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天龍プロジェクトという場所が大好きって話

こんにちは、note書くのは約1年半ぶり。その間に左上の親知らずが顔を出しました。かるかんです。

一度書いて長らく放置してしまったこのnote。フォロワーさんの書く文章に刺激を受けて、もう一度書こうと思いました。前回書いたのが約1年半前なので、第3回目があるならまた1年半後になります。更新ペースだけはプロレスnote界のH◯NTER×HUNT◯Rです。

そんな前置きも程々に、早速本編へ参りましょう。


天龍プロジェクトという興行

私は色々な団体や興行を見るタイプのプロレスファンですが、その中でも行く頻度が高い興行の一つが

天龍プロジェクト(以下「天プロ」とも表記)

です。
元々は天龍源一郎さんが旗揚げしたプロレス団体でしたが、2015年の引退と共に幕引き。2021年に所属選手を持つ団体ではなく、定期的に開催される興行として再始動しました。
かつてプロレスラー・天龍源一郎が終の棲家として立ち上げた団体が、今現在戦い続ける選手の活躍する場として復活。とても素敵なことだなと感じます。

現在は基本月に一度、新木場1stRINGで興行を行っています。こちらは4月〜3月の1年間がシリーズで区切られており、再始動後の2021年から「SURVIVE THE REVOLUTION」「WRESTLE AND ROMANCE」「STILL REVOLUTION」そして2024年4月からは「LIGHT MY FIRE」が始まります。(このnoteもちょうどシリーズの区切りだから書こうと決意した)
他には大阪で開催される大会の「Osaka Crush Night」、毎年11月に開催される「龍魂杯」というトーナメント。今は一時休止中ですが「NEXT REVOLUTION」という通常シリーズとはまた別の番外編興行があります。

タイトルホルダーは現在4つ。ジュニアヘビー級のベルトであるインターナショナルジュニアヘビー級(以下・IJシングル)と、インターナショナルジュニアヘビー級タッグ(以下・IJタッグ)。無差別級のベルトであるWAR6人タッグ。そして唯一再始動後に創設された最も新しいベルトのUNタッグになります。
シングルと6人タッグが1つずつ、タッグは2つですね。シンプルで覚えやすい。

天龍プロジェクトのここが好き

ここからダイレクトマーケティングです。

1.毎大会試合がとても面白い

まずシンプルに天プロは「試合が面白い」
しかも毎興行、全試合そう思える信頼感があります。
選手入場後は心地よい緊張感が漂い、静かな立ち上がりから始まったかと思えば、見ているこちらが「痛い」と震えてしまうような打撃や、巧みなテクニックを駆使した予想外の攻防を繰り広げる。
天プロの試合は拍手や歓声も忘れてじっと見入ってしまう場面が多々あり、良い意味で「見ると疲れる」と感じる事が多いです。

「痛みの伝わるプロレス」を掲げる

それだけ濃密で満足感の高いプロレスを毎回提供してくれるので、いつもウキウキで次回大会のチケットを買ってしまいます。大満足で会場を後にして、来月の大会を楽しみに待つ繰り返し。幸せなループ。
天龍プロジェクトが掲げるのは「腹一杯のプロレス」。第1試合からメインまで天プロの闘いに「出し惜しみ」という言葉は無いです。

2.他ではなかなか見ることができない選手の組み合わせ

天プロにはいわゆるユニットという括りはありませんが、タッグチームはいくつか存在します。
その中でも現IJタッグチャンピオンの谷嵜なおき選手&児玉裕輔選手の「谷やんこだやん」は天プロを代表すると言ってもいいタッグチーム。個々でも試合運びが上手いお2人が見せる阿呍の呼吸は見ものです。(私が児玉裕輔と佐藤光留に狂い続ける岡山狂人(おかやまくるんちゅ)である贔屓目を除いても本当に良いタッグ)

谷やんこだやんはいいぞおじさん
「谷やんこだやんはいいぞ」

他には進祐哉選手と矢野啓太選手の盤石すぎる技巧派タッグ。レイパロマ選手と新井健一郎選手の一癖も二癖もある「ジュリーズ」。椎葉おうじ選手(現在欠場中)と仁木琢郎選手のフレッシュな「レッドブルー」など、他の団体や興行ではなかなか見ることがないタッグが目白押し。
最近では岩本煌史選手と岩崎孝樹選手が2度の一騎打ちを経てタッグを結成。新シリーズ以降、本格的に始動するであろうこちらの組み合わせもかなりワクワクします。

また、タッグではありませんが、新井健一郎選手と吉田和正選手のやり取りも名物。実直な吉田選手がアラケンさんに煽られ、手のひらで転がされてしまう光景がよく見られました。しかし、昨年2回連続で吉田選手が対戦で勝利したことにより、吉田選手の売店にアラケンさんが立たされ、吉田選手のポートレートにアラケンさんのサインが入るというとんでもないイベントが発生。ドラゲーの売店にも立ってるとこ見たことないのに!

