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新緑の頃に出会ったボクら


あれは確か、新緑の頃、新年度もはじまり、昨年度まで担当していたプロジェクトの報告や引き継ぎもあらかた済んだ頃だった。


項目ごとに書類とPDFにまとめなければならず、しばらくは家と職場との往復だけだったが、久しぶりにゆっくりできる日曜日、今日は街に繰り出そうと思った。

特別、何をしようという予定もなかったが、気持ちにもゆとりが出たところで、外の空気を吸うのも良いと思い、オレは青山通りを経て表参道、原宿駅方面へと歩いていった。


さすがに今日は日曜日とあって、家族連れ、カップル、そして、外国人観光客の姿がやけに目立つ。

早い人ではもう半袖姿で、朝晩は少し肌寒さが残るものの、日中では快適に過ごせる気温になっている。

以前ではこんなに多かったか?というほど賑わいがあって、最近の円安も絡んでいるのか?などと考えながら歩を進めていった。


明治神宮まで行くか?そんなことを思いつつ、しばらく歩いたオレは、喉も乾いたことだし、カフェに入ってひと休みしようと、あたりを見回した。

そこへ、ゆったりと歩く、リンゴマークの袋を持った女の子の姿が目に入った。

白いブラウスと、黒のカーディガン、それにデニムを合わせた、女優の吉高由里子を少しふっくらさせたような女の子だった(吉高由里子、敬称略)。



風に揺られてなびく髪がキレイだったので、声をかけようと考えるより先に、オレはすでに声を出していた。


サミュエル(以下、サム)「あの、今日は新機種の発売か何か?新しい機種ではどれがオススメがわかります?」


こういう時に、「すいません、タイプなので声をかけました。良かったらLINE交換しましょう。今度、ゴハン行きましょう」といった、直接的な声かけをオレはしない。

あくまで、たまたまの通りすがりで、気になったことがあったから聞いてみたという様子だと、不自然さが出ない。


それに、女の子としても、気安く「ねえ、お姉さん。オレとお茶しない?」と言った"いかにもな"声かけは拒絶するが、一方では、どこかで運命的な出会いをしたいと思っている。

内容としても、「ここ、行きたいんですけど、わかりますか?」とか、「○○っていう場所、わかりますか?」という、道や場所を尋ねるようにすると、警戒心が薄れやすい。


女の子「いや、うっかり先週、携帯を水没させちゃって。それで今日、ようやく来れたんですw」


そう女の子は言いながら、足を止め、カラダの向きを変える。

そこで思わず、女の子と目が合う。

次に、オレはすぐには言葉を発せず、目を合わせ続ける。


一説によると、人は7秒見つめ合うことで、脳が勝手に錯覚して、「ひと目惚れ」の状態になるらしい。

目が合うけれど言葉が出ない、見惚れてしまっているという様子が、そのまま女の子に「好意として」伝わるので、ぜひやってみてほしい。


サム「そうか、それは良かったね。歩き方が楽しそうだったから、思わず声をかけちゃったw 気分がルンルンのところ、いきなり声かけられて、正直、迷惑でしょ」

女の子「迷惑だなんて、そんなことないですw でも、少しビックリしちゃいました」

サム「ちょっと、道の端に寄ろう。それで、携帯は直ったの?」

女の子「あ、いや。中にまで水が入ったんで、修理というか買い替えになって…もう少し先に買い替えようと思っていたんで、ちょっと時期が早まったなーと思って」

サム「あー、急な出費は、財布にキビシイからね。最近、調子はどうなの?」

女の子「え、調子ですか?w 調子って何のですか?」

サム「まー、仕事とか生活とか?そういうの含め、全般的な調子」

女の子「調子ですか?最近、お気に入りのイヤリングも片方失くしたばかりし、携帯もこれで。ちょっとツイていないかもしれません」


キリッとした目元から、もう少し強気な性格かと思ったが、案外、天然なのかもしれない。

少し舌足らずな話し方も印象的だし、くるくると表情も変わって、話をしていて楽しさを覚える女の子だ。


サム「そうか。今日はオレと会えたから、これからツキまくりになるよ、きっとw せっかくだから拝んでおく?」

女の子「そうだと嬉しいな。申し訳ないですが、拝まないですよw ところで、何かわたしに用なんですか?w」


こういう女の子の問いかけにも、正直に答えるわけではない。

「はい、あなたのことが良いと思って声をかけました。一緒にお茶をしたいです」とは言わないで、楽しい会話を広げつつ、女の子の側が「もう少し話したいな」と迷うところを目指す。

