無職になった日。

昨年の4月に6年近く働いた仕事を辞めてから
もう少しで1年が経とうとしている。
何故、6年近く続いて仕事を辞めたのかというと
深い理由はなく、ただなんとなく前々からこの仕事を辞めたいと思っていたからである。
ある日朝起きて、いつものように仕事に行く準備をしているとき、「あれ?なんか仕事に行きたくないな、、、、」と思った。
仕事の準備を終えて家をいつものように出た。
でも、いつもの時とは何かが違う気がしていた。
自分は自転車で職場に通っていたのだけど
その日は、物凄く風が吹いていて、
進む道全てが向かい風だった。
しかもまだ4月の朝なので、ただでさえまだ寒いのに、その日は風が物凄い勢いで吹いていた。
なんか、ただでさえその日は
仕事に行きたくないと思っていたし
さらに風が物凄く吹いていて
行く先々全部が逆風、しかも超絶寒かった!
なんか、逆風に吹かれながら自分はこう思ってしまった。
「仕事、辞めようかな.....…」
そう思ってしまったのだ。
6年近く働いて、これまでにも何度かこの仕事辞めようかなと思っていたけど、その日は今まで感じたことのない、仕事辞めたい衝動に駆られている自分がいた。
でも思った。ここで職場に行かなかったら
今までの6年はなんだったのか?仕事を辞めたら無職になって、貯金もないし、どう生きていくのか。
このまま普通にいつも通りに職場に行くか、
ここで引き返して家に帰って仕事を辞めるか。
そこでふと、今日は仕事を休もうかなとも思ったけど、最近、頻繁に仕事を休んでいたので
まだ休んだら良く思われないだろうなと思って
その案は却下した。
そして自分は決断を下した。

『仕事、辞めてしまおう!』と、、、、、

その日の朝は、風が吹き荒れていて
とても寒い快晴の日だった。

自分がしたことは、世間で言うバックレというやつだ。
しかも6年近く努めた仕事をバックレてしまったのだ。

職場に行かずに家に引き返して帰宅。
時間は7時58分..…
本来ならあと2分で仕事開始時刻。
なのに今自分は職場ではなく自分の家にいる。
この時、自分は少し冷静になって
電話して今日は休みます。という連絡をしようとも思った。けどできなかった。

そしてついに8時を過ぎてしまい僕は
『あぁ〜終わったな...…』と思い
その場で静かにしゃがみ込んで
時間が経つのを、ただただスマホを見ながら
過ごしていた。

こうして、6年近く働いた仕事を辞めて

自分は6年ぶりに、無職になったのだった。

続く...…


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