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毛1本の破壊力

毛。
それは細くて頼りない。1本あっても何の役にも立たないように思われる。
タイトルと相反する頼りなさ。

しかし、毛1本のくせに、異様な存在感を放つことがある。
例えば、鼻毛がちょろっと1本。
それはたった1本なのに、目のやり場に困るくらいの強烈な1本。
相手の表情は真面目になったり、笑顔になったりするのに、
表情ひとつ変えない鼻毛1本。

他にもある。
例えば、ひげのそり残しの1本。
たった1本しかそり残していないのに、
強烈にちゃんとしていない感があふれ出す、不可思議な1本。

例えば、ほくろから毛1本。
どうして、ほくろから毛が生えるのかよく分からない。
ほくろと毛のセットを誰が思いついたのか。
そこはかとなく清潔感がなさそうに見える珍妙さ。

そして、タイトル画像にもある、波平さんの頭の1本。
本来なら、つるつると見做される髪型なのに、
その1本により、全体の印象は「はげ」と言わせない形に。
1本の大切さを身をもって証明している。
毛1本の破壊力。破壊神。

冷静に考えれば、頭に毛1本のキャラクターとは大発明だ。
毛3本など、情けをかけてもらっているキャラクターもいる中で
毛1本とは思い切っている。
(そういうことを言うと、後頭部にはたくさんありますよと
いう声も聞きそうなので、一応書いておく)。

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