人生の根本的な意味とはなんなのか(弱キャラ友崎くんLv11 ネタバレあり感想)

最近人生はどう過ごしていけば「正解」なのか、つまり自分が満足できるのかを頻繁に考えている。自分は以前から興味があったことをやりたくてそれができる会社に転職した。その後しばらくは任された仕事をこなしていき実力がついていくことを楽しく感じていたけれど、一度無理をしすぎて体を壊し休職してしまった。休職から復帰をして今は比較的元気に過ごせてはいるのだがどうしても、ただ目の前のことをがんばるだけでは幸せにはなれなかったということを体で実感してしまい、仕事も趣味も以前ほど熱心に取り組めなくなってる。なにをやるにもそれは最終的に何が目標でなんのためにやるのか、がんばることに意味はあるのかを考えてしまう。でもすべてのことについて生きていくため、一時的に楽しい、ということ以外に根本的に意味なんてないと思う。さらにいうと生きること、一時的に楽しいことにすら根本的な意味はないと考えてしまうため人生が空虚に感じている。

そんな中で弱キャラ友崎くんLv11を読み終わった。昔から好きなシリーズだったが、今回の内容は上記のようなことを考えている自分に重なる部分もあり特に心に刺さった。

人生を肯定する根本の価値とはなんなのか。それについて誰にでも当てはまる何かを定義することは不可能で、各々が無根拠になにかを信じて過ごしている。でもその何かを見つけられない人はどうすればいいのか。弱キャラ友崎くんの日南もそんな人物のひとりであった。友崎は、人生はゲームなんだから運で決まることもある、全ての責任を1人で背負う必要はないと日南に説き伏せる。根拠もなくなにかを信じていいと言う。けど日南にはそれができない。俺もできない。

小説の最後では友崎と菊池さんが「言葉」=「物語」の力で日南を救おうとしている。これが具体的にどう言うことなのかは自分にはわからなかった。純混血とアイスクリームに日南を救う要素を入れてそれを読ませるのだろうか。俺も今の自分を肯定する何かを見ればまたがんばろうと思えるのだろうか。

あとがきによると続きは近いうちに出るということなので、どんな展開になるか楽しみである。

余談
表紙の花は日南自身を表すとのこと。この花は赤白紫のペニチュアでいいのだろうか。そうだとすると花言葉はペニチュア全体で「心のやすらぎ」、各色が「けして諦めない」「淡い恋」「追憶」になる。日南を表す言葉として
白の花言葉だけ少し違和感があるが、友崎に対して淡い恋心があると言うことなんだろうか。2人の関係は恋愛感情ではないと自分は解釈してたのでそこだけ気になる。

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