双聖戦本戦 一回戦 第一半荘

双聖戦本戦 一回戦




対局者


・Argenti
・とらふく
・くろべ〜   


対局者紹介



Argenti
雀魂三麻現役プレイヤーで最強の呼び声もある自称マスコット。他者から見たらラスボス。面前バランス型(攻撃指標も守備指標もほぼカンスト値)

とらふく
配信も行っている守備型鳴き麻雀のトップクラスプレイヤー。私の怨念を背負って本戦出場。副露守備型

くろべ〜〜 
予選通過得点を達成するも同点者の中での順位付けが最下位でボーダー超えにも関わらず唯一人予選落ちという不運な雀士。…と思いきやリザーバー出場で本戦に。面前守備型

以降も敬称は略します。ご容赦下さい。



東一局

北3枚抜き 三面張リーチ

開局早々先手を取ったのは起家のとらふく。北を3枚抜き、理想的な三面張で親の先制リーチ。こんな待ちサクッとツモって6000オールスタートが当然の結果………では無かった。まさかの流局。この時とらふくは思った「今日は俺の日じゃないかもしれない」


東一局 一本場

仮テンツモ

東一局 一本場はとらふくが仮テンをツモリ2700オールの和了。和了が出たのはいいがこの手も微妙に噛み合って無い。筒子の一気通貫か索子の多面張でリーチをかけたかったところだった。



東一局 二本場 

大舞台であまりにも大きい跳満和了

東二局はくろべ〜〜のリーチととらふくの仕掛けに丁寧に回し打ちしたArgentiの和了。先制を取られた上でもそつなく最小限のリスクで聴牌取り。そして手詰まったとらふくからの打ち取り。一見簡単なように見えるがリーチへの対応を少しでもミスしているとこうはならない。

リーチ後の対応

振聴含みの裏目を引いたパニックでオリを強く意識し七対子に手組。例えば打4p、打6sなどとしてしまうと和了は無かった。当たり前の打牌だがその当たり前を「普通に」できるのがArgentiの強みである。

本手では無いとは言え順調に加点していたとらふくは痛恨の放銃。2-5-8sがあまりにも危険なのでそれを止めたのは見事だったが(実際2‐5sはリーチに刺さる)7sが刺さってしまう辛い展開だった



東二局

ラスツモ6000オール

東二局はArgentiが6000オールをツモ和了。くろべ〜〜ととらふくが仕掛けの対応に回るもそれをものともせずにツモ和了。とらふくとは違い「噛み合ってる日」という印象を受ける。一方とらふくは聴牌から両面を拒否し仕掛けに対して丁寧に打ち回していたのだがコントロールできないツモ和了で点棒を減らしてしまう、またもや辛い展開。



東二局 一本場


これぞ鳴き麻雀

東ニ局 一本場はArgentiが北を3枚抜き半荘を勝負付ける一撃を予感させるが、これ以上の連荘は許せない、とらふくが三面張3900直撃で阻止。


東三局

即リーの有用性

東三局はくろべ〜〜の4800の和了。Argentiからの直撃。8pは山に残り1枚で後スジになったこの形でしか世に出る事は無かったかもしれない。値千金の5p後引っ掛けからの直撃。くろべ〜〜はここまで中々手が入らなかったが丁寧に直撃を避けこの時を待っていたのだ。


東三局 一本場

即リー(ノータイム)の強さ

くろべ〜〜の反撃開始かと思った矢先、Argentiの先制リーチでとらふくと共に後手に回らされ流局。

この舞台なので慎重に行きたいところだがArgentiはこの手をノータイム先制リーチ。ノータイムというのがキモ。まかり間違って長考などしてしまうと「もしかして愚形待ち?」と感づかれてしまい押し返しを食らいやすくなってしまう。個人的には巡目も相まって聴牌取らずもある牌姿だがリーチも有力な選択肢。そして、リーチをかけるならノータイム。二回目だが当たり前の事を当たり前に行うのがArgentiの強さである。リーチ時には山3生き(王牌2)だったのだがツモれず。


南一局 二本場

相手に蓋をするリーチ

流局後の南一局 二本場で先制を取ったのはとらふく。リーチとしてはかなり不本意。和了れる可能性を殆ど感じない…出来ればリーチしたく形だが、かといってマシな手変わりも殆ど無い。ここでリーチを打たないと好き勝手されてしまうので印象としては苦渋のリーチ。結果としてはArgentiの両面嵌張のフォロー牌である2pを捕まえる事に成功、相手の手に蓋をしている。

