冬と春

うねり止まぬ
海鳴りに
声を枯らし歌歌う
あゝ 悲しみの只中に
帰らぬ人の面影と愛

夜越えて
朝を愛せるか
わからぬことも
受け入れて
私のことも
受け入れて

頬を撫でる昼の風
春になれば
朝はきぬと
星や月になだめられ
行けぬことも
気を散らす

夜を越えて
朝を愛せるか
広い荒野に
一人立ち
真夜中渚に
泣いている

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