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電気の正体って何?【大人になって抱く電気のギモン_9】

店員が見てない隙に服の値段確認しがち

まいど!

理系大学院卒現役エンジニア
兼フィットネストレーナー

サイバーサイエンスTAMOです。

これまでの記事では
電圧や電流について説明してきましたが
これでもまだ皆さんもやもやしている部分ありませんか?

電気の正体って何?

これですよね。

電気ってどんな形してるの?
目に見える?
食べるとおいしいの?

ということで今回は電気の正体を暴いていきます。

電気の正体は粒です。

この粒を電子と呼びます。

この電子が回路上を移動することを電流が流れると言います。

じゃあ電子はどうやって移動するの?
足が生えているの?

生えていません。

電子は電圧によって移動します。

ここで第2のギモンが浮かんだことでしょう。

電圧の正体は????

電圧は目に見えません。
そして物体でもありません。

スーパーもやもやですよね。

身近なものに置き換えて説明します。

坂道にボールを置くと転がりますよね。
ボールに足が生えているのでしょうか?

生えていませんね。

なぜボールは動くのでしょう?
重力がボールを動かしていますよね。

じゃあ重力は見えますか?
物体ですか?

見えませんよね。

電気の世界でも同じです。
電子を動かすために電界というパワーを使います。

電界という言葉初めて出てきましたね。

ボールに触らず動かすには
重力のある場所で
坂道に置く必要があります。

電気の世界では、

電子を触らず動かすためには、
電界のある場所で
電圧を与える必要があります。

電界とは身近な例でいう重力のようなイメージです。

電圧は身近な例でいう高低差です。

電圧は別名電位差と呼びます。

坂道があるということはその場所に高低差がありますよね。

そして
ボールは高低差のある高い場所から低い場所に動きます。
電子は電位差のある電位の高い場所から低い場所に動きます。

段々イメージできてきましたか?

ただ皆さんに1つ謝らなければならないことがあります。

1箇所嘘ついています。

電子は電位が高いところから低いところに移動する。

これ嘘です。

本当は電子は電位が低いところから高いところに移動します。

嘘をついた理由は
初めからまともに説明すると
この奇妙な現象が理解できず、
イメージが付かないと思ったからです。

ボールでいうと低いところから高いところに転がるという
怪奇現象のような動きになります。

なぜこのような気持ち悪い現象が起こるのかというと、
実際は気持ち悪い現象は起こっていません。

原因は、人間にあります。

電子の移動先を電位が高い。
と定義して学問が進んでいったため
電子があたかも逆走しているようになってしまったのです。

なぜそんなことになったかというと、
陽子という言葉、聞いたことありますか?

物体を構成する原子は陽子、電子、中性子から成り立ちます。

この陽子と電子はお互いにひきつけ合います。

磁石でいうN極とS極のようなものです。

その陽子を基準に名前を定義していきました。

要は、
陽子が移動する方向が、
電圧が与えられた際にボールが転がる方向と同じ方向に移動する
と定めてしまったのです。

すると、
陽子と逆の働きを持つ電子は逆走するので、
自然界に逆らった方向に移動しているよな解釈になってしまったのです。

これ以上話すとややこしくなるので話を一旦まとめましょう。

・電気の正体は電子という粒である。
・電子は電圧(電位差)が与えられると電位が低いほうから高い方へ動く

この2つを覚えておいてください。

そしてもう一つ、

陽子のような電位が高い場所から低い場所へ移動する粒を正(プラス)の電荷
電子のように電位が低い場所から高い場所へ移動する粒を負(マイナス)の電荷

と呼びます。
覚えておいてください。

つまり、回路で考えると、

電子は電池の中に大量に用意されている。

電池によって電圧が発生すると、
電子は電池のマイナスからプラスに向かって進み始める。

しかし、人間は陽子目線で学問を定めていったため、
電流は電子の移動する方向と逆の方向に流れると決めてしまった。

だから電子はマイナスからプラスに移動するが、
電流はプラスからマイナスに流れる

ということになる。

今回は以上です。

かなりややこしい内容ですが、
電子の正体がなんとなくわかっていただければ幸いです。

ではまた!


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