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新しくも、懐かしさもあった長崎旅行 (1日目-2)

兎に角行った事のない場所に旅行したくて軍艦島上陸ありきで決めた長崎行きだったが、旅の途中グラバー園を訪れた際に、修学旅行生を見て自分自身も高校の修学旅行で来た事を思い出した時にはとても驚いた。街並みは30年前と大きく変わってない様だが、全く長崎について覚えていない事にも驚く事になる。
旅行日:2022年11月18日(金曜日)〜11月19日(土曜日)

軍艦島の建物が崩壊の危機にあることを何かのニュースで聞いていた。TVの特集で観る機会もあるが、やはり百聞は一見に如かずと旅行先に決めた。事前に上陸ツアーを予約をしていたやまさ海運のWeb siteには「海が荒れると上陸出来ずに周遊クルーズになり上陸料310円が返金される」と書かれていた。出発15分前から乗船が始まり乗り込んだが、デッキ席は既に埋まっていたので窓際の席に座り、片道40分ぐらいの船の旅。

海は穏やかで、今日は上陸できると言う。2組に分かれて上陸が始まった。島の名前は端島。何度も埋立・拡張工事が行われ、外観が軍艦土佐に似ていることから軍艦島と呼ばれる様になった。桟橋から橋を渡り島へ上陸、トンネルを潜って最初の広場に集められる。そこから見える様子が上に貼り付けた写真だ。奥に見えるのが小学校・中学校・幼稚園の建物、手前が貯炭場から船に積み込む為の設備跡があり、岩礁の上に建てられているのが三菱石炭鉱業の幹部が住んでいた「炭鉱労働者憧れの住宅」だったという。ただの岩礁だったこの場所で炭鉱が発掘され、三菱が買い取ったことで変貌を遂げた。この島から発掘された石炭が高度成長期の八幡製鉄所を支えていたという。島の内部に入り自由に見学することは出来ない、3つのポイントから遠くに見える50年前に炭鉱が閉鎖され人々が住まなくなった産業革命遺産を見ることができる。
次のポイントは、地下へ続くエレベーターがあり、上がってきた炭鉱労働者が入る風呂場を目の前に見ることが出来る。地下400mまで外枠もないエレベータで降り、トロッコが急斜面を滑り降りない様にブレーキを人力で掛けながら採掘場所まで移動していたそうだ。上がってくると3段階に分けられた風呂で体中にこびり付いた石炭を洗い流したという。最後の風呂だけが真水だと言っていたので、1番目と2番目の風呂は海水だったと想像ができる。遠くからも白いタイルが目視で確認でき、そこが風呂場だったことを想像させる。
最後のポイントは軍艦島の西端にあり、TVなどでも紹介される30号楝(グラバーハウス)が良く見える。30号楝は、数週間前にも天井が崩れ落ちたそうで、いつ崩壊してもおかしくないと言っていた。海が荒れると波は建物を越えるそうで、建物の劣化を早めている。家族がいる炭鉱夫は日本最古の7階建て鉄筋コンクリートで6畳一間に家族で住んでいた。賃金は良く狭い家の中に三種の神器(TV、冷蔵庫、洗濯機)はみんな持っていたそうだ。劣悪な労働環境の中でも息抜き出来る時間が持てたのだろうか。この建物が建てられる以前の納屋制度時代の生活についての話は無かった。

30号楝(グラバーハウス)

3つのポイントでの説明が終わり、島周遊の為再度乗船した。東にある桟橋から南まわりで北側にある端島病院・隔離病棟まで行き、Uターンするのだが、これで船内に左右に座る乗客全てが軍艦島を見ることができる。船から動画で撮影したので全体像が見れる写真は下記だけだった。

南側から見た軍艦島

軍艦島から長崎港までの船内で、改めて軍艦島についてのビデオを見る事ができる。40分の船旅を終えて長崎港ターミナルに上陸した時、まだ15時30分、日の入りが17時15分ごろなのでまだ時間がある。歩いて稲佐山ロープウェイ淵神社駅に行く事にした。11月なのにまだシャツ1枚で歩けるぐらい温かい。
16時過ぎに淵神社駅に到着、往復チケットとカステラアイスを購入した。16時20分発のロープウェイで頂上へ出発し、直ぐに頂上駅に到着、案内を頼りに展望台へ向かった。今日は、雲が多い様で綺麗な日の入りの写真が撮れないかもしれないと思いながら時間が経過するのを待つ。2021年に「世界新三大夜景」に再認定されたと書いてあったが、それはきっと東側の街の灯りのほうだと思う。ほぼ1時間待ち、雲の切れ間に数枚の写真を撮った。絞りをいじったりISO感度を上げたりと設定をいじってみたが、綺麗な夜景を撮ることが出来なかったので、次回の旅行までの自身への宿題とする。

稲佐山展望台から西側
稲佐山展望台から東側

日の入り待ちの展望台でようやくモコモコジャンパーが役立った。撮影後、展望台内のカフェで暖を取り、街の夜景をiPhoneに収めてホテルへ向かう事にした。
稲佐山から新地中華街へどうやって帰れば良いのだろう?淵神社の前にあったロープウェイ前バス停で調べているとダイヤランド行きのバスが来た。「ダイヤランドって何処?」と思ったが、市役所経由と言っているので乗ってみた。バス内で路線図を見ると新地中華街にも行くらしい。これでホテルへ戻る目処がついた。

今回の宿泊はカプセルホテルに予約を入れていた。人生初めてのカプセルホテル、何も知識がないので泊まってみたかった。チェックインして渡されるアクセスキーでキャビンのある部屋やロッカー、大浴場の鍵となっている。今日、私に割り当てられるスペースは荷物を入れる縦180cm x 横20cmのロッカーとキャビンのみ。キャビンには鍵がなく、上からカーテンロールを下げるだけの弱い外部との境があるだけの作りだった。色々考えたが夕食を選択、茶碗蒸しの吉宗に電話したが予約でいっぱいと言われ当てが外れた。食べログでポイントが高い江山楼に電話すると、来た順に案内すると言うので行く事にした。昼にちゃんぽんを食べた事に気づき、特上皿うどん(細麺)と焼売、春巻きを注文、円卓で向かい合わせに座る合席だったので、下を向き黙食。お腹が満たされ散歩してから帰る事にした。

散歩から戻り、大浴場から出た時はまだ20時過ぎ、この後ずっとキャビンで過ごすことは嫌だったので、漫画やTVが置いてあるフリースペースに陣取りビールを飲む事にした。フリースペースに入ってくる人はあまりおらず、そのまま24時まで過ごす事になる。明日の朝からの活動を考えてキャビンへ戻る決心をして就寝。

dormy Inn グローバルキャビン(C-10に宿泊)

1日目終了


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