束の間の喜楽と悲哀

スーパーで買い物をしていたら、カートを引いたアジア人の女性に声をかけられた。
片言で『しゃとー、ドコデスカ?』と...
しゃとー?って何だろうか?自問自答
「しゃとー?」と首を傾げたら、指を舐めるゼスチャーをして『アマイー』と言われて何物かが判明した。
きっと、砂糖だろうと...
シュガーと言われればすぐに分かるが片言の日本語で『しゃとー』言われると、さっぱり分からないから不思議だ。
砂糖の売り場まで行った。
この日は特売だったので女性がめいっぱいの笑顔で綻んだ。
金額はわかるんだと思いつつ、女性は4つの袋を籠に入れた。礼を言われてその場を離れて自分の買い物して先ほどの砂糖売り場を通り過ぎようとした時に、ある言葉が目に入った!
「お一人様、お2つ限り!」って...
あの女性を探したが、いない...
あっ!とレジを見るとちょうど清算しているところだった。
「見逃してあげてよ!レジのおばちゃま!」と心の中でお願いしたが願いは叶わなかった。
2つの砂糖が取り上げられ、その時の女性の凄く悲しそうな顔を見て心が痛んだ。
私は悪い事はしてないのに...
気がついてあげられなかった自分に...
「お一人様、お2つ限り!」って文字が少し憎らしくも思えた 笑
安いと大人買いする方々が大勢いるのが日本だよなとも...

短時間で知らない女性の喜楽と悲哀を見るとは思いもよらなかった。
ある日の出来事でした。



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