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【ライブレポ】透色ドロップ単独公演「風光る頃」

重大ライブやツアーにも着いていき、曲もライブも見慣れているはずなのに、ステージに新鮮な風が吹いているように感じたのは、佐倉なぎさんが願う「1000人キャパのグループ」への萌芽なのかもしれません。
一瞬の煌めきというよりも、絶えず光を発している恒星にも見えました。

2023年3月18日(土)、7人組アイドルグループ・透色(すきいろ)ドロップの単独公演「風光る頃」が新宿BLAZEにて開催されました。

新宿BLAZEは何かと思い出深い会場のようで、オリジナルメンバーで単独公演を何度も行っていれば、その後入った2期メンバーも周年ツアーにてオンステージの経験があります。
2期メンバーだった佐倉なぎさんと瀬川奏音さんは「このくらいしかいなかった(笑)」と、この日パンパンに入ったフロアの最前列2列分を指で括って当時を振り返っていました。
オリジナルメンバーの橘花みなみさんは、初代体制のBLAZEでの単独が後にも先にも自身の最高だったと以前インスタか何かに書いていた記憶があります。

メンバーの入れ替えを経て、3期の梅野心春さんが加入した現体制では初となるBLAZEでのワンマン。
ツアー以外の単独公演は昨年のselene b2でのクリスマスライブ以来ですが、その時は季節の特別イベントという趣で、他にも声出し解禁ライブや楽曲人気投票ライブなど単独イベントはいくつかあったものの、重みのある「単独公演」という形は昨2022年3月の「瞬間的記憶」にまで遡ることになるかもしれません。

形が変わる

コロナの制約もゆるくなり、会場の収容人数制限を撤廃して開催されたこのライブは、いくつかの思惑が入り混じっていました。
一つには、年明けから療養していた花咲りんかさんがこの日から完全復帰すること。
誰か一人が突出するわけではなく、フォーメーションや立ち回りなど「全体の見栄え」を重視してきた透色ドロップにとっては、上辺の言葉ではなく誰もがセンターであり、誰もが欠けてはならない存在です。

花咲さんの不在の間、いくつかのフォーメーションは歯抜けにならざるを得ませんでした。
6人はあえてその穴を埋めることなくそれぞれの役割を全うしていましたが、空いているだけに目立つのは事実です。
実に久々に、7人のフルメンバーが揃いました。
花咲さんは療養中、メンバーの生誕祭など特別な行事には出演していたものの、基本的にはライブ活動はもとよりSNSも配信もお休みしていました。
3ヶ月以上にわたって我々の前にほとんど顔を出すことがなかったわけです。
それだけに、この日の序盤などは特に、久々に出てきた花咲さんに目線を集中させずにはいられませんでした。

もう一つ大きな出来事が、オリジナルメンバーとして見並里穂さんと長らくグループを引っ張ってきた橘花みなみさんがまもなくグループを卒業してしまうこと。

3月30日の卒業公演をもってグループから去り、約1年間続いた現体制に終止符が打たれます。
橘花さんにとっては最後の単独公演でした。
新メンバーオーディションも開催中で、4月、5月になれば新メンバーも発表されるでしょう。
2023年は、グループ結成から3周年にあたる年です。
ライブアイドルにとって3年は一つの転換期と語られることもあるのですが、結成時のリーダー・橘花さんの旅立ちを見届ける透色ドロップも無関係ではなく、多かれ少なかれ変化を受け入れなければならない時期に差し掛かっているようです。

卒業公演こそありますが、橘花さん、そして現在の透色ドロップにとってこの日が区切りの一日となるのは間違いありませんでした。
しかし、意外なことにライブが始まってしまうと、最後の現体制に浸るような、しんみりとした空気が流れ込んでくることはありませんでした。

