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CX乗り的オフの楽しみ方②/MTBフェスティバルin緑山

「テクニック向上にはMTBが役に立つ!と言うけど、MTBって、どこで乗ればいいのか解んない。」悲しいかな最近そんな声をシクロクロス仲間との飲み会で聞いてしまいました・・・首都圏で本格的なMTBライドが楽しめるんだよということをメッセージとMTB草レースの素晴らしさを改めて感じましたので、雑感と併せて大会の模様をお伝えいたします。(画像提供T.Saitoさん)

大会の概要

緑山MTBフェスティバル自体は31歳の私が中学生くらいの頃から開催されていたようで、途中お休み期間があったりはしたものの、息の長い伝統的なイベント。
大会は朝9時頃からキッズレース、11時から3時間の耐久レースという構成になっており、3時くらいには表彰式を終えて帰れる都会らしいコンパクトな大会運営で、参加する側としても朝・夕共に余裕があるというのは素晴らしい。
ちなみに私は千葉の船橋在住ですが、朝は7時前に家を出て、帰りに食事をとったりしても17時前には家に帰れまして、まぁ早起きして遊園地行ったくらいの感覚のお出かけでした。

キッズレースが白熱!

コース試走時間を終えた後の第一プログラムはキッズレース。
駐車場やピットで遊んでいた子供たちもレースになるとスイッチが入り、カッコよく走り出します。

ロードレース日本代表の岡本選手、シクロクロスの全日本チャンプの前田選手、沢田選手、竹之内選手、MTBの山本幸平選手含めその他現役のトップレーサーの多くが子供の頃にローカルのこういった大会からレーサーとしてのキャリアをスタートさせています。彼らに共通して見られるのは基礎テクニックの質の高さ。フィジカル面は年を重ねても努力でなんとかカバーできますが、天性に近しいバランス感覚、オフロード特有の路面感覚はキッズ時代に養っておくことが極めて大事です。

そう言った意味合いで、こういったローカルレースで子供たちが仲間・ライバルと競争が出来る環境を用意することが、日本全体の競技力の向上の底上げに資するんだと感じます。同世代の身近な例だと竹之内選手を育てたのは関西CXですし、彼に続く選手もローカルレースから生み出していくしかないのです。ちなみに…私はここ緑山と幕張のMTBレースで育ちました。プロ選手ではないけど、今も昔も沢山の自転車仲間と繋がっていられるのはこういった大会があったからかな。

3時間耐久レースがメインイベント

と、言うことで子供たちと一部の親御さんたちの熱心な闘いを眺めてほのぼのしてましたら、いつの間にか大人の出番です。いわゆる定番の耐久レース方式で、チームでガヤガヤだったり、ソロでチームメートからガヤガヤ言われる選手だったり。日本のMTB草レースの愛すべき情景がそこには広がります。

ソロ・チームで総計何人が走ったのかはわかりませんが、画像の通り参加者はかなりの人数です。駐車場を見ると空きがあり、一見参加者が少なく見えた会場でしたが、いや緑山スタジオがとてつもなくデカイだけでした。すいません。

走ってて笑顔になっちゃうコース設定?

コースは1周回あたり1.5km弱の短いレイアウトですが、コンパクトな中にもスピードの緩急と傾斜をうまく使った登坂が設定されており、走り応えはエリートライダーの私の目線でも、「かなり」あります。ただ、コースの作り方が本当にうまく出来ており、初心者も安全に楽しめるレイアウト。

1周回あたりのタイムはめちゃ速い人で7分を切るくらい。女性や入門の方だと10分前後でしょうか。チーム参戦の方は大体2周か3周を目処に選手交代している姿をよく見た気がします。

皆さん、カメラを向けると笑顔を見せる余裕はあるっぽいです。

基本的に日本のMTB創世記あたりからあるコースなので、基本的にはフルリジッドのMTBでも走れるコース。速い選手は速く。ゆっくりの選手はゆっくり。絶妙な難易度のコースセットです。

スタイルはいろいろでいいじゃない。

私が小学生の頃、MTBに乗り始めたばっかの時はサスペンションも無い自転車にサッカージャージで自転車に軍手だった気がします。
そして、最近、通勤車両でグラベルロードを購入しましたが、ある夜コンビニに行くのにユニクロのスポーツウェアで平ペダルで走ったら、意外と暖かくて快適でそのまま走りに行ってしまった際に気づいてしまいました。

「自転車ってスタイルがどんなんでも楽しいやん。」

この日も色々な人がレースを走る姿を見て同じ感覚に。Tシャツだったり、昔の機材だったり、お子様だったり、みんなで楽しく走れればそれで良いじゃない。みんなスタートはそこからなんだもの。

とにかく大事なのは、自転車を、自然を、ライディングを楽しむマインドです。MTBっぽい用具がなくったって、自転車さえあればあとはなんとか楽しめる。で、子供も大人もみんな同じコースで譲り合って走りを楽しむ。そんな懐の広さがMTBフェスティバルにはある気がします。

表彰式ではみんなヒーローだ!

レースが終わって片づけをしてたら、さくっと表彰式がスタート。
子供レースはカテゴリもしっかり区分されてて、表彰台に乗れるチャンスが沢山。私も子供時代から自転車レースに参加していますが、こういう場所に立つ事に慣れるって、子供の自信や努力に向かうマインドを身につけるという目線ではとても大事なのかもなぁなんて改めて感じました。

ちなみに私は・・・

2時間ソロクラスに参加させて頂きまして、お米10kgとSpecilized製の立派なフロアポンプを頂くことが出来まして、帰りに実家に立ち寄ったらとても喜ばれました。
実は今回はトレーニングの目的を持って参加。そのあたりの狙いや練習に関するノウハウは別記事にて。

まとめ

・首都圏内だったら約1時間の移動距離で本格的なMTBライド。
・入門者も女性も同じ目線で楽しめる妙技の利いた大会運営。
・家族でのんびりまったりと外の風を楽しめる。
・緑山スタジオはものすごく桜が綺麗(写真は撮り忘れた。)
・レーサーが走ってもキツくていい練習になる。

来年は是非、みなさんお仲間を誘ってご参加ください。

自転車競技をより身近に安全に楽しむ事を普及させることができたらなぁとの想いから、自身の経験を皆さんとシェア出来ればと思います。不定期更新となりますが、お付き合い頂けましたら幸いです。