「家が好きな人/井田千秋」読書感想メモ

予想以上に楽しくて有意義な癒やしの読書時間となりました……!買って読めて大満足。
そもそも家の断面図や俯瞰図を眺めるのが大好きな子供時代を過ごした私、「のばらの村のものがたり/ジル・バークレム」「14ひきシリーズ/いわむらかずお」などの絵本が大好きでした。これは刺さらないわけがない。
 
 5人の登場人物の5つのお部屋とその物語が独立した(たまに交錯した)四季折々の日常物語です。それぞれのお家時間を少しだけ覗かせて頂いた感じ、そのこっそり耳打ちされた感じがなんともこそばゆい。初めての友達の家を訪問したような、そんな懐かしさと楽しさと初々しさに溢れた物語でした。自分は誰のライフスタイルに似ているかな?これはぜひとも真似したいな、この飾り方素敵!などと考えながら眺めてうふふと自然に笑ってしまうのは、ほんわり優しい絵柄のせいでしょうか。細かく書き込まれている小物を眺めるのも楽しくてわくわくするし、インテリアの配置やチョイスに思わず頷いてしまう。そしてそして大事なのは、出てくる食べ物がどれも本当に美味しそうなこと!ついついあれもこれも食べたくなってしまう。特にトーストは危険。明日は私もパン屋へ走らなくちゃ、という気分になります。最後にちゃんと間取り図が乗っているのも嬉しい。


5人の主人公がそれぞれの好みを反映させた家で、それぞれが1人の生活を楽しんでいることで、こんなにも癒やされてしまうのはどうしてでしょう。そしてちょっぴり涙もろくなるのはどうしてでしょうか。
コロナ禍ゆえ長らく友達の家へ遊びに行けていないから?それとも5人ともが家と自分の時間をちゃんと愛しているからでしょうか。
(私はさささんのトーストシーンが大好き。その後寝てしまうところも含めて大好き。つまりは最初から心を掴まれていました)

疲れたときに繰り返し読みたい。何度も訪れたいお部屋が沢山あって嬉しい。ぜひ2巻目も読みたいです。

待てずに電子で買ってしまったけれど、許されるなら紙の本で手元に置きたい一冊です。楽しかった!


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