アンコール後のMCでは毎回、メンバーが一人ひとり感想を語っていく時間があります。
この日は多くのメンバーが「今日は本当に楽しかった」と充実した表情で口にする一方で、「ちばな(橘花さん)とやる単独はこれが最後で...」などという惜別の言葉が聞かれることは全くと言っていいほどありませんでした。
見並さんが「『これからも』って言葉をあとどれくらい言えるんだろう」と口にしてはいましたが、これはどちらかというと茫洋とした未来に対しての話でした。
自分だったりグループがいつまで続いていくんだろうと、そう遠くない今後に手をかざしながら語っているという印象で、これは橘花さんの卒業とはまた別のテーマだと思います。
最下手の橘花さんに順番が回ってきたのは最後でした。
残していったのは「私の人生の中にみんながいてくれて本当によかった。これからも透色ドロップも、その時いるメンバーが絶対に最強だって証明してくれるので」というコメント。
遠回しにはもう私はこのグループに居ないんだと言ってはいるのですが、卒業や別れを積極的に想像させるような言葉をあえて避けている印象でした。
何も知らずにこのライブを見たら、このライブが誰かの最後の単独公演なんて思う人は恐らくいないのではないでしょうか。

手広く迎え入れる

運良く前方席を手に入れることが出来て、前から数列目のところでライブを眺めていたのですが、なんとなく思ったことがありました。
新規だったりまだ回数も浅い人がフロアにかなり集まっているような気がしたのでした。
ステージへ向かう視界の途中に入る、フロアの振り付けへの食いつきや反応から、どうもそういう風に見えたのでした。
自分だって古株とは決して言えたものでもないのですが、透色ドロップに関心を持つ人が着実に増えてきた実感を得たのは、新宿BLAZEが客観的な数字よりも、呼吸や脈動が伝わるライブ中でした。
注目度が増えている実感は、ステージに立って視線を浴びるメンバーなら一層抱いているに違いありません。

以前は一緒になる頻度も少なく、胸を借りるようなところもあった実績豊かなグループとの共演は今や当たり前のようになり、他グループのファンの方からは「ここ最近の透色さん、ステージ一つ上がりましたよね」と言われたこともありました。
中盤、ちらっと中央後方が目に入ると、無数のサイリウムが光っています。
こんなに入ってるんだ。
アイドルを扱ったドラマやアニメでたまに観る、人気アイドルの典型的なライブの光景でした。

2時間半近くの長丁場を終えた直後に出てきたのは「誰もが満足できるライブだったのではないか」という感想でした。
汗にまみれ顔を赤く上気させたメンバーも、ずっと応援している方も、自分のような上がり調子のときにレールに乗っかった人も、透色に関わる誰もが、気持ちの濃淡に関わらず良い思い出を持ち帰ることが出来たのではないかなと思いました。
それは、最近”透色に染まった”方も例外ではなかったはずです。

一つには、橘花さんの卒業によってグループの形が変わらざるを得ない局面に来ていることの深刻さを、ステージ上のメンバーが感じさせなかったことにありました。
極端に言えば今日知ったような方たちをポカンとさせないよう、7人がしんみりした空気をことさらに強調しないようつとめていたように思います。
去年の単独公演「瞬間的記憶」と比べると違いは顕著でした。
あのときも3月の下旬に卒業を控えたメンバーがいる中で、前体制にとって最後の単独という今回と似た位置づけだったのですが、途中のMCでは「顔見ただけで泣きそう」などというコメントが出てくるなど寂しさが漂い、あと何日が残されているはずなのに今日で終わりかのような雰囲気でした。

当時の自分はようやく透色ドロップを本腰入れて観ようかというころだったので、正直なところ卒業と言われても寂しさの実感がなく、メンバーや古くから知る方々との温度差を若干は感じていたのですが、別にそれは悪いというわけではなく、一つのライブの見せ方だと思っています。

当時のライブに見たのは「アイドルの儚さ」でした。
佐倉なぎさんの涙ながらのスピーチが印象的です。

「女の子のアイドルは何年も同じ形で続いていくのは難しい」。

誰もがわかっていながらも出来るだけ避けようとする話題に正面切って突っ込んでいった姿勢に感銘を受けたのですが、当時の7人は卒業していくメンバーを儚さのシンボルとして捉え、居合わせた全員にアイドルの脆さを力説したかったのだと思います。
古参か新規かは映画をどの座席で観るかくらいの違いで、取り扱っているテーマはアイドルを好きになったことがあれば一度は頭に浮かぶ内容でした。
だからこそ名付けられた「瞬間的記憶」でした。
これもこれで、単独公演としては大成功だったと思います。
少なくとも自分は涙が出るほど感動しましたし、このライブがあったから今もファンをやっています。

