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【先輩インタビュー】永峰苑佳さん「これまでは企業で働くことに希望が持てなかった。地域で憧れの存在を見つけたから働くことに希望ができた...」

地域ベンチャー留学経験者の東洋大学3年永峰苑佳さんにインタビューしました。地域の企業で"3度 "のインターンシップを経験 ! インターンシップに参加することは自分にとってどんな経験になったのか、お聞きしました。


ー「地域ベンチャー留学」に参加するきっかけは何でしたか?

私は大学1年の春休みに初めて参加しました。大学の講義中に「地域ベンチャー留学」の紹介があり、興味を持ちました。附属高校から大学に上がったので、大学では新しい友達をつくって、”とにかく何かしたい!”という意欲がありました。


ー 意欲満々だったんですね。都内や海外ではなく、「地域」でインターンをしようと思ったのはどうしてですか?

実は、大学1年の秋頃までは海外に目を向けていました。夏期休暇に大学主催のフィリピン研修に参加し、現地の大学で語学と国際協力について学びながら、貧困と環境問題のフィールドワークを行いました。現地で貧困問題解決のための国際協力の講義があったのですが、そこで現地の人々との価値観や考え方に大きな違いがあることに気がつきました。その違いはどちらが正しい訳でもないですし、“幸せ”の形は人それぞれで、その土地によって“幸せ”って違うのではないかと思いました。だからもっと自分の感覚に近い「地域」に目を向けようと思いました。


ー 初めにエントリーした地域・企業・プロジェクトは何でしたか?

長野県塩尻市の矢沢加工所企業組合です。平均年齢80歳の農村のおばちゃんたちが立ち上げた、ジャム、ジュース、味噌の加工製造販売をしている会社です。ミッションは、「矢沢加工所の周知イベントの企画・運営」でした。矢沢加工所の商品はすべて手作りの上質のもので、都内の飲食店に卸しているものもありますが、良いものを是非地元の人にも知ってもらって「地元を誇りに思ってもらいたい!」という思いもあり、今回は地元での認知度を上げるためのイベント企画運営に携わらせていただきました。

- どうしてその地域と企業を希望したんですか?

地域でなにか活動してみたいなという思いはあったのですが、何からして良いのか分からず…。
当時たまたま大学で「地域産業論」という授業を受けていて、地域に根付く企業や産業が元気になることが、間接的に地域全体を元気にさせるといった事を学んでいました。矢沢加工所は地域の食材を地域のおばあちゃん達が加工販売していて、まさに地域に根付いている企業さんだ!と思ったのが決め手でした。


ー 実際に塩尻市で1ヶ月生活しながらプロジェクトを実施していかがでしたか?

とても短かく感じました。活動としては、イベントの企画運営・FacebookとInstagramの開設を行いました。はじめは1ヶ月のスケジュール感が掴めていませんでした。会社の方々と、イベントの場所・日程を話し合う時間がほとんどなく、時間はどんどんと進んでいきました。初めの1週間目でじっくりと話し合うべきでした。
私以外にインターン生は2人いたので、企画・集客に分かれて準備をし、なんとか実施にこぎつけることができました。最終的なイベントは、矢沢加工所の商品販売のイベントになりました。加工所を知ってもらうための工夫として、加工所で働くユニークなキャラのおばあちゃん達と実際にお話いただきながら商品を試食いただいたり、加工所の日常を撮影した動画をイートインコーナーで流す等の企画を考案して実施しました。

ー イベントを1ヶ月で作り上げ・集客も行うとなると、確かにスケジュールをしっかり組まないといけないですね。インターン終了後、矢沢加工所にはどんな変化があったんでしょう?

今回のイベントのみで認知度がアップされたかどうかは分かりません。しかし、インターン終了後、20代の正社員が雇用され、私たちが開設したFacebookを継続して活用してくれています。立ち上げたものを活用してくれているのは嬉しいです。

ー 永峰さん自身にはどんな変化がありましたか?

もっと地域と関わりたいという気持ちが湧いてきました。お世話をしてくれた地域サポーター(コーディネーター)の市役所や塩尻商工会議所の方と、まちづくりの話をたくさんしました。その皆さんがとてもキラキラ働かれていたんです。本当に素敵だなあ、と思いました。これまで「企業に就職する」ということにあまりいい印象を持っていなくて....社会に対しても希望を抱いたことはなかったんです。でも地域の経営者やまちづくりに関わる人たちに出会って、こんなに目を輝かせながら仕事をしている人がいるんだ!!という発見がありました。

塩尻では移住者促進に力を入れているというお話を聞き、移住促進について詳しく知りたいと思いました。それで、またそのあとすぐに地域ベンチャー留学の募集をチェックし始めました。


ー 2回目の「地域ベンチャー留学」参加を決めたんですね!地域と企業はどこでしたか?

