揺れる思い~辞めたいのか、続けられるのか~

ようやく言えた「会社辞めます」

昨年末に、職場の上司に退職の意向を伝えました。
今の職場で働きだして4年が経ちましたが、働き始めたころから、何となくこの会社は自分に合ってないという感覚があり、辞めたいなという気持ちがありました。
今回辞めたいと思った直接の原因は、残業が多いこと。
ここ一年くらい、毎月40~60時間くらい残業が続いています。
世の中、毎月100時間くらい残業をして体調を崩されたり、中には亡くなったりする人が今でもいますよね。
40~60時間というと、少なくはないものの、繁忙期などで多くの人が経験したことのある残業時間だと思います。
ただ、自分の場合は残業時間の多さだけではなく、心理的な落ち着きのなさも、退職の意志を強くした要因の一つでした。
自分は今、チームのリーダー的な役割を担っているのですが、今の業務を始めて数年と、そんなに経験があるわけではありません。
対してチームのメンバーは、僕よりも経験がある人がほとんどで、最年長だと業界歴30年くらいのベテランメンバーもいます。
リーダーという役割の性質上、チームのメンバーに指示を出したり、スケジュールを作ったりする必要があるのですが、経験と知識の少なさ故、自信を持って指示を出したりスケジュールを展開したりすることが出来ないんですね。
何かタスクが発生した時に、そもそもタスクの内容はどういうものなのか、何をいつまでにしなきゃいけないのか、誰に何をどのように指示すれば良いのかなど、色んなことを考えるのにすごく時間がかかってしまいます。
いざそれらが決まったとしても、自分の指示内容や発信内容に自信がないので、メンバーに伝えるときにすごく緊張してしまうんです。

しかもそのタスクの発生頻度がとても高くて、毎日メールで顧客から様々な問い合わせが来るんです。
上述のように、スケジュールや指示内容を考えるのに、自分の場合はある程度時間を取ってじっくり考えないとまとまらないのですが、何か問い合わせが来るたびにそれらを中断して、この問い合わせの内容はどういうものなのか、誰にどう指示するか、などのタスクが割り込みで入ってくるんです。
あまりのも問い合わせが多い時などは、僕が見過ごしていた問い合わせを、ベテランのメンバーが自主的に拾って対応してくれていた時もあります。
なので、たぶん僕が全部やらなくても、たぶんチームとしては機能していくと思うんですよね。
ただ、自分の性格上、それらを割り切って放置することが出来ないんです。
自分が内容を理解して事細かに支持するまでできないとしても、どんな問い合わせが来ていて、それが大まかにどんな内容なのか、今誰がそれに対応しているか、くらいはせめて把握していないとリーダーとしての責務を果たしていないのではないのか、と思ってしまうんです。

なので、リーダーとしての通常業務に加え、日々ひっきりなしにやってくる問い合わせを一通りチェックしたり、確認したり、できる範囲で指示したり依頼したり、ということを繰り返している内に1日が終わってしまう、ということが、ここ1年間続いている、という感じです。それに加え、新人を育成するプログラムや、事務書類の作成なども自分のタスクとして加わっているため、当然定時内に終わらない業務が多数発生し、自然と残業になる、という循環から抜け出せずにいます。

こんな感じで、大体毎日20時~21時までの残業が常態化し、それだけでも体力的に厳しいのですが、日中は常に頭がフル回転で息つく間もない、という状態で気力面でも限界を感じ、退職しようという決断に至りました。

分かってる。自分にも原因がある。でも…

これって、恐らく他の人から見たら、「全部自分で抱え込みすぎ。もっと他人に上手く頼らなきゃだめだ。」と言われる状況だと思います。
確かにその通りなんですが、自分の性格上、「上手く頼る」というのがどうすれば良いのか分からないんです。
自分がどうすれば良いか分からないことなので、考えたり試行錯誤する時間が必要なのですが、その時間も取れないほど目まぐるしく毎日が終わってしまうんです。
これでも、この一年間、自分の中ではある程度他の人に頼る、ということはやって来たつもりなんです。
でも、いつでも何でも「他人に頼る」ことが出来る状態とは限らないですよね。
他人に頼るべき状況であっても、頼れる相手と頼れない相手がいると思います。
頼れる相手がすでに多くのタスクをもっていたら、自分がやるという選択しかないと思います。
少なくとも自分にはそれ以外の選択肢が思いつきませんでした。