卒業が控えている今回もその流れで行くのかと思いきや、今回は見せ方が違いました。
ビジュアルな感動や涙を必要以上に演出していません。
感動や感傷それぞれの心のなかで浸ってくださいと言わんばかりに、です。
アイドルの儚さは、既に瞬間的記憶や以降のツアーでも度々口にしていました。
口にしすぎることで、言葉の力が薄まっていくことを恐れたのかもしれませんし、まだ現体制の時間は終わりではないという思いがあるのかもしれません。

「瞬間的記憶」のときと違うのは、今回は橘花さんのために単独の卒業公演が用意されているということでした。
涙にくれて別れを惜しむような場はまだ先に残されています。
これは希望が混ざった憶測なのですが、恐らくライブの演出には橘花さんの意思が少なからず入っていたのではないでしょうか。
その中で、「卒業公演と単独公演は切り分けたい」という発想があったのではないかと自分は考えています。

本編であまりハートの部分に触れないMCにしたり、アイドルの儚さに通じる「君が描く未来予想図に僕がいなくても」をセットリストから外してきたことはそのためなのだと思います。
卒業の前後から、橘花さんはこの曲を披露するときに「大切な人を思い浮かべながら聴いてください」とよく言っていました。
今からしてみれば、自身の卒業が頭にあるからこそ出てきたフレーズだと思います。
卒業公演では恐らくかかるであろう曲なのですが、単独公演はその場ではないと判断して外したように思います。
先のコメントもしかりです。
涙こそ流していましたが、現場にいたものの体感としては、ステージではやりきった充実感のほうがはるかに勝っているように見えました。

演出が感動に寄りすぎず、むしろ遠ざけるようなライブだったことで、結果として誰もが仲間はずれにならず入り込みやすくなった。
アイドルシーンで徐々に存在感を増してきた自覚が、内輪だけでなく外の人もウェルカムな雰囲気を作り出しました。

ライブに先駆けて、プロデューサーやコレオグラファー、作曲家など普段表にあまり出てこないスタッフの方々へのインタビューがあったのもその一環だったと思います。
これまで通っていてうっすら思っていたことの答え合わせができましたし、知らない人にとってもどういうグループなのかを掴みやすかったのではないでしょうか。
人生をかけて推しているような方から、誰かの招待や付き添いという、関心がわずかにあるような人まで、手広く招き入れる姿勢を感じました。

安定から抗う姿勢

意外性は、新規目線でのライブの演出だけに留まりませんでした。
少なくとも自分は、ともすれば陥りがちな安定という名の衰退から透色ドロップが必死で逆らっている姿勢を見ました。

通常であればライブは、他の人に遮られない前方で見たいと思うものなのですが、透色ドロップはフォーメーションや全体の動きにも美しさがあります。
個人技よりもむしろステージ全体でライブを作り上げるというイメージが遥かに強い。
そのため、本人たちに接近した前方よりも、俯瞰で眺められる後方のほうが意外とベストな立ち位置なのではないかという考えが自分含め一定数あります。
横に広くてステージが高く、フロアに段差がある新宿BLAZEの”公平な視界”も手伝い、前方席の抽選に外れたことで割り切っていっそ最後方でみようだとか、前方のチケットを持っているのにもかかわらずあえて後ろに行く方もいました。

前方を運良く取れた自分も迷った結果、とはいえせっかくの権利なのだから使うべきだし、一般ブロックの密度をいたずらに上げるべきでもないと思い前方上手側で観ていたのですが、終わってみれば、ほとんど上手側の記憶だけでライブが幕を閉じていました。
こちら側に来たメンバーだけに目を奪われている間に、すっかり時間が過ぎていました。
焦点を緩めて7人全員の図を眺める余裕もありませんでした。
それだけ、個々の動きに「おっ」と思うところや発見があったのです。

ダンスはまた一つ上へ

全体で言えば、動きの強弱が場面によって使い分けられている印象を受けました。
これまで感じていたのは、まず「動きが非常に揃っている」ことと、「力感がある」ということでした。
裏でリズムを取る低音に合わせたダンスは節々まで角を揃えたようにきれいで、かつ力がこもっていました。
個人的に色々と透色ドロップに対しての見方が変わった「瞬間的記憶」でまず目を瞠ったのは、歌やフォーメーション移動よりも、そうした振り付けに当てた動きの部分でした。

