家庭内で銃を触った子供が暴発させて死亡事故が多発していると伝わるくらいだからまともな人間なら紙の化粧箱に入れて保管しようとは思わないだろう。

幸いガンケースは日本国内でもアメリカに出回っている本物がある程度流通している。そこで拳銃と同じメーカーのS&W製のガンケースを購入した。ガンケース自体は大きさから素材まで幅広く種類があるのだが、今回は「拳銃を1つだけ収納する」事を想定したものを購入した。もしかしたらアメリカで購入した場合ショップによってはガンケースが付属するかもしれないし、変にこだわったデカくて沢山入るものより「買ったら付属でついてきた、店頭で買わされた、ケースがなかったのでとりあえず購入した」どのパターンでも対応が出来る。

保証書

以前S&W製の腕時計を購入した時、保証書がついてきたので写真を撮影する時にこれを添える。これを初めて見た時から「この保証書とS&Wの拳銃と並べたら、お店で銃買ってきたアメリカ人ごっこ出来るなぁ」と思っていた。多分実際アメリカで拳銃を買った時についてくる保証書とは見た目も形も異なるのだが、本物を知らないし下手にA4の書類とかで入手してしまったら保管が面倒だ。今手元にあるこの保証書が本物だと思うことにする。

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▲申請用紙、拳銃携行ライセンス、ガンケース、拳銃、拳銃の保証書が揃った1枚

こうして一通り揃える事が出来た。写真を見るとなんと爽快で晴れやかな1枚か筆舌に尽くしがたい。この1枚の写真を撮るためだけにネチネチとパソコンを向き合って住んでいない国のライセンスやら何やら実生活で何一つ役に立たないただの紙切れを何枚も印刷している。費やしてきた時間や労力や金も、この記事を読んだ誰かが少しでも「アメリカ人ごっこ」という遊びに興味を持ってくれば報われるというものだ。

(2022.7.22 追記)
上記記事の後、オーストリアの大手銃メーカーグロックのマニュアルを購入したので別の写真を撮影した。のでその写真も添えておく。

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