詩「人が人を想う時」
人が人を想う時
電波や明確な言葉はいらない
純な魂だけあれば良い
目の前に生きている人の
輪郭や呼吸や
零れ落ちて行く会話よりも
鮮明に浮かび上がる
誰にも譲れない
熱い想いがある
目の前が空っぽな空間に対して
幻の方が
あたかも本物以上に
ありありと浮かび上がる
顔面が紅潮していくのが分かる
その想いは細部に及ぶ
人が人を想う時
目には見えない感情が行ったり来たりしている
誰にも触れられない想いが
想像以上の美しさを纏い
空間に放出される
そして それは確実に届くのである
あなたが何かに心震える時
誰かが
あなたを強烈に祈りながら
願っている
天を突き抜ける想いで
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