くろべ〜〜は勝負形だったのだが、一牌引ければというところでその一牌が引けずノー聴。我慢の時が続く。



南一局 三本場

理想的な手順で一発で満貫打ち取り

南一局 三本場はArgentiの理想的な手順が光った一局だった。結果だけ見て良形の両面一発で出てきてくれて運が良かったね!という話しでは無い。


放銃時のくろべ〜目線

くろべ〜〜放銃時の目線だが不運な事に手牌全てが危険牌である。7sが一応筋であるがリーチ宣言牌の筋は19牌を除き危険牌である。では何が通りそうかというと注目するべきは3巡目の7pである。早い巡目に切られてる牌の外牌は比較的安全であるから(少なくとも7sよりかは遥かに安全に見える)ここで打つ牌は9pが第一候補になるのがマジョリティであろう。


打7pの局面

ではArgentiの7p切りはどのような局面だったのか。上記の牌姿だが索子の両嵌は確定で残す。となると筒子に手をかけるしか無い。5pか7pかの選択で牌効率的にはどちらも大差無い。しかし5pは赤含み暗刻で使える可能性があり、何より最終形として強いのが7p先切りの6‐9pである。

何度でも言うが当たり前の事を当たり前に行うのがArgentiの強さである。この「当たり前の」選択を限られた時間内で正確に行うのがどれだけ凄い事か。結果的にArgentiの芸術的な和了になった。



南二局

この先の勝負をも決定付ける一撃

57000点オーバーのトップ目であるArgentiがさらなる加点4000オール。一度目の1mは仕掛けをスルーし手牌の変化を待ってからの動き出しにバランスの良さを感じた。

これ以上離されるワケにはいかない、とらふくの速攻5‐8p聴牌。丁寧に回し打って嵌2sの聴牌を入れたくろべ〜〜。両者の当たり牌は山にあったが結果は無情にも悪夢である4000オール。



南二局 一本場

次戦に望みを繋ぐ満貫直撃

これ以上離されては勝負が決まってしまう。少しでも差を縮めないと、その想いが通じたのかやや不本意な最終形である嵌2sをArgentiからとらふくが満貫打ち取り。この半荘のトップはほぼ無いが次戦に望みを繋ぐ値千金の満貫。



南三局 

俺だっているんだぜ

思い返せばこの半荘、くろべ〜〜にはあまりにもチャンスが無かった。丁寧に打ち回し放銃を避け続けるもArgentiの芸術的な先切りに9pを釣りだされ、たまに聴牌しても大物手をツモられる。今回も先に聴牌を入れたのはArgenti。観戦者は皆思った「やっぱりArgentiで決まりだ」

そんな逆風を跳ね除け意地の一発ツモ4000オール!待ち被りの4pを引き勝ち、4000オールを和了った事は後に大きな意味を持つ事になる。


南三局 一本場

逆転は許さない

最終局は冷静にとらふくが1300点の和了。トップ賞で15,000点が設定されているのでとらふくとしては値千金の西単騎で2着を死守。



一回戦の結果

一回戦の結果

印象としてはArgentiの暴力的な強さが光った半荘だった。とらふく、くろべ〜〜も当然ながらハイレベルな打ち手でこの2人だったからこの程度の結果に抑えられたとも言える。

ここから私個人の話しになりますが観戦時のリアルな感想はフロックでこの場所に立たなくて本当に良かったと思いました。一プレイヤーとしては本当に情けない話しですが、私レベルの打ち手ではこんなレベルの高い場ではなすすべ無くボコボコにされていたと思います。

それだけレベルが高かった。甘い牌は全くと言って良いほど無かったし観戦者の神目線でも明確なミスは無かったように思えました。観戦してて、こんなに感動するとは思わなかった。

まだ終わってませんがこの3人だったからこそこんなにも素晴らしい半荘になったのだと思います。雀魂の仕様で牌譜をお気に入りに保存できないのが残念でなりません。

第二半荘に続きます。

使用牌譜

https://game.mahjongsoul.com/?paipu=240211-d65e5717-d4d8-4626-84b2-2b37325d88e3_a798824100

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