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2021年の機材 SCOTT SPARK RC 編①

近頃MTBブーム再燃?の機運が見えつつある中で、MTBの経験が浅い方々と、バイク何乗る?ハンドル幅は?タイヤは?なんてQAトークが以前より飛び交ってるなヒシヒシと感じますが、20数年間国内レースの現場に居座っていたり、日本代表として海外にちょこっと遠征した時のことや、近頃ワールドカップを走る選手達との交流や動向ウォッチなどなどの経験してきた目線から、身近の皆さんのバイク選び&バイクライフの参考になればとちょっとメモを記しておきます。

2021年シーズンのバイク
SCOTT SPARK RC 900 PRO


ワールドカップを走る選手達と交流&彼らの動向をフォローする中で、東京五輪YearはフルサスXCバイクに乗りたい!と言う情熱が沸き立つも、2020年はコロナでレース全般お休みとなりションボリ。今年こそと言うことで念願のフルサスXCバイクを導入することとなりました。(購入経緯などは次回以降の記事に)

ライダー
165cm/62kg

バイクスペック
フレーム:Spark RC Carbon
ホイール:PAX Project XC carbon
メインコンポーネント:SRAM XO1/GX
クランクセット:Raceface Next SL 32T〜36T
ブレーキ:Sram Level TLM
フォーク: RockShox SID RL3 Air custom Charger Damper with 3-Modes 15x110mm Maxle Stealth 100mm トラベル
リアショック: FOX NUDE EVOL Trunnion SCOTT custom 165X40mm
リモートシステム: Scott TwinLoc System
ハンドル: GDR Risen6 幅 720mm
ステム:Token MTX 110mm -20°
シートポスト: Nobrand ドロッパーポスト/Thomson masterpieces
ペダル: Time Atac Ti
タイヤ: Maxxis / Vittoria
サドル高 675mm
ジオメトリは公式サイトから転載



ショートレビュー


購入したバイクにはXTRとDTホイールが付いてくるけど、個人的に使い勝手の良いPAXワイドリムホイールとSRAMコンポに換装して、一ヶ月ほど乗り込んでみた印象を結論から先に書くと

「XCイベント、里山ツーリング、MTBパーク遊びの全方位で軽い取り回しで楽しい一台。ジャンプやバンクやドロップもヒルクライムも身軽に小気味よく走りたいなら最高のパートナー」


2011年あたりからで26→27.5→29のハードテール(HT)バイクのみでレースを走っており、フルサスバイクの導入に踏み切れなかったのは、車重とリアサスのアシスト効果のトレードオフの判断で軸足を移せずにいた。

運用を考えないで、1ライドの満足度/パフォーマンスだけの事を考えるとHTとフルサスの判断のポイントは圧倒的な走破性のアシストの引換に1〜1.5kg程度の重量増を受け入れるかと言う点のみ。なので、車重とフルサスのアシストについてレビュー。

車重
完成車の保安部品とチューブ入タイヤの状態で10.8kgとカタログ値通り。そこから自分仕様にカスタマイズして2.3ワイドタイヤ、パワーメーター、ドロッパー付でも10.5kg程の重量に収まっており、十分な軽量性を確保。トレイルでフルサスのマイナスポイントになりがちな「もっさり感」を感じさせないシャープな操作性が最高に気持ち良い...MERIDAのBignine(HT)対比2倍近いフレーム重量だから、重さは感じるけど、対比が極端かも。


フルサスのアシスタント効果
乗ってみて、低重心設計・縦置ユニットから生み出される独特の浮遊感が素晴らしい。
フルサスバイクは常に体重をリアユニットに預ける為、サスペンションのフィーリングはリンク形状、ユニット容量でかなりメーカー毎にキャラクターが異なる。Sparkのリアユニットは自分の重心の真下かつ、BB付近にセットされている為、あくまで感覚論ではあるが、まるで飛び箱の踏み切り台のように股下・下肢周辺で感じられるバネ感が強い。
バネ感の強いフィーリング故にサスの反発の挙動が掴みやすい為、フィールドに於いては、木の根や岩が連続する難しい登りを走破する際の「あと一踏み」のトラクションのアシストが得易く、ダウンヒルの局面ではサスの伸び上がりを使ってラインを変えたり、ドロップオフでのタイミングを図る際に余裕が生まれる等と言った状況でアドバンテージが感じられる。XCレース用に特化した100mmストロークのバイクではあるが、厳しい状況で得られる「あと少し」のマージンがあるだけで、身体的にも精神的にも余裕が生まれ、かなりバイクを自在に操れる様になった気分にさせてくれる。レースでもレースじゃなくても、ライダーのチャレンジをプッシュしてくれるマージンは有り難いものです。

と言う感じで、車重orマージナルアシスタンスのトレードオフの関係の良い塩梅の所をSPARKは煮詰めているなと言う印象で、コロナの影響でイベントが軒並みキャンセルになってる為、まだレースで使えていないのがアレだけど、既にトレイルで今までと違うスピード感とFunなライディングを味わえているので、結構満足。

今までHT指向だったけど、今っぽい機材はそれはそれで良いなと言った具合でした。

SPARKはギミックや作り込み、完成車パッケージングもかなり良い具合にまとまっていると言う点と、選手との会話等を経ての今回の選択に至った経緯、レビュー追報などは追って続きの記事を書きたいと思うので、興味を持っていただいた方はまた覗いてもらって機材選びの参考にして頂けると幸いです。

#Scott
#Spark

自転車競技をより身近に安全に楽しむ事を普及させることができたらなぁとの想いから、自身の経験を皆さんとシェア出来ればと思います。不定期更新となりますが、お付き合い頂けましたら幸いです。