この後おでこの部分に「バカ」と書いてくれました

そして組み合わせといえばカード。こちらも発表されるたび「おおっ!」と唸ってしまうものが多数。
シングルで例を挙げると、お互い独自の世界観を持つ技巧派対決、矢野啓太vs児玉裕輔。切り返しの切り返しの切り返しみたいな攻防を無限にやっていた谷嵜なおきvs阿部史典。カードの字面だけでもインパクトが半端ないレイパロマvs鈴木秀樹などが過去に組まれました。

あまりにも見応えしかなくて面白すぎた矢野vs児玉
本当に見てほしい一戦

また、上記にある「NEXT REVOLUTION」は、通常シリーズには参戦していない選手もカードが組まれたり、オールシングルマッチ、タイトルマッチ以外はオール3wayマッチという大会もありました。天プロは選手だけではなく、マッチメイクや試合構成も挑戦し続けます。

SUSHIvs光留vs渡瀬
この後秒で仲間割れした

最近思わず「なんじゃこりゃ!!?(褒め言葉)」となってしまったのは、火野裕士&GAINA&羆嵐&河野真幸vs佐藤光留&政岡純&仁木琢郎&渡瀬瑞基。ヘビー級側の合計体重は500kg超かつ、ジュニア側との体重差は100kgオーバー。心なしかリングが傾いていたような記憶があります。

チーム500キロと勝手に呼んでいた
これが実現するのも出し惜しみが無いがゆえ


3.選手の情念を引き出す磁場

天プロのリングは、選手の想いを掻き立てる「磁場」だと見るたびに感じています。

例えば、3枚目の印象が強いSUSHI選手やレイパロマ選手も、この黄色いリングではまた違った表情を見せます。
SUSHI選手は佐藤耕平選手と組んで出場したUNタッグ初代王者決定1dayトーナメントで、なんとトレードマークの頭の寿司を封印。いつもの明るい愛されキャラから一転、リング内外で重い打撃を浴びせ、鉄柱攻撃も行う容赦無い攻めを見せました。この時のSUSHIさんは本当に耕平さんと同等、いやそれ以上に怖かったです。

最前列で見ながらガタガタ震えていた

レイパロマ選手は物凄く天龍源一郎さんのことが好きな大ファン。
トーナメント「龍魂杯」では3年連続初戦で佐藤光留選手に敗れるも、「天龍さんが見ているんだ!!」と頭突きを食らわせ、絶対に勝ってやるという気迫も見せました。

骨と骨がぶつかる鈍い音が新木場に響く

そんなパロマさんに「俺はレイパロマにこのIJタッグのベルトを巻かせたい」とアラケンさんが呼応し、2022年末の大会でベルトに挑戦。
試合では当時の王者組、谷やんこだやんの連携に苦戦しながらも粘り強さを見せて、いつもは一度下がったら下がりっぱなしのタイツも上げ(!)執念を見せた奮闘の末に、見事戴冠を果たしました。

王者組の谷やんこだやんを応援していたけれど、
この表情のパロマさんを見たら「おめでとう!」になった

他にも挙げればキリがなくなってしまうのですが、参戦する選手からは「このリングで結果を残したい」「このリングでどんどん戦い続けたい」という迸る想いが、試合中、バックステージコメント等で溢れ出ているのを感じ取れます。
矢野啓太選手は昨年の龍魂杯決勝の煽りVで「仕事が全く無くなった自分を、天龍プロジェクトは救ってくれた」と言及する程、恩義を感じていました。

矢野啓太選手を見るために足を運んでもいいんじゃないかと思うくらい、もっとたくさんの人に
知られてほしい選手

天龍さんや代表である嶋田紋奈代表は出場する選手を誇りに思い、出場する選手たちは天龍プロジェクトというリングに誇りを持って上がる。選手の個性は十人十色でも、根底にある天プロへのリスペクトは共通していると感じられるのです。
選手たちが天龍プロジェクトに抱く想いは、昨年の龍魂杯前のインタビューを読むのがわかりやすいと思います。下のポストからツリーで繋がっていますので、お時間がある時にぜひ。


4.殴られ、焦げ付き、離れない。2022.8.17 IJシングル選手権【王者】佐藤光留vs【挑戦者】渡瀬瑞基

この項目は、私がなぜ久々にnoteを引っ張り出して「天龍プロジェクトを見てほしい!!!!」という記事を書くくらい熱中するようになったかを書かせていただきます。(前提として私は児玉裕輔選手と佐藤光留選手がハチャメチャに大好きです)

児玉さんがベルトに挑戦すると聞いて2021年12月大会を初観戦。その時は戴冠とはなりませんでしたが、翌年の2022年5月、6月大会でそれぞれ児玉さんがIJタッグ、光留さんがIJシングル王者になり「こりゃ本格的に追わなきゃな〜」と思いました。この時は「好きな選手がベルト取ったぞわ〜い」くらいの気持ちです。