話を逸らすわけではないけれど、少し角度を変えるようにして話題を出していく。


サム「新しい携帯も買えたことだし、もう帰るの?」

女の子「このあたりで少し服も見て、良いのがあったら買うくらい。で、それで帰ろうかと」

サム「ひとりだと楽しい思い出はできないから、新しい携帯買った"買い替え記念"に、オレとミニ・デートしよ?」

女の子「そうなんですか?w でも、帰って新しいの(携帯)の詳しい設定もしたいし・・・」

サム「そんな時間は取らせない、30分だけ行こう!スタバの新作はチェックした?それに、話がつまらなかったら、オレのこと蹴飛ばして帰って良いから」

女の子「あはは、ウケるw じゃあ、今日会ったばかりだし、20分だけかな?」

サム「うわ、本当?10分でも嬉しいところ、20分もw」

女の子「ウフフ、そうやって女の子に声をかけているんですかw でも、延長はなしですよw」



そうやって、オレは女の子とカフェに行くことができた。


そこで話を聞いていくと、名前は真悠香(まゆか)。

群馬生まれで、大学進学を機に状況、今は千駄ヶ谷あたりの、中規模のオフィス機器メーカで働いている25歳。


大学の時から付き合っている同じ歳の彼氏(純平とか、純太とかそういう名前だった)がいるらしいが、出張やら休みが合わないとかで、今は月に2〜3回しか会えていない。

学生の時は、合唱に打ち込んでいて、今は会社内のサークルで、定期的にカラオケを楽しんでいるとのことだ。



サム「真悠香の話が楽しいから、あっという間に時間が過ぎてしまったな。じゃあ、会えた記念に、今度はゴハンに行こう!来週のこの時間くらいではどう?」

女の子「来週では良いんですが、ランチではいけませんか?」

サム「そうだな、ちょっと予定があるから、18:00ではどう?」

女の子「はい、それで良いですw」

サム「LINEを交換しよう。ちょっと貸して」


せっかく女の子から提案してくれているのだが、一旦は渋ると言いうか、提案を断る。

ここで浮かれてしまっては、なかなか会えない"忙しい男"を演出しきれないわけだ。

あくまで、自分のペースに持ち込んでいくし、この機会を逃すのは惜しいと思わせる。


オレは、真悠香の新しい携帯を借りて、オレのQRコードを読み取らせる。

そして、「来週の18:00、○○前で、サムさんと待ち合わせ」と打ち込む。


女の子「あれ、サムさん。何しているんですか?勝手にメッセージまで入れてw」

サム「こうしておけば、忘れないでしょ。真悠香は忘れっぽいの知っているからw」

女の子「えー、そんなことないですよw ちょっとバカにしているんですか?」

サム「はいはい、真悠香はしっかりものだよw じゃ、また来週に会おう」



そして、1週間後。



オレは真悠香と、流行りの創作イタリアンで食事を済ませて、今は2軒目のバーにいるところだ。


女の子「今は、彼氏ともなかなか会えないし、それに付き合ったのも、今の彼氏で2人目」

サム「そうなのか」

女の子「高校の時に、付き合うには付き合ったけれど、部活や受験で何かでうやむやに終わって。だから、今後、新しい他の男性と付き合ったところで、今の彼氏以上に良いのがわからなくて(別れられない)。

サム「良いヤツなんだな、真悠香の彼氏は」

女の子「ま、わたしの職場はオジサンが多くて、新しい出会い自体、そうないんだけどさw」

サム「しかし、先週、オレに出会ったとw 確かに、見渡せば男の数は多いけれど、相性が合うかどうかは、時間の長さばかりではなく、深く付き合わないとわからないからな。こればっかりは」

