相手にも迷惑をかけるのだから、ABCマートに売ってないねん!!

コント番組が好きで、テレビで放送されていたら録画をしてよく見ている。先日、「ただ今、コント中。」という特番がやっていたので見ていた。その冒頭のコント。家の周りをゾンビに囲まれている中、離れ離れになった家族の元に行くという設定のコント。妙にセットにあるスニーカーや男が履いているジョーダンのスニーカーに目が行く。高そうなスニーカーばかり並んでいる。その男の元に救助隊がやってきて、ベースキャンプへ誘導しようとする。すると男はおもむろに履いているスニーカーにラップを巻き始める。救助隊がどうした?と聞くと、「スニーカーが汚れるやろ!ゾンビ汁がついたらどうすんねん!!この靴今買ったら20万だそ!」と男が怒り出す。命よりもスニーカーが大事だというコントだった。

スニーカーが汚れると言われたら「じゃあ履くなよ」っていうのが一般的な感覚で、このコントの面白いところのはずなのに、男の気持ちがわかってしまう。自分もスニーカーが好きだけど、外で履く以上は汚れることは覚悟しているし、汚れてもいい値段の靴を履く。とはいえ、汚れないに越したことはない。汚したくないという気持ちはわかる。

さらにコントは続いていき、救助隊に「ABCマートでも売ってるだろ」と言われて男はさらに怒り出す。これは自分にも実際に起きたことで、とても笑ってしまった。父親と話すとこうなってしまう。何度「ABCマートに売ってたらいいのに」と思ったことか。そこに行けばこの世の全てのスニーカーがあるとしたら、どれだけ平和な世界になるだろう。


話は全くの別物になるが、YouTubeで動画を見ていた時に出てきた教え方にハッとした。日本の家庭教育では「人に迷惑をかけるな」と教えるところを、インドでは「人にも迷惑をかけるのだから、相手を許しなさい」と教えるそうだ。「人に迷惑をかけてはいけない」と思いながら生活しているから、多少であれば許してもらえると思えるなら、かなり気持ちが楽になる。できるだけ迷惑をかけないようにと生きていても、必ずどこかで意図しなくても迷惑をかけてしまう。

たまたまこの間「ドクターデスの遺産」を見た時もそうだった。(映画の内容の説明は省くから気になったら調べてみてほしいし、ネタバレになるからこれから見ようと思ってる人は読み飛ばしてほしい)

綾野剛の娘がドクターデスに「あなたのお父さんは疲れてきっている。仕事も家事もしてあなたの看病もして。あなたがお父さんの負担になってるの。」と死ぬようにささやきかけられても、「私はお父さんに迷惑をかけてるけど、お父さんも私に迷惑をかけてる。私は許してるし、お父さんも許してくれてるはず」と言えれば、自ら死ぬことを選んだりはしないはず。

どれだけ迷惑をかけてもいいというわけではないけど、「これをしてはいけない」と遠慮して何もしないよりは、「迷惑をかけてしまっても許してもらえるだろう」と思えてやるかやらないか迷っていること少しでも行動に移せるほうがいいと思った。「ここは日本なんだからインドの話を持ってくんな」と言われれば返す言葉はない。だから共感できる人が少しでもいたら、その人たちは大事にしたいし、自分自身も「自分も迷惑かけるからみんなのことも許すよ」という雰囲気を出していきたい。

今年の目標の「好きなものを好きという」ということにも繋がることだけど、「迷惑をかけてごめんね」というより「○○してくれてありがとう」と言いたいとも思っている。インドの家庭教育の話もそうだけど、言いたい内容はなんとなく似ているけど、言い回しで受ける印象はまるで違う。それなら相手が喜びそうな言い方をしたほうがいい。言い方を考える一年にしたい。


今年嬉しかったのはDOPING PANDAが再結成したこと。このバンドを知って好きになった時には解散していたから、それがこれからまた始まっていくのが楽しみだ。よく聞く曲がこの曲。


こんなに長く書くつもりもなかったし、自分でもこんな終わり方なると思って書いていなかったから本当にわからなくなる。1つ言えるのは、緊急時にスニーカーの汚れを気にして周りに迷惑をかけたりしないことかな。


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