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肩凝り(3)肩凝りを起こしやすい生活習慣

カゼをひくと肩が凝りやすい?

実はカゼをひくと肩凝りが起こったり、肩凝りが悪化したりしやすくなります。
東洋医学ではカゼは外から邪が侵入するものとされています。
侵入経路は皮膚から筋肉、血管や内臓と徐々に深くなっていきます。

カゼの初期には皮膚がピリピリ痛んだり、首の付け根辺りからゾーッと寒気がして汗腺や筋肉が急に収縮したり、汗が出たりするものです。
この段階の時に凝りが強く現れることがあります。この状態が葛根湯の効く時期とされています。

カゼによる肩凝りの殆どは一時的なものでカゼとともに治りますが、なかなか治らない、元の肩凝りが悪化したまま、というような時には何か原因がありますので、肩凝り(1)(2)の凝り方や凝りの場所を見ていただき原因をチェックしてみてください。

アルコールは肩凝りを悪化させる!

アルコールは氣を上げ、神経を高ぶらせ、上半身の筋肉に充血を起こしやすく、炎症を誘発しやすくなります。

アルコールには肩凝りを悪化させる要因が盛り沢山!また頭痛も起きやすくなります。肩凝りがある方はなるべく控えめに、たしなむ程度にしてください。

「肩こりのツボ」というものはありません!

ここまで述べてきたように肩凝りの原因は人により様々です。
従ってよく雑誌やテレビなどで取り上げられている「肩凝りのツボ」というものは存在しません。

特定のツボが肩こりに効くのではなく、原因を解消するツボが肩凝りを治します。

例えば収縮しているなら緩めるツボ、冷えているなら温めるツボという感じです。

肩凝りに効くツボとして曲池、合谷などがよく挙げられていますが、これらのツボは氣が停滞してやや熱がこもっているものにしか効きません。
貧血や冷えが原因になっている肩凝りには逆効果になることもあるので注意が必要です。

あなたの受けている肩こりマッサージは大丈夫?

辛い肩凝り、ついグリグリと揉みほぐしたくなるのはとてもよくわかります。
でも強く揉むとかえって炎症を起こしたり、知覚神経を高ぶらせて凝りや痛みを悪化させることがあります。また防御反応が起こって時間経過と共に更に硬くなることもあります。

ここまで見てきたように、肩凝りの多くは緊張や収縮が原因となっているので、強い力で揉むとかえって悪化しやすいのです。

マッサージは緊張をほぐし、収縮を緩めるにはとても有効ですが強く行うと逆効果になります。

凝りの原因が不安や緊張から起こるものであれば手当てだけでも回復することがあります。要はマッサージの行い方にコツが必要、ということです。

そのコツというのは「もみほぐす」というイメージから「柔らかく押し流す」というイメージへ転換することです。

停滞している血液を押し流す、停滞している毒素を押し流す、リンパを押し流す、穏やかな流れを作り筋肉を収縮させている余計な神経伝達を落ち着かせる、このようなイメージでマッサージを行うと効果的に肩凝りを軽減させることが可能です。

正しいマッサージで原因と肩凝りを解消する方法

筋肉、血管、神経…これらはほとんど縦に伸びています。また東洋医学の気の流れ=経絡も縦方向に走行しています。

従って停滞している気、リンパ、毒素などを押し流すマッサージを行うためには、

筋肉、血管、神経の流れに沿って図の黄緑の→のように縦に行うのが好ましいということになります。

一般的に行われているマッサージは強く揉みやすいように、受けている人に刺激がよく分かるように、図の青い→のように筋肉の走行を横に切るようにしてマッサージします。
これは筋肉の繊維を傷つけやすく、炎症を起こす原因にもなりますので注意が必要です。

凝りや痛みには一般に治療として行われているマッサージよりも、アロママッサージ、オイルマッサージ、エステの手技のような柔らかく押し流すマッサージの方が非常に効果的で安全です。

また痛みを伴う場合には神経の興奮を抑えるために指圧が有効です。

123、1234、123のイメージ(押す→留める→離すのタイミング)で穏やかにゆっくりと指圧します。

早いテンポや強い圧は神経を高ぶらせて痛みを助長してしまうので注意が必要です。


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