夢追い虫/木村夏樹の覚え書き/2024.02
現在地を確かめて
2024年2月の木村夏樹に関する大きな動きと言えば、まずデレステのメモリアルコミュに5話が追加されたことだ。
木村夏樹のメモリアルコミュと言えば、基本的には木村夏樹らしいきっぷのいいカッコよさを感じられるが、3話ではプロデューサーが木村夏樹を「ポン引き」に例えて、ちょっと炎上するほど批判を浴びて「客引き」に修正されたり(それでも、どうかと思うが…)木村夏樹が同性愛差別的な発言をしたり(こちらは修整すらされていない)それほど良い印象がない。
しかし、今回のアイドルコミュは良かった。言うなれば木村夏樹の現在地を確かめるようだった。
コミュのあらすじは、木村夏樹とプロデューサーがオフを満喫するために、2つの選択肢によって展開が分かれる。
一方は成り行きまかせのバイクのツーリングを楽しみながら木村夏樹とプロデューサーが、新鮮な気持ちで互いとアイドルの在り方に向き合う。もう一方は木村夏樹の友人と邂逅して、さらに友人を通して木村夏樹の音楽性にも向き合う。どちらの展開も木村夏樹らしさをひしひしと感じる。むず痒くなりそうなまでのカッコよさだ。
そして、どちらの選択肢でも木村夏樹のアイドルとしての成長や変化、それでいて失くさない木村夏樹らしい個性がテーマになる。
しかし、よくよく考えてもみると、こうしたテーマは何だかどこかで見たことがあるような、言ってしまえば過去に他のアイドルのコミュでも見たことあるような、ありきたりと言ってしまえば、ありきたりだ。
だが、今の木村夏樹を思えば感慨深い。
今の木村夏樹には振り返るだけの積み重ねがあるからだ。
木村夏樹は2021年頃から自らの思うロックやアイドルについて具体的に言葉にするようになった。
2022年のSSR[My Life, My Sounds]では、ロックとアイドルとしてのギャップについて、密かに抱いていた不安がロックの聖地を訪れた事をきっかけに解消されて、それまでステージ上でもこだわっていたリーゼントの前髪を降ろして、新たな一面を魅せた。
そして2023年には[緋色のラブ・ソング]において、オンリーワンのロックアイドルとして更に表現を深化させた。
さらに2023年は、アイドルらしいハート満載でありながらロックテイストな、ラブリーロックなデレステ8周年記念曲『無限L∞PだLOVE♡』を歌唱した。
そして、ついにはデレステ8周年記念ライブ『Shout out Live!!!』においては安野希世乃さんが木村夏樹として座長を務めた。
つまり、今の木村夏樹には、自らの精神的支柱であるロックという価値観、アイドルとしての様々な活動、それらが有機的に繋がり、確かに積み重ねてきた一貫性のある物語がある。
メモリアルコミュ5話は、木村夏樹の物語を振り返り、現在地を確かめるような感慨深さがある。
もしも、ほんの2、3年前に、同様の内容のメモリアルコミュが実装されていたら、振り返るだけの物語ももないのにどうしてと空寒いものに受け取ったことだろう。
今の木村夏樹だからこそ、実装される意義のあるメモリアルコミュだった。
縮小する世界の中で
今月は木村夏樹のデレぽの投稿もあった。
木村夏樹の愛車が二代目になってたって冗談で言ってるけど、ちょっとびっくりしたんだよね。
そうかと思えば、昨年末に発表されたようにデレステのサービス整理の対象となった、デレぽが最後のデレメール受付企画を行った。
実のところ、自分はデレぽに関しては、良い思い出よりも、良くない思い出のほうがある。
デレステそのものが違法建築に例えられるほどに、モバマスの世界線から、ライブなどのリアルイベントに、デレアニのような各種メディアミックス作品の世界線までも統合しようと、無茶に無茶を重ねた、木に竹を接ぐような世界線だ。
それでも、コミュやイベントごとに世界線が異なると思えば、まだ納得できる。しかし、デレぽは曲がりなりにも一つのコンテンツ内でありながら統一性がない、なにかに付けてデレアニ要素、アスタリスクwithなつななを擦っているから、どういう世界線なのか困惑を覚えることも多々あり、自分の中ではまともに取りあうのもどうかと思っていた。
そんな自分だから、デレぽのサービスが縮小することに惜しむ気持ちは薄い。だが、デレステそのもののサービスがいよいよ縮小する。アイドルたちの活躍の機会も限られるのだなと痛感する思いはある。
デレぽは、ボイス実装の有無に関わらず全アイドルに活躍があった貴重なコンテンツだった。木村夏樹にとっても幅広い交流の機会になる貴重な活躍の場だった。
さらに思えば、デレステでは各アイドルに実装されるメモリアルコミュは5話までだ。もしかしたらデレステでは木村夏樹の物語は、これ以上の大きな進展がないのかもしれない。
それでも、今の木村夏樹ならば大丈夫だと思う、縮小する世界の中でも歩いていける。
これまでデレマスの運営には裏切られて続けて、不信を抱き続けてきた。このコンテンツに向き合うにはプロデューサーという立場を続けることは無理だと思って、何者でもない立場で向き合うしかないと思ってきた。
それでも、今の木村夏樹の現在地を思えば不信よりも希望のほうが大きい。
今の木村夏樹には確かに積み重ねてきた物語がある。どこへ向かっているのか分からないけれど、少しずつでも、進んでいける。
そして、まだまだ見たい木村夏樹の活躍がある、これからも、どこまでも、少しずつでも進んでいけたら、それでいい。
なんて思っていたら…
ハァ?
な…なんだあっ
いきなりデカい活躍ぶっこんでくるじゃん…
えぇ…大抜擢じゃん…
このコラボに一番驚いてるのは俺なんだよね
デレステのサービス縮小とは何だったのか
こちとら縮小する世界の中で、余生を楽しむぐらいの気持ちだったのに
木村夏樹の物語は、まだまだこれからってことか
いいじゃん、付き合ってやろうじゃんか
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