評論なんてする気もありませんが、ライブアイドルは主にダンスの質という点でいくつかのフェーズがある気がします。
最初のステップが、個人主義。
全体が揃うことよりも、とにかく各人で競うように動きを大きくしたり、独自のアレンジを入れたりして一人ひとりに注目させるという見せ方です。
誰か一人を注視しているだけで発見があり、ライブレポを書く上では書きやすいです。
その次が全体主義的なフェーズ。
一人ひとりが主役となって個人技を披露していくのではなく、よりメジャー感を求めて皆で心を合わせ、細かいところまで動きを揃えていく段階です。
上も下もないのかもしれませんが、ともすればバラバラに見える個人芸より難易度も高く、締まっているように見えます。
自分が観ている限り、これまでの透色ドロップはここの段階にいたのですが、今回はさらに上を行っていました。

それが「あえて崩す」という段階。
ただ揃えて強い振りにするだけではなく、それぞれの判断で強くもすれば引くこともあったり、画一的ではないということです。
人形ではなく、意思を持って体温を感じさせるパフォーマーになりきっているようでした。
言ってしまえば再び個人主義へ、ということなのですが、完成されたものを少しだけずらすことによって成立するもので、最初のフェーズよりも上の段階に位置します。

同時にそれは余裕の現れなのかなとも思いました。
本人たちに言わせれば今も昔も必死だと思うのですが、これまでより高いところから見下ろしている気もします。

ステージ復帰戦の花咲りんかさんは、これまでの記憶にないようなしなやかな動きを見せていました
もともとダンスでかなり期待されているメンバーですが、療養中に身も心もスッキリしたのか、余計なものをそぎ落としてより高みに達しています。
メロディーに沿ってゆっくりと身体を動かす一方で、タメを作りすぎることもなく、それでいて割れ物を置くように丁寧なダンスでした。
どこかの曲の上手側のソロダンスでは、伴奏の音が引いていったにも関わらず、ジャンプ後の着地の音が一切聞こえませんでした。
丁寧なダンスは、足音まで消してしまっています。

途轍もない速さで熱が身体を巡っているのは、序盤数曲目で顔や首に大量の汗をかいた天川美空さんや瀬川奏音さんをみて分かりました。
新曲「教えてよHashtag」は、個人をあまりフィーチャーしない透色ドロップには珍しく「天川美空って感じの曲」とスタッフやメンバーが口を揃えます。
白衣装で出てきた冒頭の曲が初披露のこの曲だったのですが、自らのテーマ曲を手に入れたからなのか、天川さんは自信に溢れているように見えました。
焦りとは対極にいる天川さんに対しては、泰然としたイメージがこれまであったのですが、そこに積極性が加わった気がします。
今までと変わらずマイペースではあるものの、フロアとコミュニケーションを取ったり、やり取りを楽しむシーンが増えたのかもしれません。

照れが入るのか、笑う以外でも目を細くすることの多い橘花みなみさんはこの日、可愛い系の曲でも目を見開き、真っ向からフロアを見つめていました(勘違いだったらすみません)。
「オリジナリティを加えないタイプと自分で思ってるので習ったものをそのままずっと表現できるように頑張っている」と言うだけあり、身体に巻き付くような腕の振りも特徴です。
次の動きへの移行をスムーズにするために「やむを得ず」流し気味にすることすらもありません。
どこまでも全力です。

ダンスや表情は一つ上のステージなのですが、かたやMCでは、言う内容を忘れたり順番があべこべになったり、いつもガチガチに決めているはずなのに出たとこ勝負感のあるグダグダ具合でした。
本人も自賛していましたが、雰囲気が凍り付いてしまいそうなところで見並里穂さんがうまい事まとめたのは流石としか言いようがありません。

意外性が多い

個人的に透色ドロップのライブは2月上旬の対バンライブ以来で、その前は1月上旬にまで遡ります。
遠征で各地について行った秋ツアー後は控えめなペースに落ち着いたのは、もちろん他の予定で埋まっていたというのもありますが、透色ドロップに対して情が移りすぎているきらいも感じていたので、若干距離を置いてみたらどう映るのかという実験に似た思いも含まれていました。
情が移りすぎると、見えるものも見えなくなる気がしたのです。
先のフォーメーションを観るために後方席へあえて行くのと似たような感覚です。
まぁそれは体のいい言い訳にしても、他グループのワンマンライブに行ってみると、透色ドロップのライブ時間がいかに長いかということに気付かされました。