そんなことお構いなしで、「丸投げ」に近い形で誰かに依頼することが出来る人もいると思います。
でも自分はそれが出来ないから困っている。
自分がそれをされて、とても困った経験があるから、自分が他人にそれをやるのが耐えられない。
もちろん、みんながみんな自分のような捉え方をするわけではないだろうし、意外と割り切って、適当にこなせる人もいるかもしれない。
でも自分はそれが出来ない。
1年間やってみてもまだそれが「できない」と感じているので、そもそもこの職場で求められていることは、自分にとってはハードルが高すぎるのではないか。自分の能力に見合ってないことを求められているのではないか。
であれば、能力がある人がこの業務をやった方が、この業務の担当者にとっても、会社にとっても、チームメンバーにとっても良いのではないか。
徐々にそのように思うようになってきました。

引き留め、そして揺らぐ気持ち

そんな気持ちが最高潮に達し、年末に遂に意を決して上司に退職の意向を伝えたました。
しかし、中途半端に引き留めに会ってしまい、退職の時期はなかなか決まらずに1か月半が過ぎました。
上司曰く、「せっかくここまでやってきたのにもったいない。」だそうです。
これ以上続ける方が時間がもったいないと、自分的には思うのですが。

そんな感じでずるずると時間が過ぎていくうちに、自分の気持ちが揺らいでしまう瞬間が出てきたんですよね。
相変わらず残業は続いているのですが、なんとなく業務がすんなりはかどった時には、「もう少し続けられそうかな?一先ず夏のボーナスまでは待ってみるか。」と思ったり、でも翌日にはふとしたことがきっかけで「いやいや何血迷ってんねん!もう限界やからさっさと辞めよ。」と思ったり、毎日気持ちが富士急ハイランドのジェットコースター張りにアップダウンを繰り返してます。
年末にはあんなに決意が固かったのに、なんでなんでしょうか。

この1年間、平日は仕事以外ほとんど何もできず、休日も気力が湧かず一日中部屋から出られない、という日が続いているせいで、それが日常のデフォルトになってしまい、それより少しでも、何か一つでも状態が良くなったら「調子が良い」と錯覚してしまうほど、感覚が麻痺してしまってるのかもしれないです。
もう自分でも、どうしたいのか、どうすれば良いのか分からない。

同意しかねる解決策

先週この件について上司と再度話し合ったんですが、僕のチームにリーダークラスのメンバーを増やすということは出来ないと言われました。
僕の残業を減らすには、現在2年目の若手社員に僕の業務で振れるものを振っていこう、と言われました。

いや、2年目の子、もう十分やってるんですけどね。彼にこれ以上やらせたら、彼もモチベーション下がりかねない、と伝えたところ、
「良いって言うかもしれないじゃん。」ですと。
「2年目の若手の子が、課長からこれやれって言われたら、断れないんじゃないですか。」と応戦するも、
「本心でどう思ってるかは分からないけど、『良い』って言ったんだったら良いってことでしょ。」だそうです。
なんかそれって、Noと言えない状況や立場でNoと言えなかったから「同意の上だった」って主張している某出来事と同じ構図なんじゃないかと、戦慄してしまった。
もしかしたらこの社会のあらゆる場所で、このような状況がはびこってるのかもしれません。
そしてそれが、社会を生きづらく、息苦しくしている主因なのではないかと思いました。
僕はそのような雰囲気の蔓延に加担したくない。

もう、自分がどうしたいのか分からない。こんな優柔不断な自分にも嫌気がさしてきました。

とりあえず休みたい

その話し合いで、「とりあえず今は疲労が限界に達しているので、正常な判断ができないと感じている。一週間休ませてほしい。」と依頼をしましたが、上司の持ち帰りとなりました。上にあげて判断するそうです。

認められなければ、今度こそ「辞めます。」と言おうかなと思う。そんな勇気が、その時あるかどうか分からないけど。

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