2年の夏期休暇は、徳島県美波町の一般社団法人アンド・モアです。移住促進・支援を目的とした空き家活用事業、地域情報の発信などを行なっている団体です。
ここでのミッションは、『カリスマ移住コーディネーターの頭の中を可視化する』でした。
1日中移住コーディネーターの方と一緒に過ごす時間でした。活動としては、コーディネートのマニュアル作りと、移住促進の動画作成でした。

ー 民間のカリスマ移住コーディネーター!?なかなか面白そうですね。その方と1日中一緒。どんなことを学びましたか?

地域への移住誘致活動は結局は人の奪い合いなのではないかと考える時もありました。移住コーディネーターの方からは、移住はまちづくりの対応策になっているかもしれないが、一人一人の幸せや生活を尊重することが最も大切だということを学びました。また、民間での活動だったので運用資金が気になりました。資金がどのように回っているのかは詳しくはわからなかったんですが…。
そこで地域でビジネスモデルが確立した民間企業に興味を持ちました。


ー インターンをしながら、次の興味のある分野を見つけたのですね!ここまで話を伺っていると、永峰さんは、インターンを終わった後には必ず振り返りをして自分の考えを整理しているように思います。

はい、マインドマップを書くようにしています。地域ベンチャー留学の事後研修で振り返るのはもちろんですが、今自分が何を思っているのかは毎回可視化して付け加えて、次のアクションを考えています。


ー そして次は、ビジネスモデルが構築された地域・企業を探していたんですね。3回目のインターンの地域と企業はどこでしたか?

大学3年の夏期休暇は、岩手県釜石市の有限会社丸和です。「シェフズ弁当」という地域の飲食店が作ったお弁当の販売を行い、日本全国の地方に食のプラットフォームを作ることを目指している会社です。
ミッションは『地域資源を活かしたおむすび開発』でした。地元の飲食店の方々に協力を依頼し、商品開発を行いました。ここで開発したおむすびは今も実際に店頭に並んでいます。

ー3回目の地域・企業での自分自身の考えに変化はありましたか?

有限会社丸和の社長から経営視点、利益の生み出し方などを学びました。丸和の社長のように、経営の視点を持った人と、地域への思いを持った人をつなぎ合わせたら、地域が面白くなるかもと思いました。


ー なるほど!永峰さんは今3年生なので、大学卒業後のことを考える時期ですね。この先のキャリアプランはありますか?

実はまだ見えていません。これから集中的に就活に取り組みますが、「人と人がつながる」現場に立ち会いたいと考えています。とにかく、地域ベンチャー留学で得た自信を糧に、企業でがむしゃらに、知識と経験をつける武者修行したいと思っています。

ー 最後に「地域ベンチャー留学」参加を考えている方にメッセージをお願いします!

少しでも「やってみたい!」「興味がある!」と思ったことに「とりあえず挑戦してみるか!」っていう心意気って、結構大事だと思います。参加前に自信が無いのは皆一緒です。私もそうでした。もちろん成功ばかりでなく失敗もありますが、そこから学ぶことが多いですし、なによりその経験が今後の自分の自信に変わります。その挑戦は、ボランティアでも留学でもサークルでも、いろいろな挑戦があると思います。ぜひ地域ベンチャー留学をその選択肢の一つに入れてもらえると嬉しいです!

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◆3つの地域(長野県塩尻市・徳島県美波町・岩手県釜石市)で、人と繋がり・関係性を深めてきた永峰さん。それぞれの地域での面白エピソードについて教えてもらいました!

【長野県塩尻市】思わぬところで親戚関係!自分のインターン先の仕事のデキるおばあちゃんと、同じ塩尻内の別企業さん(インターン募集企業)の社長さんが親戚だったこと。世間せま…と思ったのとデキる家系だ…と思いました(笑)

【徳島県美波町】海まで徒歩5分くらいのところで生活していたんですが、ある朝起きてきて自分の靴をはこうとおもったら靴の中になにかいる…!と思ったらカニがでてきました(笑)

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地域ベンチャー留学のヘビーユーザーと言っても過言ではない永峰さんから、インターン参加前の大学生に向けて「これさえ肝に銘じておけば間違いない五箇条」をいただきました!

①学生だからこそ出来ることを最優先!
②当たり前だけど行動に移さなければ何にもならない
③興味のあることはとりあえずすぐやってみるクセをつける
④学生は帰る場所がある。失敗を恐れない!
⑤いろんな出会いが待っている!

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皆さんの参加をお待ちしております♫

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『地域ベンチャー留学』 https://cvr.etic.or.jp




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