アンコール入れて1時間半掛からないで終わるグループもあったり、時間は長くとも間に長尺のコーナー企画を入れるところもある一方で、透色ドロップの最近のワンマンは2時間以上。
長さもさることながら、一人ひとりが意気込みや感想コメントをしっかりと残す時間も設け、曲数も20曲前後と濃密です。
少なくとも自分が見た中ではボリュームに富んでいます。
この数カ月で、短時間でも充実したライブに身体が順化してしまいました。
時間が長くなれば集中力も散漫になっていきます。
果たして2時間以上かかるであろうライブに耐えられるのでしょうか。
他所で良いものをみると、単独公演を前にふとそんなことを考える時もありました。
なにより透色ドロップに関しては、セットリストの構成など手の内もある程度分かっています。
その時点でのベストライブは、大きなイベントのたびに更新されていきました。
去年の単独、6月の2周年ツアーファイナル、11月の秋ツアーファイナル...
真新しさや満足度といった点で、今まで以上があるのだろうかと実のところは疑問でした。
ところが、いくつかあった懸念はものの見事にひっくり返されました。

「この曲はこう」という、凝り固まったイメージはポロポロと剥がれ落ち、見知った曲でも新鮮に見えました。

ファンタジスタという言葉が似合う佐倉なぎさんは、首から上にとりわけ注目です。
首の角度を少し変えて澄ました雰囲気を漂わせたりというごくごく微妙な動きから、投げキッスをよこしてくるのは予想外でした。

毎度のようにライブレポに書いてしまう「アンサー」2番のAメロは、瀬川さん、見並さん、花咲さんの3人が前列です。
「リスクを背負うことや見たことない事実を『無謀だ』とか『簡単じゃないんだ』って否定した」
これまでは情熱的に感情をあらわにしていたのが、この日はかなり抑えているように見えました。
諦めの心境とも取れますが、それを越えて達観したような、もはや何も思っていないかのような表情です。

やさしさのバトン」では、瀬川さんの笑顔が印象的でした。
オレンジ色の暖かな光が隙間から覗く照明を反映したかのような、優しい笑顔です。
サビ前のふっと顔を下げるところ、例えば梅野心春さんを観ると電源を抜いたかのように表情を消し、他のメンバーも同調するのですが、瀬川さんはやや口角を上げて穏やかな表情をキープしています。
こんな瀬川さんを観るのは、自分としては初めてでした。

透色ドロップのMCでは、いつもメンバーによる熱い言葉が聞けます。
まだまだ新しいステージに進んでいきたい」「楽しかったねで終わったらそれはそれで幸せなのかもしれないけど、次の舞台でも最高だったねって笑って言うその覚悟をもって前に進まないといけない」
ただ、それは単なる口上ではありません。
現状に満足しておらず、かつまだ上へ行けるという貪欲さが口をついて出てきた本心です。
この日が心底楽しかったと笑顔で言うことで、次回へのプレッシャーをかけているようにも見えました。

これはもう通過点」なんていう言葉も聞かれました。
次は3周年記念ツアーファイナルの恵比寿ザガーデンルームがゴールになろうかと思います。
今回のレポではあまりライブの詳細には触れませんでしたが、これからも長い付き合いになりそうな予感がしたライブでした。

◆セットリスト
M1. 教えてよHashtag
M2. ネバーランドじゃない
M3. 君色クラゲ
M4. キュンと。
M5. ぐるぐるカタツムリ
M6. きみは六等星
M7. ユラリソラ
M8. やさしさのバトン
M9. だけど夏なんて嫌いで
M10. 僕らの轍
M11. りちりち
M12. 桃郷事変
M13. 夜明けカンパネラ
M14. アンサー
M15. ≒
M16. 戻ることないこの瞬間
M17. 君と夢と桜と恋と
En1. きみは六等星
En2. 君色クラゲ

▼3rd birthday live tour告知

▼集合写真

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