女の子「それに」

サム「ん?どうした?」

女の子「それに、地元の友だちの中では、結婚したり、子どもが生まれたりしている子もいて。いろいろ焦っちゃう」

サム「それは、結婚もしたいけれど、恋愛の経験ももっとしたいということ?」


ここで、女の子から出る本音を上手に探っていく。

過去の恋愛、前の彼氏/今の彼氏、何を望んでいるかなど、「それってこういうこと?」、「わかる。○○なのって辛いよね」と言い換えをしながら、同調・共感していく。

「(一心同体の)カップルのようになりたければ、カップルのように振る舞う」ように、自分たちは"以心伝心"であるとして会話を深掘りしていく。


女の子「そもそも会えていないし、今の彼氏と今後そういう話(結婚のする/しない)がも出なさそうで。一応、考えている、今は忙しいからちょっと待ってくれとは言っているんだけど…わたし、もう25歳だよ。ホント、どうしたら良いのかって」

サム「年齢はただの数字、真悠香は良いキャラクターしているから大丈夫だよ」

女の子「ただの数字か。確かに、それは考え方次第かも・・・」

サム「真悠香の彼、純平だっけ。今は忙しい時期かもしれないから、頑張ってほしいとは思う。でも、彼だけが男じゃないし、真悠香も時にはハメを外すのも良いかもしれない。たとえば、オレとかw」

女の子「えー、サムさんとですかw だって、サムさんはチャラそうなんだもん。たくさん彼女いそう」

サム「彼女というのか、連絡をしてくる女の子は多いな。それは認めるよ。でも、特定の彼女?そういうのは、今日はいないw」

女の子「今日はいないw どういうことですか?」

サム「それにオレも良いなと思った女の子からじゃないと、いくら言い寄られても仕方なくない?」

女の子「そういうものかなw 見る女の子、手当たり次第、口説いてそう」

サム「いや、そんなチャラいかw 自分が良いと思わないと、積極的にはいかないよ。何年かに一度あるくらい、4年ごとかな。たとえば、真悠香みたいなチャーミングな子じゃないと」

