記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

【呪術廻戦】宿儺は魔虚羅無しでも五条に勝ち目があったのか?【考察】


はじめに


 絶賛宿儺戦が進行中の本誌だが、ここで一つ書き留めておきたいことがある。それがタイトルにもある宿儺は魔虚羅無しでも五条に勝ち目があったのか?という話である。それについて本記事では筆者なりの考察を書く。ネタバレには留意を。


1.五条vs宿儺の構造


 前提として、五条vs宿儺は宿儺が五条をどう攻略するのか、という点が主題であったと考える。つまり、五条の当初の発言通りチャレンジャーは宿儺だったのだ。

 そして宿儺はvs五条の回答札として十種影法術、もっと言えば魔虚羅を選択した。故に十種が無ければ宿儺は勝てなかった、という話が出て来るわけだが、先に言ってしまえば現状で出ている材料だけでも宿儺の勝ち目を見出すことができる。

 それが戦いの序盤、両者の領域がぶつかりあった結果五条の領域が崩壊し、伏魔御厨子の中で五条が耐久していた場面である。


呪術廻戦 第226話 人外魔境新宿決戦④

 この場面では五条の術式は焼き切れており、無下限バリアが機能せず完全に無防備な状態だった。そんな五条に対して宿儺は領域に付与された必中術式と体術で五条を削るのだが、ここが注目ポイントである。

 宿儺はこのタイミングで、体術ではなく自身も術式を使うことが出来た筈なのだ

 基礎知識ではあるが、領域に付与された術式と本人が所持している術式は別。つまり必中術式に加えて本人が持つ術式で攻撃を加えることもでき、それは作中で五条にも指摘されている。

呪術廻戦 第228話 人外魔境新宿決戦⑥

 つまり、宿儺は本来伏魔御厨子内で無下限が使えない五条に対し、体術ではなくよりダメージが見込めるであろう術式を使える余地があったのだ。ではなぜ使わなかったのか?

 それが裏で稼働させていた十種影法術の存在である。

呪術廻戦 第230話 人外魔境新宿決戦⑧

 万戦で見せた適応の肩代わりを伏黒の魂で果たし、事前に顕現させていた魔虚羅は影の中に隠す。つまり、初めから宿儺は術式を使っていた

 そしてそれが理由で領域内での戦闘時、宿儺は体術のみで攻めを行ったのである。

2.フーガの存在

 
 さて、もう一度言うが伏魔御厨子内での五条はかなりの狙い目である。本来であれば障害となる無下限バリアも領域も使えない。五条には持ち前の反転ブン回し回復があるとはいえ、ここで素直に高火力をぶつければかなりの痛手を与えることができる。

 そして、実際に宿儺には五条戦では見せていない高火力札が存在する。


呪術廻戦 第116話  渋谷事変㉞


 未だ謎多きフーガである。詳細は分からないが、少なくとも炎に耐性がありそうな漏瑚に加え、魔虚羅を一撃で屠った実績がある。謎が多すぎて全てが仮定になるが、仮に五条戦においてフーガが使える条件下にあった場合、宿儺には無防備な五条にフーガをぶつける機会があった。

 これが十種影法術がなくとも宿儺には勝ち目があった、という話の理屈である。

3.ギミック無視か完全攻略か


 十種影法術がなくとも宿儺には勝ち目があった。ならなぜわざわざ宿儺は十種に頼ったのか。予想にしかならないが、現状の結果を見る限りは魔虚羅の適応能力を利用したラーニング、つまり自己の成長があったように思える。

 なにせ本記事で提唱したフーガぶっばなし作戦は実際にそれが可能な場面があり、かなりシンプル。比べて本編で見せた十種での攻略は中々の綱渡りである。

 では五条との戦いは勝ちよりも成長が目的であり、ただ勝つならフーガ作戦の方が安定していたのか、といえばそれも異なるように思える。

 単純にフーガが五条を殺しきれるだけの火力があるのかが未知数だからである。それに比べて、無下限を着実に攻略しつつ式神を使いながら追い詰める十種作戦は綱渡りな場面こそ存在するものの、達成すれば確実に相手を詰ませることが出来る。

 つまりこれは、シンプルな高火力でギミックを無視しての早期クリアを狙うか、複雑な手順をこなしギミックを完全に攻略(成長のおまけ付き)してのクリアを狙うか、の二択だったワケである。ソシャゲで良くあるヤツだ。

 その二択(恐らく勝算度合いは大した差が無い)の中、宿儺は後者を選択した、という話なのだ。


蛇足

 
 フーガが謎すぎるのであまり断定しては書けないのだが、少なくとも魔虚羅戦において領域内でフーガを使っているような描写がある。それが可能なのであれば……というのが本記事の内容だった。ちなみに筆者はあらゆる場面でフーガ作戦を取りがちである。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?