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詩「幕間」


ステージに立って
様々な役を演じてきた

主役
脇役…
そういえば
背景に溶けた日もあったっけ?
いつでも
私は
相手に
伝えようと
必死だった
我武者羅だった
何かを訴えようとしていた
聞いてもらえない日もあった
感情を投げつけられた日もあった

仕方ないのよ
言葉を着飾らなきゃ
誇張しなきゃ
誰も振り返ってはくれないし
目立たないと
そこにある意味を
感じようとはしてくれないから
化粧は嫌いじゃない
でも
素顔は
共に生きて行く人達には見せられるかな

素直なあなたの目には
歪に見えるかもしれない
異様な光景に見えるかもしれない
人によっては
言葉は
ただの記号みたいなもんで
もしかしたら
投げつけられる言葉に
意味なんかないのかもしれない
でもね
誰しもが
上手くは演じられない
ただ
一生懸命にね
必死に
呼吸しているんだよ
不完全な魂でも

この生み出した台詞の羅列に
大した
意味なんかなくてもさ
まったく
不要なものはないはずだ
演じなきゃ
とても
生きて行けそうもない人間もいるんだ
好きにならなくてもいいから
知ろうとして欲しい


私は
幕間にいる
ほんの
束の間の休息
間違えた舞台でも
愛しているんだ
もう
上手くは台詞は吐けない
でも
この舞台は
続けて行くつもりだ
理想通りには
とても
進められやしないけど
不器用にしか
出来ないから
また
あなたに
会えたら
私に何かの役を演じさせて欲しい

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