女の子「うふふw お世辞でも嬉しい」


ちょっとお酒が回ってきたのか、気を許してきたのか、頬をほんのり赤く染めた真悠香は、オレにカラダを寄せるようにして、もたれかかってきた。

髪の香りが、オレの鼻をくすぐる。


サム「おい、真悠香。しっかりしてくれよ、次は水を飲んでおこう」

女の子「そんな酔っていないですよw サムさんって、胸板厚いんですね」

サム「オレは真面目だからな。チャラかったら、こういうカラダにはなれないからな」

女の子「そうなんですか、それとこれは関係ないと思うけれどw」



お互いカクテルを2杯くらい飲んで、バーを出た後、オレはパッと真悠香の手を握る。

「え、どうしたんですか。いきなり」と言いながら、しかし、彼女は手を振りほどこうとはしない。

心なしか、顔がまた赤くなっているようだ。


サム「じゃあ、行くよw」

女の子「え、まだ行くんですか?次はどこへ?」

サム「それは言えないw ステキなところ」

女の子「夜の散歩?どこ向かっているんですか?」

サム「サプライズだから、まだ言えない」


そうやって、オレたちはテルホ街へ進んでいく。


「手をつなぐ」、「テルホへ行く」といった行動に関することは、いちいち女の子の許可を取らない。

それに、変に「○○ちゃん、スタイル良いね。経験人数はどれくらい?」みたいな下ネタも言わない。

楽しい会話をしながら、それでいて行動に起こすべきことは起こしていく、その方が「男らしさ」をアピールしていける。


女の子「え、ここってテルホじゃん、サムさん!わたし、行けない。彼氏いるって言っているじゃん。それに、明日、仕事だし」

サム「良いから行こう。人目もあるし、一旦、入ろう」

女の子「確かに、人目は気になるw」

サム「イヤなことはしない。こういうところで、手出すかと思ったら…、出すんだけどさ。でも、無理にはしない。誘いはするけれど」

女の子「手出すw それでも誘うんだw」

サム「オレは、真悠香のことが良いと思った。今日は抱きたい」

女の子「えー、そんなピュアな目で見ないで。サムさんはチャラいんだからw わたし、胸小さいし、サムさんに嫌われないかな」

サム「オレは、大きさにはこだわらない。感度が良い方が大切、オレに任せてw」

女の子「それなら良いけど…痛いのはナシですよw」



確かに、小ぶりではあったが、手におさまるカタチの良い胸で、スラリとした白いカラダつきと合わせ、真悠香はキレイだった。

しかも、久しぶりというわりには積極的で、きっとこれまで溜め込んでいた寂しさやもどかしさみたいなものがあったのだろう。

オレは、真悠香のしたいように、それでいて、お互いを求め合うようにして、何度もカラダを重ねた。

そうしてオレたちは、シーツの波、ベットという海原で愛に溺れていったのだ。


真悠香に限らず、女の子の方から「セ_クスしたい」とは言い出さないし、言いづらいだろうから、そういうことをするような雰囲気に、男側が持っていく。

「今日は、オレのせいにして良いから」、「オレに任せて。大丈夫、かわいくするから」とこちらが責任を持つような言い方をする。

すると、女の子も「わたしは軽い女ではない。少しお酒も飲んでしまったし、男性側が熱心に誘ってくるから」と、自分の行為を正当化するようになる。


コトを終えた後、真悠香はこう話した。

女の子「いっぱい話を聞いてもらって、スッキリした。無理に別れるとか考えないで、もう少し、今の彼氏と続けてみることにするわ。サムさんとはまた会えないかな?」

サム「こういう関係は、彼氏に悪いから続けない方が良い。こういうのは、最初で最後にするんだよw オレも今日のことは忘れない」

女の子「ここまで、身も心もハダカになれたのは初めて。だから、今後どうなっていくのかって、ちょっと不安になっちゃうw 相談に乗ってほしいな、チャラいけれど」

サム「まだ言うかw そういう時は、彼氏に頼ったり、周りの人に助けを求めたりするんだ。ま、オレを携帯の待ち受けにするのもご利益あるけどねw」

女の子「そうしたら、この男は誰なんだ!ってなるからダメよねw」

サム「そう、オレは通りすがりの男のひとりだよ、せいぜい真悠香の心のフォルダにでも大切にしまっておいてくれよ」


やがて朝が来て、真悠香をタクシーに乗せて、オレたちは別れた。



新緑の頃、あるいは、表参道あたりを歩いていると、あの時の出会いを思い出す。

彼女は、あれからどうなったのだろうか?


あの夜の後、連絡先のLINEを消し、風の噂も聞けなくなったオレは、時々、あの時の出会いを思い出す。

あのリンゴのマークの袋を掲げた真悠香の姿が、今もまぶたの裏に焼き付いている。


特に、新緑の頃になると、しきりに思い出すとは、オレも随分とおセンチ野郎になったものだ。

さて、今日は今日の風が吹く、また新しい出会いを求めて、街に繰り出すとしよう。

オレはサングラスをかけ、家の外へ飛び出した。


【終わり】



【補足と告知】

今回の内容では、吉高由里子さん、緑色をモチーフにした内容とは言え、決してこの記事は、三井住友銀行のPR案件ではありません。

何かをオススメすることはないし、また、画像をクリックしても、どこにも飛ばないのでご安心を。



今、主に会話でということになりますが、デートで女の子を魅了する=口説く考え方やテクニックについて、記事をまとめています。

マッチングアプリ、ストリートナ・パなど、異性との出会いは多くあるものの、やはり1対1、つまり、あなたと女の子とで"2人きり"になった時に、いかに良いムードにしていけるのかどうか。

それによって、テルホに行ってセ_クスできたり、彼女となってイチャイチャできたりと、明暗がキッパリと分かれてくるわけです。


ここで、大切なのは、一緒にいるから良いムードになるのではなく、あなた自身が良いムードをつくり上げていけるかどうかなのです。

チャンスは待つのではなく、自らつかんでいくもの・・・詳しくは、後日に発表する記事を楽しみにしていただければと思います。


【2023年11月1日、公開しました】

大ボリュームの5万字越えの内容、最初の部分だけでもぜひご覧ください→

普段は、Twitter(現・X)でも発信しています→


最後まで読んでいただき、ありがとうございます(^-^)


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