2022.5.20  児玉裕輔&谷崎なおき  IJタッグ戴冠
2022.6.15  佐藤光留  IJシングル戴冠

そして8月大会でIJシングル初防衛戦が組まれました。挑戦者は当時DDTからガンプロに移籍して半年ほど経ち、ギラギラと頭角を現し始めた渡瀬瑞基選手。
この2人は7月のNEXT REVOLUTIONでシングルマッチを行い、結果は15分時間切れ引き分け。その時の試合も骨同士がぶつかり合う音が響く、バチバチとした熱い試合でした。

しかし、この試合はその熱量を更に凌駕する、後ろから頭ぶん殴られたくらいの衝撃を受けた一戦になりました。

言葉を選ばなければ「こんなにも純粋に痛く、苦しいプロレスがあるのか」と言いたくなる試合です。

特筆すべきは終盤に行われたエルボー合戦。エルボーを打ち合う光景はプロレスでは珍しくないものですが、この試合は推定10分超もエルボーの打ち合いを止めませんでした。
しかも手数で勝負するようなものではなく、一発打つたびに鈍い音が新木場に響く重いエルボー。それを連続で受けても、お互い意地でも前へ倒れようとはしない。声援可能だった観客どころか、解説席にいた天龍さんでさえ言葉を呑み、凝視していた光景です。
ちなみにこのエルボーの打ち合いで光留さんの前歯が欠けて飛びました。

場内が静かだった分、打撃の音が鮮明に聞こえた

壮絶を超えた凄絶な光景を目の当たりにし、言葉を失いながらも目が離せない中、打撃の応酬は続きます。
もうお互い何発打ったかわからなくなった時、向かい合った2人は

笑みを見せました。


この痛みを、熱さを、ずっと待ち望んでいたように。歯が飛ぼうが口から血が流れようがボロボロになっても構うことなく、ただひたすら純粋に「今」を生きる2人がそこにいたのです。

そんな25分を超える激闘の幕引きは、光留さんが右ミドルキックで王座防衛に成功。最後のフォールは渡瀬さんの上に倒れ込む形になり、決着がついても暫く動けない状態でした。それだけの戦いをしたという証です。

試合の途中からボロボロ泣き、電車の中で写真を編集しているとまた泣きそうになり、帰っても余韻は全く消えない。
これだけ感情をかき乱された試合はいつぶりだろう、私はとんでもない試合を見てしまったのではないか。そんな気持ちで一杯になりました。

この一戦がきっかけで「このリングの試合から目を離したくないな」という気持ちが生まれ、今に至るわけです。

この試合が行われた日のほぼ同時刻には、日本プロレス界で最も有名と言っても差し支えない、真夏の祭典であるG1CLIMAXが日本武道館で開催されていました。
日本武道館と新木場1stRING。会場の規模は全く違えど、年に一度行われる大きな祭りの熱量に負けない戦いをするリングがそこにあったことを、私は伝えたいです。

5.総括

長い文章書くの苦手なんだよな〜と思っていたのに、気付けばこの時点で5000文字超え。好きなものに対する熱量は人を動かしますね。

人々の「好き」は千差万別のため、お前も私の好きなものを好きになれオラ!!!!!と強制しようとは思いません。私もそうされたら嫌ですし。
けれどこのnoteを読んで、天龍プロジェクト気になるな〜観に行ってみようかな〜と思ってくれた人が一人でもいれば、書いてよかったなあと思えます。

新シリーズ開幕戦である次回大会は4月19日金曜日。花金ですね、行きやすい。

急に埋め込みができなくなったので
スクショで失礼いたします

今回も注目カードが目白押し。FREEDOMSのJrチャンピオンかぴぃの参戦、ドイツのタッグトーナメントで優勝した入江渡瀬組が日本でも実現。
そしてメインイベントは、当日天龍さんがくじを引いて組み合わせを決める、現在のチャンピオン達によるスペシャル8人タッグマッチ。組み合わせを何通りも考えるだけでワクワクしちゃう。

日程の都合が合わなかったり、距離的に難しい方は配信チケットもございます。
開催日が近付くと公式アカウントがポストで知らせてくれるので、詳しくは@tenryuprojectのアカウントをチェック!

みんな〜〜〜〜〜〜〜!!!!見てね〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!




★以下、おまけのギャラリーコーナー

後楽園のように大きな大会で他のレフェリーが
いる場合を除き、全ての試合は
吉野恵悟レフェリーが1人でさばいています。
いつも本当にありがとうございます。
一昨年は怪我で欠場していた拳剛選手が、
昨年の龍魂杯で優勝して天龍さんからトロフィーを
手渡された場面は涙腺に来た。
天龍さんがリングに上がる時は選手全員で
協力して持ち上げる。
昨年末に観客のくじ引きでカードの組み合わせを
決める大会があったんですけど、最後まで残って
組んだのがこの3人なんですよ。偶然でこの3人が
残るのすごくないですか???たくさん対角線に
立ったこの3人が""偶然""組んだんですよ!!?(早口)



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